ロバート・モラレス［作］カイル・ベイカー［画］
キャプテン・アメリカ：トゥルース【電子版】
あらすじ引用（引用元：上記リンクページより）
歴史の闇に葬り去られた“もう一人の”キャプテン・アメリカの真実を描く衝撃の問題作！
アメリカの正義と栄光の象徴、キャプテン・アメリカ。だが、その栄光の陰で、歴史の闇に消えた一人の黒人兵士の物語があった。
1940年代、アメリカ陸軍省は「超人兵士計画」の名の下に超人血清の開発を進めていた。実験台にされたのは、名もなき黒人兵士たち。仲間たちが次々と命を落とすなか、唯一生き延びたイザイア・ブラッドレーは、仲間のため、そして愛する妻と娘のために戦うことを選ぶ。だが、“黒人の”キャプテン・アメリカは、国家にとって不都合な存在だった……。
■感想
ヴィレッジブックスさんがアメコミ翻訳から撤退してしまって悲しんでいたところ、ショープロさんがオンライン限定を開始されたようで。ありがたい、ありがたい……。
そんなショープロさんのオンライン限定作品第一弾がこちらです。（紙は一般店舗での流通が無いようですが、電子版はアマゾンからも買えます）
いきなりからメッセージ性が高い。高すぎる。味が濃い。素晴らしい。
限定だから、というわけではないのかもしれませんが、一般娯楽とは少し遠い作品なので限定らしさがありました。
内容は、MCUのドラマでもチラッと登場していた、白人キャップの前に居たという黒人キャップの話。
全力で人種差別を生々しく描いていて、フィクションだとしてもひどい話だと思うと同時、完全にフィクションではないという部分が心にのしかかってきます。
本当にあるんですもんね、こんな恐ろしい差別が。
人を人だと思っていないような所業の数々が主人公達に襲いかかってくるうえに、報われないんですよ。
そんな感じでわりと暗いお話ではあるのですが、読んで損した、とはひとつも思わなかったし、人間について、かなり考えさせられる一冊でした。
みんなが知ってるヒーローの活躍は無いので、MARVELである必要はもしかしたらあまり無いのかもしれません。
MARVELか否かは重要じゃない、それよりも社会派の作品を読みたい。という方におすすめの作品です。
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