発達障害の女の子の身だしなみ。特に気を付けたほうがいい理由

ASDとADHDの娘のこと

ASDの8歳の女の子を子育て中のゆしこです。

男の子だから良くて、女の子だからちゃんとしないといけないと分けることはしたくありませんが、私は娘には身だしなみをなるべく早く身に着けさせたいと思っています。

身だしなみの意味は、

容姿や見た目、ファッションなど、外見を良くしようという心がけ(マナー)のこと

出典:weblio辞典

とあります。「人は見た目じゃない」とはいっても、首元がのびたシャツを着ていたりシミのついたスカートを平気で履いているのを見ると、不快だと感じる人は少なくないはず。

それも男子よりも敏感なのが女子が同性を見る目です!

発達障害があっても、不潔に見えないようにすることはもちろん、今どき女子の格好をさせることって案外大事だと思っています。

発達障害の女の子が特に身だしなみを大事にすべき理由と、具体的にどんなことに気をつけていくべきかをまとめました。

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女の子が身だしなみを気をつけないと危険!

身だしなみがなってないと危険というのはつまり、外の世界には女の子を狙う人間がいること。

たとえば足を閉じて座るなんてことは「女の子だからできて当然な身だしなみ」と思われていますよね。

男の子が同じことをしていても、注意されることはありません。

ASDがある女の子は、想像力が働かず自然に身に着けることが難しいでしょうから、大人がちゃんと閉じなきゃいけないと教えてあげる必要があります。

療育施設や放課後等デイは、一般的に女の子よりも男の子の割合が多いので男の子が足を広げていても注意されないと、「自分もやっていいんだ」と思いがち。

視覚から情報を得るタイプの子は、男の子のしぐさや行動、口調をそのまま真似てしまう子もいるので要注意です。

思春期や社会人になる前から、女の子には他人に「見せてはいけないところ」「触られたらいけないところ」をはっきりと教えこんでおきたいですね。

見せてはいけない「プライベートゾーン」を大切にするという考えは、自分の身を自分で守ることにつながります。

↓こちらの書籍に詳しく書かれています。発達障害がある女の子の親向けマニュアル本のような内容でとても読みごたえがあります!

押さえておきたい女の子の基本的な身だしなみ

では女の子が周りの人に不快感を与えないために身に着けるべき基本的なマナーには、どんなものがあるのでしょうか。

小学生のうちに習得しておきたい女の子の身だしなみをまとめました。

食事のマナー

発達障害がある子の中には、食事をするときに舌の動かし方が苦手な子がいます。

お箸を上手く持てない子もいます。

食べこぼしたり、食べ方が汚かったりするとやはり見ている方は気持ちがいいものではないので、外食で恥ずかしい思いをしないように家で食べる練習をしておきたいところ。

レストランなどの食事メニューが選べる場面では、

  • ステーキやロールキャベツといったカットしにくいもの
  • 一口をどのぐらい食べたらいいのか分かりにくいパスタやラーメン
  • バラバラになってこぼれやすいハンバーガーやボリュームのあるサンドイッチ

などは難易度高めなので、慣れるまでは避けた方がいいでしょう。

食べやすいのは、一口サイズでお箸やスプーンでとりやすいものやとろみがあるものです。

  • 小さめシューマイ、お寿司
  • グラタン、カレーライス、親子丼
  • かみ切りやすいサンドイッチ、たれが少ないチーズケーキなど

歯や舌が上手く使えないと、どこでかみ切っていいのか分からず口いっぱいに入れてしまう子もいるので、一口あたりの量がはっきりしている、もしくは簡単にかみ切れるメニューがおすすめです。

女の子が大好きなスイーツも、プリンやシフォンケーキなど比較的シンプルなものを選ぶと綺麗に食べることができますね。

どこから食べたらいいのか分かりにくいパフェや、フォークを差すとバラバラに崩れてしまうタルトやパイは外食では選ばない方が無難です。

服装で気をつけるポイント

服の着脱が苦手な子の場合、親は良かれと思って楽な部屋着のような恰好を外でも着せているケースがあります。

でもそれでは家と外でのメリハリがつかないし、身だしなみがみにつきにくくなってしまいます。

いずれ社会人になるといつでも部屋着でいられる状況ばかりではないので、外ではなるべく本人がストレスに感じない程度の外出用の服を用意してあげましょう。

スカートなら柔らかくてヒラヒラした素材より、デニムキュロットやコーデュロイ素材などのしっかりした生地のものがおすすめです。

というのも、ついかゆいからといって人前で服の中に手を入れてしまう可能性があるからです。素材が硬い方が、足が広げにくいという利点も。

しっかりしている素材の方がそういったことがやりづらくなります。

足を閉じる習慣が身についていない時期は、スカートを履く時はスパッツやオーバーパンツを履く決まりにしておくと安心です。

また、Tシャツやニットは首の開きが大きいものより、首がつまったものを選ぶのがおすすめです。

首が開いているトップスは左右のどちらかにずれやすく、だらしない印象になったり下着が見えてしまうことがあるためです。

思春期になると女の子は好きな服を着たがる子もいますが、身だしなみがちゃんと身につくまでは服選びに注意してみてあげたいですね。

髪型を整える

普段私たちが当たり前にやっている髪を整えるということが、発達障害の子にとっては難しいことだったりします。

両手がちがう動きをしながら作業をすることが苦手といわれています。(たとえば紙を押さえながら消しゴムで字を消す、紙を持ちながらハサミで切るなど)

髪を一つに束ねる動作にしても、左手でゴムを持ちながら右手だけで髪を一つに束ねなければいけません。しかも自分の手元が見えない状態なので、慣れるまで大変です。

まずは自分の髪の毛ではなくお人形を使って手首のひねり方や、ゴムのねじり方を練習して慣らしていくといいでしょう。

くせ毛でまとまりにくい髪質の子には、まとめやすいようにストレートパーマを利用したりして本人の負担を減らすというのも一つの解決手段です。

ムダ毛の処理

脇や脚に生えてきたムダ毛を処理することも、女の子の大事な身だしなみの一つです。

忘れがちな子には、「何曜日にお風呂の中で剃る」という風に習慣づけしてしまった方が分かりやすいでしょう。

剃り残しがあったり剃り過ぎてしまったりするなど、自分で剃ることが難しい場合は永久脱毛も視野に入れてみてもいいかもしれません。

最近では脱毛サロンの敷居がだいぶ下がってきて、早い子は小学生から通っている子も珍しくないそうです。

身だしなみを学んで愛される女の子に

自分をよく見せようとする心がけは、周りの人たちにも安心感を与えるものだと思います。

発達障害があるから多少だらしなくてもしょうがないとあきらめてしまうと、周りの女の子たちから「女の子なのに」と距離をおかれてしまう原因にもなりかねません。

幼いうちから女の子として当たり前にみんながやっている基本的なマナーや身だしなみを学ぶお手伝いを、家庭や療育でしていくことが大事だと思います。

 

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