今回は、1970年代のアメリカ海軍J-WFSフライトジャケットを分析します。
残念ながらモデル品ですが、国内の有名ブランド品なのでとてもよくできていますね。
年々減っている官給品の代替品には最適ですよ。
普段使いの中古品ですが、程度は極上ですよ！
目次
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１ アメリカ海軍J-WFS（フライトジャケット・後期型・国産Hブランドモデル品・G-8）とは？
アメリカ海軍を代表するナイロンフライトジャケットJ-WFS（Jacket-Winter Flying Suit）。
MA-1並の防寒能力を誇りながらも独特のカラーとデザインで、廃盤となった今も多くのフライトジャケットマニアを魅了し続けていますね。
ただしライニングがコットンであることから、意外に破損している個体が多く、購入に二の足を踏んでしまう場合も。
そこに商機を見出したミリタリーブランド各社は、挙ってモデル品を製造していますよ。
今回のモデルは、高品質ながら比較的安価なフライトジャケットのモデル品を製造しているHブランドのJ-WFSになります。
一部アレンジを加えてはいますが、その完成度は他の製品同様高いレベルを維持していますよ！
さてさてそれはどんなJ-WFSなのでしょうか？
今回は、アメリカ海軍装備マニアのみならず、フライトジャケットコレクターのあなたと一緒に、確認していきましょう！
２ 全体及び細部写真です！
前面
諸事情により、着丈の長い「L（ロング）」モデルを再現していますが、SPECより少し長い気がしますね。
これでMA-1と同じか少し長いくらいでしょうか？
背面
前面裏側
ちゃんとODコットン製のライニングもあります。
背面裏側
襟周りレイアウト
襟ニット
襟はチンストラップで立てることができます。
（そのままでもスタンドカラーなのですが…。😅）
前合わせはジッパーのみ。
ストームフラップ（ウインドシールド）は、空軍MA-1などとは逆（左側）に取り付けられていますね。
ストームフラップ下には、ジッパーを引き上げる際のサポートが縫い付けられています。
タグ
なんとなく当時のタグを再現？
1971年度契約品のサブタイプ「C」をモデル化しているのでしょうか？
ブランド名が記載されているのは良心的ですね。
左内側裾付近の製品取扱説明タグ
ライニングのステッチは官給品どおり。
丁寧な仕立てですね。
ジッパー
刻印は「IDEAL」
右胸ポケット
折り返しがあってダットファスナーで開閉。
左胸ポケット
こちらはポケット本体にペン用スリットと区画あり。
袖ポケット
ダットファスナーで開閉。
袖
テーパー付き。
袖ニットは深く切り込まれたシェルに取り付けられています。
裾ギャザーにはゴムを内蔵
背面左右にはアクションプリーツ（バイスイング）あり。
左右のアクションプリーツは平ゴム紐で繋がれています。
トラウザーズとの連結タブ
ゴム平紐にボタンホール付き。
しっかりした作りです。
上下はジャケットのタブにトラウザーズのボタンを掛けて連結します。
上下セットアップ
（トラウザーズは官給品です。）
上下シェルの色調差は、いつもどおりご愛嬌ということで！😅
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３ その特徴とは？
シェルは、明るいOD（というよりオリーブ色？）のナイロン製で、緻密に織られていて防風性能が高いです。
シェルの色調比較
今回のモデル（モデル品）とトラウザーズ（官給品）
初期のライムグリーンモデルとの比較
シェルのカラーは、ODのほかネイビーブルーもあります。
一方ライニングはODのコットンツイル製で、ここは官給品に準じていますね。
勿論、インターライニング（中綿）にはポリエステルが用いられているはずです。
デザインは、エポレットなし、胸ポケット×2、袖ポケットで、襟と袖口にはニット（化繊）を配していますよ。
一方腰はシェルの生地にゴムテープを内蔵したギャザーになっています。
やはり裏側の前後には、トラウザーズに連結するタブがあって実際に連結可能なのですが、トラウザーズが販売されていたかどうかは不明です。
また多くの官給品J-WFSよりも、少々着丈が長いのも特徴ですね。
全体的な縫製は、中国製にもかかわらず、とても正確かつ丁寧ですね。
おそらく日本人による検査及び品質管理が行き届いている感じです。
４ 製造とサイズのデータです！
製造・契約年度 2000年代
製造場所 中国
契約会社 日本
製造会社 中国
材 質 ナイロン
コットン
表記サイズ 40L
（日本人のL）
各部のサイズ（平置）
肩幅 約48cm
身幅 約60cm
着丈 約64cm
袖丈 約64cm
状 態 中古極上品
官民区分 民生品
入手場所 千葉の古着屋
入手難易度 1（容易）
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５ まとめ
今回のモデルは、意図的に着丈が長いデザインに変更されています。
これにより裾が、例えばジーンズなどのベルト位置と同じくらいかやや下の位置になって、より防寒性能が向上していますね。
実用には最適なアレンジと言えるでしょう。
でも官給品の独特なスタイルが相殺されているのは評価の分かれるところですね。
また官給品のT-WFS（トラウザーズ）も連結できることからも、幅広い運用が可能なのもポイント高いですね。
あまり知られていませんが、MA-1とは違って胸ポケットが前面にあるため、ライダー用としても意外に使いやすいという評価があるのも見逃せません。
（ライダーにもおすすめです！）
加えてニットが化繊なのも洗濯に便利ですね！
実際に使用してみると、真冬は少々性能不足ですが気温の微妙な春や秋にはピッタリのジャケットといえます。
嬉しいことに、今回のモデルは新品・中古品とも店舗や各種インターネットサイト、オークション、古着屋、リサイクルショップで入手可能です。
何故か中古品でも程度の良いものが多い…というのも有り難いですね。
それでも購入時には、実寸や程度を確認するとともに、中古品においては必ず破損・修理・汚れを確認し、疑問に思ったら購入は控えましょう。
（中古品はまだまだこれからも出てきます。）
今回は、アメリカ海軍ナイロンフライトジャケットJ-WFSのよくできたHブランドのモデル品を分析しました。
いやー軍装品って、モデル品も本当に素晴らしいですね！
それではまた、次回をお楽しみに！
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参考：他のアメリカ海軍J-WFS関連装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍のフライトジャケットに関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の単色衣類に関する記事はこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
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