今回は、2010年代のポルトガル空軍エアクルーサービスジャケットを分析します。
珍しい国の珍しい装備ですね。
そのデザインから、アメリカ空軍の影響を受けているようです。
実際に兵士が使用していたものですが、程度は良好ですよ!
目次
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1 ポルトガル空軍エアクルーサービスジャケット(ブルー・アメリカ軍L-2タイプ)とは?
ポルトガル空軍は、戦後早くからアメリカ製軍用機の導入を進めていて、現在の戦闘機としてはF-16ファイティングファルコンを採用していますね。
だからでしょうか?
その他の空軍個人装備もアメリカ軍の影響を受けたものが多いように思えます。
今回のモデルは、そんなポルトガル空軍の兵士が着用するエアクルー用のサービスジャケットになります。
多くの国の空軍にも良く似た装備(衣類)がありますが、ポルトガル空軍はデザインがアメリカ空軍のあるジャケットにとても似ています。
たしかに優れたなデザインなので、採用するのも理解できますね。
さてさて、それはどんなエアクルーサービスジャケットなのでしょうか?
今回はポルトガル軍装備マニア(いるのでしょうか?)のみならず、スタイリッシュなジャケットをお探しのあなたと一緒に確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
アメリカ軍L-1A(の試作品にも)似ていますね。
背面
前面裏側
背面裏側
前見頃を除くほぼ全面に艶のあるポリエステル製ライニングがあります。
襟周りレイアウト
ジッパーは無刻印。
前見頃裾のタブ。
ここは三角形ではなく、ホームベース型。
ボタンで開閉。
前合わせはジッパーと裾のボタンです。
内ポケット
左右にあります。
左内ポケット
ループとボタンで開閉。
右胸内ポケット
こちらはオープンタイプです。
左胸内ポケット内にあるタグ
2019年度契約品ですね。
シェルはウールとポリエステルの混紡です。
FAPはポルトガル空軍の略
エポレット
逆テーパー(根本が細い)のクサビ型。
腰ポケット
ボタンで開閉。
ポケット内側の生地は、ライニングと同じです。
各部のボタン
ブルーのプラスティック製。
イギリス軍のような皿型。
袖ポケット
ペン用で2本。
袖
緩やかなテーパー付。
袖ニット
長方形のニットを縫い付けてあります。
左胸のネイムタグ用マジックテープ
ここもアメリカ軍式ですね。
襟ニット
やや変色しています。
ニットのカラーは基本ブルーなのですが、数種類あるようです。
腰ニット
ニットは全て化繊です。
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3 その特徴とは?
シェルはブルーに染められたウール/ポリエステルの平織りで、少々目が粗いです。
表面が艶消しに見えるのが特徴ですね。
裏側のほぼ全面にポリエステルのライニングがあって、とても滑りが良いですね。
デザインは、アメリカ軍のL-2系(色味からL-2Aでしょうか?)を参考にしているようです。
デザイン比較
今回のモデル
アメリカ軍L-2A(モデル品)
構成は、エポレット付き、腰ポケット×2、袖ポケットで、前見頃下端にはボタンで開閉するタブがあります。
襟、袖、裾にはニットを配していて、やはり防寒を目的としたデザインですね。
全体的な縫製は、意外に正確かつ丁寧で、上質な仕立てです。
同軍のこのジャケットは、新品の状態でもニットやシェルのカラーにバラツキがあるのも特徴ですね。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 2019年
製造場所 ポルトガル
契約会社 ポルトガル
製造会社 〃
材 質 ウール
ポリエステル
表記サイズ 48
(日本人のM)
各部のサイズ(平置)
肩幅 約45cm
身幅 約56cm
着丈 約58cm
袖丈 約59cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 名古屋の専門店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
なかなかスタイリッシュなジャケットです。
原型(と思われる)L-2系自体が優れたデザインなので、それを参考にするとこんなにカッコ良くなるのですね。
ポケットや裾のタブがボタン留めなのは、賛否の分かれるところですが。
外れたボタンはFOD(ジェットエンジンの異物吸入による損傷)の原因になります。
逆に破損した場合、ダットファスナーでは修理が難しいですが、ボタンなら針と糸で簡単に修理可能ですよね。
(この辺りはアメリカ軍のレザージャケットA-2とG-1の件を彷彿させます。)
自国の製造するダットファスナーの品質に自信がない場合は、ボタンもありですね。
それはともかく、最近今回のモデルが多く大手通販サイトで取り上げらるようになりました。
僅か数年前までは「知る人ぞ知る」マイナーなジャケットだったのですが…。
もしかしたらポルトガル本国では、後継モデルへ改変したのかもしれませんね。
…とするなら、やはり現在はこのジャケットを入手するチャンスだといえます。
中綿がなく単体での防寒性能は今ひとつですが、だからこそ4輪車や公共交通機関内でも普通に着用できるのは、ファッションの幅を拡げることができるかもしれません。
また本体がブルーなので、ボトムに融通が効くのもポイント高いですよね。
アメリカ軍物が氾濫している現在のミリタリーカジュアル(略してミリカジ)界に一石を投じるアイテムとして、あなたも採用してみませんか?
購入する際には、必ず試着または原寸や状態を確認して後悔のないようにしましょう!
今回は、スタイリッシュなポルトガル軍エアクルーサービスジャケットを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20250201更新)
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参考:今回のモデルが参考にしたと思われるアメリカ軍ジャケットに関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍のエアクルーサービスジャケット(ユーティリティージャケットを含む)に関する記事はこちらです。⬇︎
他のポルトガル軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の単色衣類に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍のフライトジャケットに関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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