2021年7月22日木曜日

番外編 包丁研ぎ補助具のご紹介

我が家では包丁砥ぎは私の役目です。夜中にこっそりと包丁を砥ぐ姿を誰かに見られるとたいへんですが、仏像彫刻の延長線上の私の趣味です。そこで私が辿り着いた包丁砥ぎの極意を紹介します。
まず、食材を切断するには、切ると裂くの2つがあり、切るは鋭利な包丁で食材の細胞を出来るだけ潰さずに切り分ける、裂くはノコギリの歯の様に食材の細胞を潰しながら裂き分けるという定義をします。市販の包丁砥ぎ器の大半はセラミックあるいはダイヤモンド焼結の砥石をV字型に組み合わせた隙間に包丁の刃を滑らせて刃先に微細な傷をつくりその傷がノコギリの様な役目をする。棒状の砥ぎ器も同じです。傷により食材を裂くという事になり切れ味は直ぐに悪くなりこの様な砥ぎ方では美味しい刺身は作れません。よく切れて食材を損なわず、切れ味が長持ちするにはやはり砥石を使うべきです。ただ、難しいのは砥石の面と包丁の刃面を両手で支えて常に同じ角度に保持する事です。割りばしを包丁の背に当てて砥ぐ方法等ありますが、ネットで調べるとありました。写真の製品です。包丁の背に挿入して白いセラミック面を砥石に当てて常に同じ角度にする保持具です。樹脂本体にセラミックを埋め込んで物でAmazonで600円程です。同様の考えのステンレス製の物はもっと安いですが包丁を挟みずらいとの事。但し包丁の背の厚みが5mmまでの文化包丁(三徳包丁)専用で出刃包丁等厚みのあるものは無理です。
砥ぎ方のコツは文化包丁は刃先が軽く反っているので刃先を砥ぐ時は包丁の側面を押さえながら砥ぐことです。
使う砥石はキングの#1000番と#6000番2種類の砥石が合わさった両面砥石がお勧め、普段の手入れは#6000番の仕上げ面を使います。