チューリッヒではArt on Iceが開催されており

世界中のスケーターが集う、氷上の祭典。

そんな雰囲気が演出されています。

公式YouTubeはこちらから↑

2月5日夜９時から配信予定

（直前にジオブロックがかかる場合あり）

日本人からは羽生結弦選手の序奏とロンド・カプリチオーソがプログラム部門、衣装部門の２部門でノミネート。渡辺倫果選手が新人賞でノミネートされています。また振り付けにはnotte stellataにも出演が決まっているシェイ＝リーン・ボーンさんがノミネートされています。

そして、ロシアではアワードの関係者からのリークとしてアンナ・シェルバコワ選手が最優秀賞を受賞できなかったという報道が流れています。この記事には信憑性がかけるとしてタラソワさんは否定、またシェルバコワ選手のお母様のユリアさんが、そんなことは聞いていないと否定しています。

きっと、おそらく多くの方が感じていると思うんです。

 

このアワードが、さらに

フィギュアスケートを

スポーツから遠ざけていくきっかけ

になると。

 

より多くのスポンサーを獲得するために、欧米で低迷しているフィギュアスケートの人気を高めるために、マイナースポーツから商業要素へ移行していくために、アワード自体がアリ・ザカリアンさん（世界中のアイスショーへスケーターを出演させるプロデューサー、日本ではFaOI、SOI,DOI、The ICEなどでも）がISUに企画を出してArt on Iceeとコラボすることで実施が決まったのが2020年のことでした。

そして2020年の世界選手権のガラエキシビションを初回のアワードする予定でしたが、その時、運営の誤配信で流出したエキシビジョンの会場の設置図があまりにもひどかったんですよね😭。

リンクの上にレッドカーペットがひかれていて、演技するスペースが2/3ほどに。

「試合の後でクタクタの選手たちのエキシビションはいらないんじゃないか」そんな風にアリさんは話していました。

だから音楽と表彰式で華々しさを演出する、そういう新しい形態にしたいんだっていう構想。

その考えに対して、フィギュアファンは大きな抗議の声をあげました。その上、運営側は購入者の了承も得ずに勝手に席を変更しました。

このシーズンのGPFや世界選手権のチケットは羽生選手の出場をみこみ、かつてないほど高騰していました。その高いチケットを主催者が後方の席へと勝手に変更してしまう、そういうことも起きていました。

 

エキシビションで演じるということは、メダルを獲得した選手にとっての誇りでもあり、選ばれたスケーターの特権でありました。

そして、羽生選手にとって競技では表現しきれない、さまざまな感情をこめて観客に想いを届けるための大切な時間であることを、ファンたちは理解し大切に感じていました。

 

そういうことを置き去りにして、

ファンの心を置き去りにして

始まったアワードに対して、

冷めた心をもつ人も多くありませんでした。

また、スターを作り出すための競技会へと変わっていき、メダルを取った選手でアイスショーを行い、興行として利益を得ようとしている傾向が、採点にも影響しているようにさえ感じられました。フィギュアスケートは競技としての、正しさを失っているようにさえ感じられていました。

 

 

 

ですが2020年7月。　

周囲の思いと裏腹に羽生結弦選手がノミネートの画面に登場しました。フォーマルな装いと、すてきな英語。

もやもやが、昇華されていきました。最優秀選手賞を受賞され、あの時の４大陸選手権のスーパースラムがこの賞を確定させたのだなって感じました。男子スケーター初の快挙。

実力で獲得された受賞だと感じました。

 

今回のアワードに羽生選手がビデオ出演されるかはわかりません。そして、ISUが羽生結弦選手というメガスターの人気を借りて視聴率を上げようとしていることも想像に難くありません。

 

それでも世界中のファンが、ISUのSNSにYuzuru Hanyu！そんな風にたくさんのコメントを残しているのをみるたびに、組織の思惑など関係なく、羽生選手が素晴らしいスケーターであるということは真実だなと、世界中から愛されているんだなと。国を超え多くの人をつなげている唯一のスケーターなのだと思うのです。

 

ISUから、競技会から羽ばたき、より高い場所を目指している羽生選手に、もはやISUアワードは関係のないことがらかもしれません。

 

世界中のどのスケーターを見ても、どのチャンピオンを見ても、たった一人で東京ドームを満員にできるスケーターはいません。

おそらく、この先に現れるとも思えません。

 

羽生選手自体の存在がすでにawardそのものなのですから✨