技能実習生にも通じるものがありますが、今回は日本人職員、外国人職員全般に関する採用担当者に関する所感です。
「良い技能実習生を選抜したい」
どの組合も実習実施者も同じ思いです。
コロナ直前の前の話になりますが、中国では厳しくなったもののベトナムはまだ若い人材が集まりました。
- 筆記試験
- 技術試験
- 面接試験
これらに合格し、来日、現場に配属。
ベトナムまで行って精鋭たちを選んだつもりが、トラブルを起こしたり、途中で帰国してしまう…よくあることです。
採用担当者は「良い人材を選んだのに、何でやめてしまうのか?また辞めさせやがって」と思うし、現場責任者は「またこんな人材を呼んできて!」と文句を言う。
採用担当者=現場の責任者や社長であると話は若干違ってきますが、採用担当者は生活指導員でも実習指導員でもない場合上記のような問題が発生します。
人事部は往々にして「良い人材を選んで終わり」
そのあとは現場任せ。
採用した人材がどんな気持ちで現場で働いているか、どんな不満があるのか、離職した場合の離職理由、一身上の都合で辞めた場合、その理由。人事だったらその理由をはっきりさせろや!ということです。
本当に辞めた理由を退職者から聞き出すこと。これも人事の仕事だと思います。理由を聞いて現場責任者に伝える。
「現場のリーダーが嫌い、課長が嫌い」
という理由であれば、それを伝える。
テストも面接も素行も完璧。辞めた理由は現場にあるはずだと思って、人事部と現場が全くかみ合っていない状態です。
優秀な採用担当者
私がお付き合いしている実習実施者のご担当者。
彼は非常に優秀です。現場の責任者でも生活指導員でも技能実習指導員でもありません。
採用時も厳選しますが、実習生が入社した後のケアもしっかりされています。
私も毎月訪問し、彼女たちの私生活や現場での悩みを聞き、会社に報告します。通常の企業ですと、よほどのことがない限り報告を受けて終了です。
彼の場合、現場で改善できる点であればすぐに現場へ指示を出します。
生活面においても便宜を図ってくれます。すぐに対応できない場合でも、できない理由を実習生に伝えて安心させます。
また、コロナ前までは実習生とよく会食へ行ったり、遊びに連れて行ってくれました。実習生たちは現場で気持ちよく働いてくれるので、現場でのトラブルは非常に少なく、パートアルバイトの人たちとも仲良く付き合っておりました。
残念ながら彼が採用した実習生でも退職した者がおります。
辞めた理由を分析し、採用時や就労時に心がけることを把握し次に生かしています。
採用担当であれば採用した後の社員の動向を分析するべきです。
製造責任者、雇用した職員からクレームがあったら真摯に向き合う。問題把握と解決に努めています。
せめて、監理団体の訪問指導で明らかになった不安、不満を汲み上げるだけでも実習生のモチベーション、離職率は下がると思います。