四月投稿句
4/1(月)
呑めるもの 呑み込む知恵を 今はもち
己より コロナの窶れ 娘の見立て
4/2(火)
政界の 裏金気になる ご同輩
春休み 下宿屋と化す 老所帯
春休み 人数3倍 食５倍
4/3(水)
壁紙を 入れ替え一人 展覧会
4/4(木)
最期観て ツバキを嫌う 理由を知り
4/5(金)
大クサメ 近所の好 あの旦那
4/6(土)
天と地の 花々用水堀に墜ち
4/7(日)
春休み 勉強せぬ孫 身を重ね
4/8(月)
艶っぽさ 極まりシャクナゲ 目に障り
4/9(火)
名も知らぬ 孫が持ち込む 縫いぐるみ
家賃ロハ 入れば上々 巣箱かな
4/10(水)
同時代 生き抜き極まる 白と黒
猫額 スズラン咲いて 遥か尾瀬
4/11(木)
ほぼトラの アメリカ日食 隔てなく
4/12(金)
初出社 どこも同じの 親心
こうなれば 頼りは新聞 フェイクぶり
4/13(土)
古屋でも 電球取り換え だけならば
やぶ用も 一日二件を 限りとし
久しぶり 洗車をすれば 春嵐
4/14(日)
この歳で 認知の歪みとる 算段
春嵐 アスファルトにも 花筏
4/15(月)
９ｍｍを６ｍｍにして 伊達僧侶
シャクナゲが 咲いて楊貴妃 招き入れ
もう無理と 退職代行 大はやり
4/16(火)
ホームラン 無けりゃ大谷 ただの人
花を褒め 咲かせた方を もっと褒め
からくりが サクラの下で 頭上げ
4/17(水)
丸亀も 渋谷と名古屋じゃ 味違い
ズボンとは さすがに言えず スラックス
I R 第二の水原 育て上げ
4/18(木)
亭主より 孫の教えや 妻PC
鰤豊漁 夕餉は 照り焼き 三日後
蔵開き マイカー族は 指くわえ
4/19(金)
「御代の春」 食べて虎屋の 歴史知り
対数や 錆びた頭で 人口減
シャクナゲや 花摘む鬼は また来年
4/20(土)
息殺し 満タンゲーム 仲間入り
三代を 生きたが昭和 大きすぎ
お陰様 拙宅朝陽は よく当たり
4/21(日)
四月末 ストーブ跡に ファン鎮座
補欠選 舌戦したくも 舌抜かれ
ちゃんづけで 呼ばれ三児の母 なれど
4/22(月)
まだ当分 まだ大丈夫と 言い聞かせ
先生を 残業代で釣る 魂胆
カッカッカ 新入社員が 街を往く
4/23(火)
世話役へ 花より深く 頭下げ
気が付けば 運転席は ご近所さん
電信棒 頭ぶつけて 仁王立ち
4/24(水)
石楠花や 古家色めく 卯月末
焼肉だ５割目溢し 缶ビール
手を貸すか 杖突く方に迷うこと
4/25(木)
学歴と 知性重なる ごく一部
分別の ゴミで確かな 七曜表
定刻に 白米炊ける この安堵
4/26(金)
股裂きに ならなきゃいいが お付き合い
洗濯機 回して今日は 晴れとする
カイロでも 街路でもいい 小池さん
4/27(土)
花が咲く 結果であって 世話の山
初対面 尾を振ってまで 媚を売り
大概は やってよかった 行ってよし
4/28(日)
金魚買い ついでに風鈴 夏万端
予報士も 言葉が弾む 晴れの報
ウーバーで ハンバーガーが やってくる
4/29(月)
リンカーン 四輪咲いて 今を問い
何本も弦切りながらパガニーニ
花筏 丘を登るや 春嵐
4/30(火)
壱百万円 九束重ねた リアル感
国民を 軽く見るから 票沈み
テッセンや 夏日諫めて 紫色めく
