こんにちは、ハット卿です。年明けて寒くなってきましたね〜。コロナもオミクロン株が先月と比べてめちゃくちゃ増えてるじゃないですか!!緊急事態宣言もないのでマスクしない人&消毒しない人、増えてますよね…
「いや!ただの風邪だから大丈夫!」って人多くないですか?
イヤ!風邪やったらマスク付けろや!エチケットやろが!って思います。
そもそも何に前向きになっているのか良く分からない精神です。
前向きに風邪をひきたい人っているのかなぁ?
問題点の差し替えなだけがします。
自分は風邪すらひきたくないし、かかりたくもない。
なので比較的にマスクをしない人は人の事を考えられない人間と判断した今日この頃です。
(何かの要因でマスクを付けられない人は除く)

愚痴はさておき話は大きく変わりますが今回はグラフィックデザインに必須な「特色」の話です。
(※比較的に初心者向けの記事となります。)
モノづくりの企画、制作系のお仕事をされている方は使った事はなくとも聞いた事はあると思います。
「特色」ってナーニ?って人の為に簡単に説明すると、
どの環境で印刷しても指定された見本色に限りなく近い印刷物が出来る指定の事を指します。

いや、、、よー分からん…という方に少し詳細に説明して行きます。
例えば名刺を作っていて金赤でベタ塗りした際、モニター上では鮮やかに見えていても実際印刷されたモノを見たら、なんか色違う…って事があります。

通常は印刷会社データ入稿するとテストで刷った色校※2(色校正紙)が帰ってきます。(基本、指定しないと色校してくれません)
その色校を確認しながらデータを調整し直してもらいます。
(データ制作者が直す場合もある)
データの調整が終わったら再入稿になり印刷が始まります。
コスト・こだわりによって2,3回繰り返す場合がありますが、
当然の事ですが、印刷会社もコチラが発注している仕事だけではなく、
他の会社の印刷スケジュールもあるので、大体3回ぐらいが最大です。
色校代を多くお支払いすれば、多分この辺りは調整可能ですが、
サービスの場合は3回目ぐらいで少し困った顔をする印刷会社さんもいます…
(サービスだと嫌な顔されても仕方ないよね…)
まぁ結局の所、特色を使用しても紙の種類によっては仕上がりの色は変わるので、色校正は必要になってきますが、特色を使用した方が思っていた色に合わせやすくなります。
一般的にこの「特色」は

・DICカラー
・PANTONE(パントン)カラー

があります。
この二つの違いは
・DICは日本企業で日本でのカラー指定ができる
(最近では海外でも使える所あり)
・PANTONEは主に海外で使用されている
(グローバル展開や紙の印刷以外での多用が多い)


使用する場合は印刷会社にカンプ※3などに記入して発注します。これのこの部分を「DIC 第19版※4の1番」(もしくはPAMTONEの何々)と伝えます。
そうすると特色を使用した部分の色が色見本と近いカタチの色が出ます。
(マット・コート紙や紙の種類で色の乗り方も変わる)

ただ特色というのは、写真などには向いてません。
印刷の場合はCMYKで表現されているので、1色だけでは写真の色を表現できないですよね?

主な使い方としては、
・CMYK(ベース4色)+特色(1色)=計5色
・物によってはCMYK(ベース4色)+特色(2色)=計6色
インク数が多くなればなるほどコストは上がります。
という事はインク数さえ絞ればコストが下がるという事なので、
一概に色んな印刷会社があるので絶対ではないですが、
印刷の事が良く分かってないデザイナーだと、名刺などCMYK(4色)で作ってしまい印刷費が高くなってしまう場合があります。
こういった場合、多色で作りたい場合は特色を使う方がコストが下がるのです。
スミ(CMYKのK)1色をベースに特色(1色)だとインクは2色しか使わない
&特色だから色の想定がしやすいといったメリットがあるのです。

補足になりますが、こういった部分でコストを下げる事も企業は考えているので、ノベルティグッズに使うであろうロゴマーク・サービスマークは出来るだけ1色で作る事もデザイナーは想定しないといけません。
(半分以上クライアント次第ではありますが…)

CMYKではなく特色1色で作った方が安い場合もある。

インク数が少ないとコストがかからない。
新入社員が増えたり、役職が変わったりと変動で名刺を変えるシーンが多いので、出来るだけこの辺りのコストは抑えた方が良いでしょう。

ちなみに昔印刷会社に聞いた話ですが、特色インキとベースとなるモノはあるみたいなのですが、印刷会社の調色師の方が調整して色を作るらしいです。なんとなく対応してくれた営業担当がおじさんだったので、工場の方もおじさんがインクをネリネリしているんだろうなぁ…と想像してしまい大変な仕事だなぁ…とその時思いました。(2008年頃の話なので現在は機械が調色したり特殊なインキがあるかも知れません)

あと名刺の余談ですが、良く社内プリンターでプリントしてカットしている会社様もおられますが、名刺は会社の顔を表します。印刷した感じと遜色なければ問題ないですが、明らかに野暮ったい感じでは大袈裟ではありますが働く人も野暮ったく見られてしまいます。野暮ったい名刺は渡す側も渡させる側も満足度が低下します。経営者の方々ご注意ください!

現職では、コスト的な問題もあり、あまり特色を使う機会は減りましたが、
CMYKより鮮やかな色などが出せる為、機会があったら前向きに特色を使う事をオススメしますが、特色掛け合わせなど、思った感じにならず失敗する可能性もあるので、スケジュールに余裕があり
最低でも色校2回は出せる案件での使用をオススメします…。
もしくは現在ではRGBのままで印刷できる業者もあるかもなので、そうなったら特色のへったくれもないかも知れません……

とりあえず今回はココまで。ではまた〜。

【注釈】
※1 細い事を言うと、紙の質、その日の気温の変化で色は変わります。
※2 入稿データを簡易的にプリントした紙の事です。
実は印刷会社によって違ったり費用によっても違うのですが、
・輪転機を使用しない簡易プリントやオンデマンド印刷で出力したモノ(コスト小)
・輪転機を使用して本番の紙で印刷(本機校正・本紙校正)(コスト大)
※3 カンプ(Comp)Comprehensive layoutの略であり、「仕上がり見本」の意味です。
主に自社でデザインデータをプリントアウトして色や構図はこういうデータですよーって見せるデータ見本紙です。最近ではメールでのやりとりが多い為、「データカンプ」などの名称になります。
※4 第何版によって色見本が変わる場合があるので注意