ピエール・ランパル「テレマン:無伴奏フルートのための12の幻想曲」 フルートを聴く醍醐味 | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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日曜日、ふらふらと暇つぶしにBOOK OFFに行き、また古本と中古CDを購入してしまいました(汗)

 

今回買ったCDは3枚。

トン・コープマン指揮のモーツアルト宗教曲集(戴冠ミサ、アヴェ・ヴェルム・コルプス他)とフルトヴェングラー指揮ウイーン・フィルハーモニー管弦楽団によるベートーヴェン交響曲第9番(1953年5月30日ライヴ)とピエール・ランパルの「テレマン:無伴奏フルートのための12の幻想曲」です。

 

今日はその「テレマン:無伴奏フルートのための12の幻想曲」を何度も繰り返し聴いてしまいました。

 

最近、ランパル、ニコレ、ゴールウェイ、と優れたフルーティストの演奏を続けて聴き、フルートと言う楽器を再認識した、と言うかかなり惹きつけられてしまっていたものですから、このランパルのディスクが眼に入った時は思わず反射的に手に取っていたのでした。

 

 

 

 

 

演奏は、想像していた物よりもっと気に入りました。

 

何よりテレマンの曲が素晴らしい。旋律楽器であるフルートを無伴奏で使い、これだけ豊かな音楽を聴かせてくれることに感心します。12曲、約50分ほどある全曲をまったく飽きさせず最後まで音楽の世界に浸らせてしまうのは凄いことなのでは無いかと思います。そしてその曲を自在に自ら楽しむように演奏するランパル。甘い旋律から細かく速いパッセージまで間然とする所も有りません。これは何度聴いても良いな、と思える音楽でした。

 

「無伴奏フルートのための12のファンタジア TWV40:2-13(英語: 12 Fantasias for Transverse Flute without Bass)はドイツの作曲家ゲオルク・フィリップ・テレマンが、1732年から33年にかけてハンブルクで作曲したフルートのための無伴奏作品である。」(Wikipedia 無伴奏フルートのための12のファンタジア より )

 

Wikipediaには「1732年から33年にかけて」作曲された曲と記載されていましたが、別の所には「1727~28年」に出版された、と言う解説もありました。いずれにしろハンブルクで作曲され出版された曲集のようです。

 

「(前略)「無伴奏フルートのための12のファンタジー」は、テレマン自身の刻版によってハンブルク時代に出版されたものである。出版の年代は不明であるが、刻版の筆跡から1727~28年とする説が有力である。この頃は改良された形のフルート(後述)がドイツに導入されてまだ間もなく、「もともとフルートのために作曲された曲というものが当時はあまりなかったから・・・・殆どの人はオーボエやヴァイオリン用の作品で間に合わせていた」(J.J.クヴァンツの自叙伝より)状況であった。テレマンのこの曲集はドイツ・バロックのフルート音楽のなかでは初期に属するものであるが、当時新進の楽器だったフルートの美点をよく生かしている点、才人テレマンの面目躍如たるものがある。」(リコーダーJP テレマン 12のファンタジー ★早川広志さんによる解説★ より)

 

 

 

テレマン:無伴奏フルートのための12の幻想曲

テレマン《12の幻想曲集》は、名技性、即興性、旋律美など、
洗練された表現力のエッセンスともいえる名作。ランパルはその輝かしい
音色と雄大なスケールを駆使してこの作品の魅力を存分に伝えてくれる。
モダン・フルートならではの贅沢な響きもすばらしく、
フルートを聴く醍醐味に満ちている。
録音:1972年