台湾の伝統的なお葬式に参加してカルチャーショックを受けた話 (白装束、ミニスカ演奏)

歴史









台湾のお葬式に参加

久しぶりのブログ更新です。最近は平日は朝から晩までリモートで仕事して、休日は特に遠出をせずに台中の清水の自宅を中心に車で15分くらいの場所にある妻の実家や台中の中心部にたまに外出したり、1歳半になった息子を連れて自宅近くの三井アウトレットモールにご飯食べに行ったりと特に代わり映えのない生活をしております。

台湾のコロナ感染状況は既に日常になっていて、幸い自分と自分の妻と息子は感染していないが周りでも感染者がたくさんいる状態だったのですが、90歳を超える日本統治時代を生きた妻の父方のおじいさんがコロナ感染で亡くなったのでお葬式に参加してきました。

そのお葬式で体験したことが日本のお葬式と比べて違い過ぎてカルチャーショックを受けたので、妻家族に許可を取った上でここに記しておきたいと思います。

※ ここに書くお葬式の様子はおそらく台湾の伝統的なお葬式の様式に従ったものだと思いますが、地域や所属するコミュニティやそのコミュニティの文化によって異なります。なのでここで書いていることが台湾全体のお葬式を代表しているものではないのでご注意ください。妻の家族のルーツは中国大陸が清の時代に福建省から台湾に移ってきた人たちで、その地域の文化を反映させてものかもしれないです。

自分が体験した台湾のお葬式の特徴

  1. お葬式の期間は1カ月続く。
  2. 自分の家の敷地内、または公道に警察の許可を取って横幅2-3m、縦幅10m以上の簡易ブルーシート小屋を作ってその小屋の奥に仏壇的なものを置く。
  3. その小屋には24時間、お葬式の期間が終わるまで誰かがいる必要がある。妻の両親はその期間が終わるまでほぼ毎日朝から晩までその小屋にいた。
  4. その小屋に最初に入る際には跪いて地面を這い泣きながら入っていき、その小屋にいる亡くなった人の直接的な親族(子供とか)が顔を上げてくださいと手を持って立たせるまで地面を這う必要がある。
  5. お葬式期間の最終日あたりに紙で精巧に作った車や家財道具などを燃やして亡くなったひとに捧げる。
  6. お葬式期間の最終日あたりの儀式を行う際には下の写真にあるような簡易衣装を着て参加する。全行程が終わるとその衣装は燃やす。
  7. お葬式最終日の儀式は午前5-6時頃から始まる。
  8. お葬式最終日の儀式にはミニスカ女性の演奏パフォーマンスが行われる。
  9. お葬式期間中は悲しさを示すために男性は髭を剃ったり髪を切ったりしない。終了後にお葬式の場に散髪してくれる人が来てその場で髪を切ったり髭を剃ったりしてくれる。

他にも色々ありますが自分が知って驚いた様式はこんな感じでした。

お葬式で着る白装束

お葬式期間最終日頃に着る衣装はこのようにタオル生地っぽいもので簡易的に作られたもの。この写真は妻のお姉ちゃん夫婦です。(掲載許可もらいました)

亡くなった人の娘の夫は上の写真にあるようなRPGに出てくる僧侶の防止みたいなものをかぶります。自分もかぶりました。女性の場合は白い頭巾をかぶります。

孫世代になると女性の場合は赤色の装束で、男性の場合は青色の装束を着ます。

奥に見えるのが上で書いた小屋で、自分がいる台湾の田舎ではご老人が多いのか頻繁に見かけます。見かけた場合はその方向を見ずに中ものぞき込まないようにしろと言われます。日本で言う親指を隠す感覚と似ているのかも。

こちらは亡くなった人が死後の世界で不自由なく過ごせるようにするために燃やす紙でできた車。他にも紙でできたスマホや家具などがあったりします。

パフォーマンス

お葬式最終日には太鼓やサックスを持ったミニスカ女性の演奏パフォーマンスが儀式前後に仏壇の前で開催されます。この舞台裏にはドラムやキーボード奏者もいます。演奏曲は多彩でレディガガなどアメリカのヒットチャート曲総まとめでギャップがなかなか感慨深い。

儀式の始めにこういった演奏パフォーマンスがあり、その後装束を着た人たちが順番に仏壇の前に呼ばれお祈りを捧げる、その後ものを燃やしたりしてまたこのパフォーマンスがあり、最後は参加者で一定距離を歩いたり跪いて前進したりしてお葬式の儀式は終了でした。

儀式終了後の家族の食事

お葬式終了後はおじいさんの家で仏壇よりも低い場所、つまり地面に台湾料理をおいて家族で昼ご飯を食べました。ここまでくると儀式は終了です。朝5時頃に起きて参加して腹が減っていたこともあり、ここで食べた台湾料理は格別に美味しく感じました。

その他にもここで書いていない細かいしきたりが数多くあるのですがここまでにしておきます。近年はこの形式のお葬式は台湾では少なくなってきているようではあります。

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