桜蕊降らせる風に逆らひて

 

「方円」2003年6月号雑詠掲載。

この句、実は用法の誤りがある。それに今気が付いた。「桜蘂降る(この場合は『蕊』ではなく『蘂』の字を使う)」は春の季語。桜が散った後、花の「がく」に残った蘂が落ちる様子を示す。この句は30代前半に詠んだもの。恐らく花びらが散るイメージで詠んだものと思われる。最近まで、こういう句を作っていた。桜蘂が落ちて宙に舞う。時折風が吹くが、その風に身を任せたり逆らったり、色んな動きをしながら地面に落ちる。それを表現したかったのだが、用法も字も誤ったようだ。

用法こそ誤ったが、表現方法については、今でも時々使うフレーズがある。「逆らふ」という言葉。風に逆らったり、川の流れに逆らったり、並に逆らったりと、自然界のありとあらゆるものに、花びらや葉っぱ、雪などを逆らわせた。俳句を20年以上続けているが、表現方法の根本は、そう簡単に変えられないようだ。いずれにしても、昔の句を振り返って気づいた言葉の誤り。まさしく日々勉強と言える。

 

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