路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【考察】:悪夢と暗転の2023年を庶民が生き抜く知恵と覚悟(下)

2023-02-28 23:57:50 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【考察】:悪夢と暗転の2023年を庶民が生き抜く知恵と覚悟(下)

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【考察】:悪夢と暗転の2023年を庶民が生き抜く知恵と覚悟(下)

 ◆「不祥事大臣」を更迭しても辞任ドミノはまだ続く

 年末のドサクサにまぎれて岸田首相は問題人物の“首切り”を決めた。「政治とカネ」で揺れ続けた秋葉前復興相のことだ。臨時国会中にあれほど「続投」を主張してきたのに、「年の瀬更迭」を決めたのには理由がある。

<picture>ようやく更迭(首相に辞表を提出後、記者団の取材に応じる秋葉賢也復興相=27日)/(C)共同通信社</picture>

 ようやく更迭(首相に辞表を提出後、記者団の取材に応じる秋葉賢也復興相=27日)/(C)共同通信社

 「総理は、秋の臨時国会で山際、葉梨、寺田3大臣の連続更迭に追い込まれました。このタイミングでさらに、秋葉氏を切れば『辞任ドミノ』が拡大し、政権へのダメージは計り知れないものになっていた。そのため、国会閉会後での更迭時期を探り、安保3文書改定など重要な政治日程が落ち着いたタイミングで更迭を決めた。年末年始の休みを挟めば『世間の関心が薄れる』という判断もあったとみられています」(官邸事情通)

  つまり、ダメージコントロールを図った末の判断だったわけだが、岸田がいくら小手先の人事を行っても裏目に出るのは明白だ。岸田は約5カ月前の8月に行った改造でも失敗している。

 もともと、改造は9月上旬とみられていたが、統一教会(現・世界平和統一家庭連合)と自民党議員の癒着が問題視され、支持率が急落。起死回生のため、8月10日にサプライズで前倒しした。ところが、改造当日から新任7閣僚と教団の接点が発覚。支持率アップには全くつながらなかった。そのうえ、秋葉を入れて4大臣のドミノ辞任を招いたのだから目も当てられない。

 政治評論家の本澤二郎氏はこう言う。

 「結局、いくら交代させても、統一教会との接点が後から発覚していくのではないか。自民党議員は表向き『もう付き合わない』と言っていますが、統一地方選を控える中、選挙協力を持ちかけてくる教団と関係を切れるとは思えません。国会で野党に追及され、いい加減な答弁を垂れ流せば、また国民から猛批判を浴びることになるでしょう」

 たとえ改造しても再び辞任ドミノが起きる確率は高い。

<picture>まさかの麻生太郎副総裁再登板?(C)日刊ゲンダイ</picture>

  まさかの麻生太郎副総裁再登板?(C)日刊ゲンダイ

 ◆広島サミットを仕切る首相は誰になるのか

 岸田政権にとって2023年前半の“メインイベント”が、5月19~21日に広島で開催されるG7サミット(先進7カ国首脳会議)だ。広島は岸田の選挙区。故郷に錦を飾る形になる。ライフワークとする「核なき世界」の実現に向け、「広島ほど平和へのコミットメントを示すのにふさわしい場所はない」と、被爆地で開催することへの強い思いを語っていた。

 だが、核兵器禁止条約に批准せず、締約国会議のオブザーバー参加さえ見送った首相である。専守防衛の平和憲法を踏みにじり、軍拡増税まっしぐらなのに、よく言うよだ。

 日本が議長国のG7には岸田にとってうれしくないジンクスがある。00年の沖縄サミットを決めたのは小渕元首相だが、病に倒れ、実際のホスト役は森元首相だった。08年の北海道・洞爺湖サミットも、決めた安倍はブン投げ退陣し、福田元首相が各国要人を迎えた。この先の政局次第で、岸田が広島サミットを完遂できるのかわからない。

 「防衛費増額に世論は賛成でも、そのための増税には反対が多い。支持率が上がると思っていた岸田首相はもくろみ違いでした。決断がマイナスに働く負のスパイラルは今後も続くでしょう。4月の統一地方選で自民党が大敗したら、退陣話が出てくるかもしれません。もっとも、岸田首相は広島サミットをどうしても自分の手で開きたい。サミットまではやらせてあげようということで、その際は、サミットが花道となる。サミットを政権浮揚につなげたい岸田首相としては、サミット後解散で抵抗する可能性もあります」(ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)

 岸田周辺は「衆院を解散しなければ、24年秋の自民党総裁選までは安泰」と計算しているという話も漏れ伝わる。しかし、先の臨時国会での朝令暮改答弁やジリ貧の支持率では、それは大甘すぎる。

 「岸田氏は総理になりたかっただけの人。鈍感力もあるので、案外しぶとい。しかしそれでも、危険水域に入っている支持率が、20%台前半や10%台まで落ち込んだら持たないだろう。次がいないと言っても、茂木幹事長や河野デジタル相らが、後継を狙っている。総裁選まで残り任期のワンポイントなら、麻生副総裁や、菅前首相だってやるでしょう。広島サミットを仕切るのが岸田氏とは限りませんよ」(政治評論家・野上忠興氏)

 何があってもおかしくない。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース 政治・経済 【政治ニュース】  2023年01月01日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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