~前回までのあらすじ~
修行の旅をしながら世界を回っていた剣士君はカルト村にてはじめての名刀を手に入れる。
しかし、帰り道で都市連合の人狩り貴族に襲われてしまう。護衛のエリートサムライに苦戦する剣士君達だったが、寝袋を使ってのゾンビ戦法でこれを返り討ちにしてしまう。
なお、都市連合では貴族へ逆らう事は重罪のため、剣士君一行は新メンバー全員賞金首になったのであった。
はぁ・・・。
おや、元気がありませんな。
先程まで貴族を返り討ちにして大喜びされていたではないですか。
いや、勝利の宴でドライミートをかじっていた時に思ったんだけどな・・・お前ら名前が紛らわしくね?
ホーリーネーションの採掘場で奴隷を解放し続けると、同じ名前の仲間ばかりになってしまうのです。
仲間それぞれに異なる役割を担ってほしい剣士君はこの名前同じ問題に悩んでいました。整形外科を利用すれば名前や顔を変更できるのですが全勢力敵対状態の剣士君は医者に話しかける事もできません。
ふむぅ。
だったら私に1つあてがありますぞ。
こいついつも当てがあるな。
我らの拠点(仮)の浮浪人の隠れ家に中立の整形外科医がいるそうですぞ。
おそらくリバース鉱山から逃げてきた奴隷の顔と名前を変えて、安全に送り出すための浮浪忍者から手配された者でしょうな。
こいつかぁ~。
いやでも浮浪忍者所属じゃ、敵対しちゃうんじゃねーの?
―――というのは私の脳内ロールプレイングで、実際はMODで入れた中立の整形外科医でございます。
世界観台無しで草。
でも顔と名前をかえるくらいはいいだろう。整形しても能力に影響は無いしな。
でも当然金は必要ですぞ。
え?マジで?
俺全勢力敵対してるから何してもアイテム買い取ってもらえないし、金なんて稼げないぞ。
だから労働のステータスもいまだに1だし。
ふーむ、なら賞金首でも見つけて引き渡しましょうか。
担当の者と話せなくても、直接檻に入れることができればお金がもらえるかもしれません。
仲間の整形代の稼ぐため、剣士君は賞金首を探してグレートデザートを走り回ります。
そうしてようやく見つけた賞金首は3000キャットの軽犯罪者でした。
いつもなら賞金額でマウントを取る剣士君ですが、今回は『剣士君をお金に変えれば20万手に入るしょ』と言われたくなかったので何も言いませんでした。
ほんっっっっと、この人さえ突き出せれば20万手に入るんですけどね。一生遊べる金額ですよ。
うるせぇ!仲間は檻に入れても賞金はもらえないのじゃ!
じゃあ解雇してから突き出せば貰えちゃうかもしれませんなぁ?
俺と一番付き合い長いお前も10万の賞金首だからな。
俺の次に突き出されるのは多分お前だからな?
3000キャットの賞金のため都市連合の大都市ヘングへ向かう剣士君。
ヘングは奴隷経済の大元締めであるトレーダーズギルドの本部があるため、警備は他の街よりも厳しく、そこで捕まってしまえば奴隷確定です。
ですが、ヘングの警察は入口の側にあります。
剣士君はダッシュで衛兵を振り切り、一気に建物に向かいました。
ハイ通ります、ハイ通ります!
ここに賞金首を届けに来た善人のハイブワーカーが通りまーす!だから俺を襲ってくんなっ、クソ衛兵どもぉぉ!!
いや~、たった3000キャットのためにこんなに絶体絶命の危機に陥るとは・・・。
指名手配さえされてなければ1日炭鉱夫するだけで稼げる額ですぞ。
ゲーム開始後28日にて初めての労働(賞金稼ぎ)をした剣士君達。
このお金をつかってこの↓↓↓の面々の顔と名前を変えるため、再び仮拠点にしていた浮浪人の隠れ家に戻るのであった。