ジョージ・セル/コンセルトヘボウ管弦楽団 ウォルトン「管弦楽のためのパルティータ」 | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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今日は「ジョージ・セル/ザルツブルク音楽祭ライヴ1958-68」と言うCD-BOXの中から、ウィリアム・ウォルトン作曲の「管弦楽のためのパルティータ」と言う曲を聴きました。

 

「サー・ウィリアム・ターナー・ウォルトン(Sir William Turner Walton OM, 1902年3月29日 - 1983年3月8日)は、イギリスの作曲家。
(中略)
ベンジャミン・ブリテン、レイフ・ヴォーン・ウィリアムズと並ぶ20世紀のイギリス音楽を代表する存在である。アンセルメやブゾーニの助言を受けたとされるが、ほぼ独学で作曲家となった。長寿に恵まれたにもかかわらず、作品数は必ずしも多くない。しかしながら、シベリウス、ストラヴィンスキーやプロコフィエフ、ヒンデミットやブリテンらの作品のほか、ジャズやラテン音楽など、同時代のさまざまな音楽をたくみに吸収・消化し、新鮮かつ大胆なリズム・和声を用いて表情豊かで親しみのある作品を生み出した。豊かな情感と壮大で雄渾多感な表現を好んだこと、明晰な調性感を好んだことから、新ロマン主義の作曲家と見なしうるが、客観的で端正な表現をよしとする新古典主義音楽の発想にも洗礼を受けている。」(Wikipedia ウィリアム・ウォルトン より)

 

ウォルトンはセルより5さい年下、まったく同時代の作曲家です。2人は親交があったそうで、セルがクリーヴランドのコンサートでウォルトンの作品を取り上げることもよくあったそうです。この「管弦楽のためのパルティータ」と言う作品は、セルがクリーヴランド管の創立40周年のためにウォルトンに委嘱した作品とのこと。もちろん初演はジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団で1958年1月30日の公演だったそうです。曲はまさしくセルとクリーヴランドのために書かれた曲、と言うべきで精密なアンサンブルが要求されるものでした。

 

ザルツブルグ音楽祭でコンセルトヘボウを指揮して演奏したのは1958年8月8日ですから、この録音がヨーロッパ初演では無いかと思われますし、もしかすると録音が残っている中では最も早い記録なのでは無いでしょうか。

 

翌年録音されたクリーヴランド管弦楽団とのスタジオ録音も中々素晴らしい演奏ですが、このコンセルトヘボウとのライヴもとても熱さを感じさせる好演。複雑で精密なアンサンブルの要求される曲を凄みのある表現で再現するセルの音楽に脱帽、です。

 

 

こちらから「George Szell:Salzburg Orchestral Concert 1958-1968」のすべての曲を聴くことができます。

 

 

 

セルはコロムビアへの公式録音でいくつかのウォルトン作品を遺しています。

ウォルトン:管弦楽のためのパルティータ
録音:1959年1月21日
ウォルトン:交響曲第2番
録音:1961年2月24日
ウォルトン:ヒンデミットの主題による変奏曲
録音:1964年10月9日

 

ヒンデミットの主題による変奏曲

これもとても良いですね!

 

 

 

 

GEORGE SZELL:SALZBURGE

未発表の音源を多数含む、セルのザルツブルク音楽祭における貴重なライヴがボックスで急遽リリース。まず目を引くのはベルリン・フィルとの祝祭大劇場でのコンサート。後光が射し込まんばかりの威容が眩しいグルックに、同年1月に手兵クリーヴランドとスタジオ収録を終えたシュトラウスと、当日の演目をまるごと収めています。なかでも嬉しいことにモーツァルトの27番では、この曲にふさわしい名手カーゾンがソリストに迎えられています。なお、カーゾンとはベートーヴェンの4番と『皇帝』、さらに名手フィルクシュニーとはベートーヴェンの3番といった具合に、あらたに収録された協奏曲では、知られざる豪華共演が楽しめるのも大きな魅力といえるのではないでしょうか。
格調高きモーツァルトやハイドンから、やはりアンサンブルが凄みをきかせるウォルトン、アイネムまで、セルの至高の音楽性が刻印されたかけがえのないライヴ。これはファンの方には必携のセットとなるでしょう。オーストリア放送提供の正規音源使用。

 

 

 

The Complete Columbia Album Collection

20世紀オーケストラ演奏史の頂点を極めた、セル+クリーヴランド管の全録音をソニー・クラシカル史上初めてCD106枚に集成したメガ・コレクション。■カップリングは基本的にコロンビアおよびエピック初出アメリカ盤LPに基づき、紙ジャケットには初出盤のジャケット・デザインを使用しており、それぞれの時代を反映したアメリカらしいアートワーク(かる審美眼の厳しいセルがオーソライズしたデザイン)を手にとって見られるのもこのボックスセットのポイントの一つです。特に1960年代のCBSのアートワークはハンリエッタ・コンダックなど同社のデザイン部門の優秀なデザイナーによる優れたものが多く、それだけでも大きな価値があるといえるでしょう。 ■リマスターについては、個々の音源で最新のリマスターが使用されています。 ■大判の別冊解説書には詳細な録音データを記載したトラックリストのほか、セルのさまざまな写真が数多く掲載。解説書とディスクは美麗ボックスに収納。コレクターズ・アイテムとしての存在感も十分です。 ■初回生産限定盤 ■仕様: ・各CDはアメリカ盤オリジナルLPジャケット ・デザインによる紙ジャケットに収納 ・写真をふんだんに使ったハードカヴァー&オールカラー別冊解説書付き 「ソニー・ミュージック」