5月頃から庭の南西側の片隅に水色の小さな花がかたまって咲いていました。
あれは、たぶん「忘れな草」だよな。たしか何年か前にブログの記事に書いたことがあったな、などと考えたりしていました。
誰も植えた花ではなく、知らぬ間に育った、行ってみれば雑草です。毎年少しは咲いていたのですが、雑草として抜いてしまっていましたから庭の片隅にほんの一時咲く花、くらいのイメージでした。私はこの花が何となく好きでしたので今年は他の雑草は抜いてもこの花だけ残してみようと思い意識して残してみたのですが・・・。
気付いた時にはちょっとした群生地みたいになってしまっていました(笑)
忘れな草、といえば・・・。私にとってまず頭に浮かぶのが、先にリンクした記事にも書いたフェルッチョ・タリアヴィーニの歌う「忘れな草」なのですが、もう一つ忘れられない歌があります。
中田喜直女声合唱曲集に収められている「忘れな草」と言う曲。
「忘れな草」
深尾須磨子作詞・中田喜直作曲
忘れなの 花の言葉よ
きよらな まごころを
君にささげ
忘れなと いつまでも
忘れなと
ああ やさしい花の言葉
胸に秘めた花よ
そらのかげをうつす
花の色よ
忘れなの花の言葉よ
みそらの 色にかおる
花によせて
忘れなと 君におくる
わがおもい
ああ やさしい花の言葉
詩人深尾須磨子の磨き込まれ情感の深い言葉に、中田喜直の繊細で美しく、それでいて何とも親しみというか懐かしさのような物を感じさせる音楽。私にとってこれは時々何かの拍子に旋律と詩が頭に浮かび繰り返し繰り返し流れ続け離れなくなってしまうことさえあるような歌です。何度聴いてもまた聴きたくなる歌。いくつかあるそんな歌の一つなのです。
「夏の思い出」や「ちいさい秋みつけた」「雪の降る町を」など数多くの名曲を遺した中田喜直ですが、この「忘れな草」もそんな中の一つに数えて置きたい名曲だと、私は思います。
「忘れな草」、といえばそれにもう一つ。倍賞千恵子さんの「忘れな草をあなたに」がありますね。
これも大好きな歌でした。
何故か随分歌の材料になりやすい花なのですね(笑)
そして好きな歌が多い。そんな意味でもやはり好きな花、なんです(笑)
「美しい訣れの朝」「蝶」という作曲家中田喜直の代表作とも言える女声合唱組曲と「中田喜直女声合唱曲集」より「ぶらんこ」「忘れな草」「夏の思い出」「ちいさい秋みつけた」を含む10曲を収めたアルバムです。
女優として歌手として活躍する倍賞千恵子が、彼女の真骨頂である抒情歌を中心に、時代を越えて愛され親しまれる楽曲を歌い上げたアルバムをリリース。