マンションやビルのエントランスなどによく使われているライムストーン（石灰石）という石材があります。近年では部屋の壁などのアクセントとしても使われることも多くなってきた建材です。

ライムストーンの色の多くは「ベージュ」と「グレー」に分類されます。熱変成を受けておらず、単調な色調が多いですが、大理石や御影石には無いやわらかな質感と素材感をもった石種です。内外装の床材や壁材など幅広く使用されている石材でもあります。

そのため、コーティング塗布などの石材メンテナンスやしみ抜きや洗浄などの石材クリーニングのご依頼頂くことがもっとも多いライムストーンですが、外壁や外構床材に使用されているライムストーンは適切なメンテナンス・クリーニングを施さないと余計に汚い仕上がりになったり汚れが蓄積されたり、エフロなどで汚くなってしまいます。

今回、ホームページをご覧いただいたデザイン事務所さんから「ライムストーンの酸洗いを業者がやったのだけど、半年ですぐ汚れたので染色はやっているか？」とご相談を頂き、3月9日にまずは現地を確認しに行きました。

港区南麻布にあるマンションエントランス階段にライムストーンが使用されていて、歩行頻度が高い階段中央部は黒くなってきています。また、入居者専用の裏階段も汚れが入り込んでいました。

マンションオーナーさんも何度か業者に石材酸洗いを頼んでいるようでしたが、既存の白色だとすぐに汚れが目立つので、汚れが目立たないグレーに既存ライムストーン染色を検討したいとのことでした。

取り急ぎ、面積から必要染料量を算出し見積したところ、サンプルが欲しいとのことで、デザイン事務所さんがすぐにサンプルのライムストーンを発注し、サンプル作りです！5枚入りなのでかなりの重量です^^;

既存のライムストーンは、キズがあったり場所によっては染料の吸込みが悪い箇所も発生することを了承してもらい、洗浄→染料塗布→コーティング2層仕上をし2色のサンプルが完成！乾燥もあるので5日間掛かりました^^

色台帳からマンションオーナーさんに色を選んでいただき、2色の染色ライムストーンです！あとはオーナーさんの好みになります。まずは明るいグレー色！軽い汚れなどは目立たなくなる色です！

続いて歩行頻度が高く重汚染されても、あまり汚れが目立たない濃いグレー色！

どちらを選ぼうとも、まずは既存の汚れやキズ、補修などを行ってから染色作業に入る感じです！あとはオーナーさんのGoサインを待つだけです^^

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