※ご注意 カエルの卵やオタマジャクシ、ハチなどの写真があります。苦手な方はご注意ください。
今日は北本自然観察公園。
園道を歩いていると、おお!!ホーホケ♪ ホーホケキョ♪ と聞こえてくる(まだ練習が足りないのか、あまり上手くない)。絶対この茂みのどこかにいる!と感じることもあるけど、例によって姿を現してはくれない。昔の人は梅にウグイスが来てうんぬんかんぬんという歌を山ほど詠んでいるけど、昔はそんなにちょくちょく梅とかに来てたんですかね…?まあ昔の方が都会といっても自然は豊富にあったろうし視力も昔の人の方が良かったのかもしれないけど…
今年こそは、一度くらい姿を見てみたいものです。
対照的にわかりやすいホオジロさん。まんまるにふくらんだ身体がまる見え
歌はやっぱりまだイマイチこなれてない感じする
水辺には「籬の花」状態のニホンアカガエルの卵塊があちこちに
近年卵塊数の減少が目立ち、数年前から、このようにカゴを被せて捕食されるのを防ぐという対策がなされている。
水際に無造作に産み落とされた卵塊は逃げも隠れもしないし、量もあるし1個1個つまむんじゃなく一気にいけますしね…捕食者たちにとっては格好の据え膳。数的バランスが取れているうちはいいけど、捕食者が増えるかニホンアカガエルの方が減るかしてバランスが崩れれば、坂道を転げ落ちるように減ってしまうのだろう。カモは以前からいたわけだから、アライグマの影響が少なくないんだろうな…でも、別の場所で見たアライグマの器用さを思うと、この防御で大丈夫なのかとちょっと心配になる。カゴひっくり返すという発想や技術はまだ生まれてないならいいんだけど…
野外では観察しづらくなっていますが館内には孵化途中の卵塊の展示があり、孵化したてのこまいオタマジャクシがふよふよしているのを心ゆくまで眺めることができます。ちっちゃくてかわいい。
タヌキ、シカの角、フクロウの羽根(右)、キジバトの羽根(左)
タヌキは目撃したときの印象より小さくスッキリしてる感じがする。尻尾も痩せてるし…冬毛と夏毛の違いとかなのかな。もふもふではないけどタワシのようなゴワゴワでもなく、意外となめらかな手触りでした。鹿の角は結構みっしりと重い。フクロウは現物自体なかなか見る機会ないけど、羽根はこういう縞っぽい模様になってるんだ…
センターの建物を出て、林や野原をぶらぶらしていると、菜の花が早くも盛りになっている一角があった。
前日に見た20キロほど南のスポットではまだまだだったのに、この公園はずいぶん進んでいる感じだ。日当たりはどちらも良いと思うんだけど、他の要因て何かあるのかな。
ミツバチも大忙し
こちらはタチツボスミレと誰か
こちらはコスミレ。花の大きさは特別小さい感じではなく、草丈がスミレ(シンプルな「スミレ」という種類もあるのだ)より小さい、というのが名前の由来であるらしい*1。この写真だとわかりづらいけど、葉の形がタチツボスミレに比べて細く尖っている。
この公園には8種類のスミレが自生しているそうなのだけど、この2種類しか見つけられなかった。ぱっと見の色や形では個体の変異もあるし区別は難しい。でも図鑑を見ると細かい識別ポイントがいろいろ載っていたから、またチャレンジしてみよう。
雑木林の縁でがさごそ音がするのでそちらを見やると、ヤマガラさんがパッと飛び立って枝の上へ。クチバシにハマり切らないぐらいの大きさの実だか種だかを咥えている。
その場で叩き割ろうとしていたのでこの茶色いのはかなり硬い種子、ヤマガラの大好物だというエゴノキの種だろうか。貯食の習性があるそうなので*2*3冬前に隠していたものなのかもしれない。
今冬ほとんど出会えなかったセグロセキレイさん。あああやっぱかわえぇ~
日差しにぬるんだ淀みではメダカが元気よく。案内板などによると、この公園のメダカはミナミメダカ。ミナミがあるからにはキタもある*4。
ミナミメダカとキタノメダカはもちろん、ミナミメダカ同士でさえ地域によって遺伝子レベルで差異があるそうなので*5他所で捕まえた子とか自宅で飼ってた子を可哀想とか飼えなくなったとかで勝手に放流するのは、そりゃあダメですよね、この公園に限らず。
湿地で何かをゲットしたダイサギさん。脚が黒いのでチュウダイサギだろう。
ダイダイサギが冬に飛来する冬鳥なのに対しチュウダイサギは本来は夏鳥、ただし越冬する個体もある*6、という話だったのだけど、今冬は真冬になっても脚が黒いチュウダイサギしか見かけなかった。が…
湿地の縁の方に舞い降りたもう1羽。枯草と区別がつかない黄色い脚はダイダイサギさん
良かった、来てた…今冬は渡りの小鳥たちが少ない感じがしてたけど、ダイダイサギもあまり見かけなかったのは、やはり何か要因があったのかな~深刻なものでなければよいのですが。
それにしても、チュウダイサギは手前、ダイダイサギは奥の方と、かなり離れた位置にいたんだけど、それでもダイダイサギの方が明らかに大きいのがわかった。どストレートのネーミングは伊達じゃない。
梅が終わりに近づけば、本格的に春の花たちの季節
寒くなって暖かくなって、雨降って晴れてを繰り返しながら、季節は進む。四歩進んで三歩下がる ♪ ってね!
次は水辺がオタマジャクシたちであふれる頃、エドヒガン(市の指定天然記念物だった古木は倒れてしまったけど、他にも何本かある)の咲く頃にまた来たい。ウグイス発見もチャレンジするぞー
*1:矢野亮監修、『フィールドベスト図鑑1 日本の野草 春』、学習研究社、2009年、P60
*2:石田光史、『ぱっと見わけ観察を楽しむ野鳥図鑑』、ナツメ社、2015年、P266
*3:ヤマガラ と エゴノキ と他 日本鳥類保護連盟京都HPより
*4:2種の“メダカ”の標準和名がミナミメダカとキタノメダカになりました!)
*5:
*6:石田光史、『ぱっと見わけ観察を楽しむ野鳥図鑑』、ナツメ社、2015年、P98