先日紹介した「中津市の中近世城館」の巻末に触れられていた「清水村山城」が気になり訪ねてみました。
場所は中津を少し超えて宇佐市になります。
まずはスーパー地形で。
北から南に細い尾根上に連なるのが清水村山城です。南端の所(「標高74m」の「標」の字のすぐ左下)が変なえぐれ方してますよね。
ここがなかなか堀切+デカい切岸で凄かっただす。
北側から。真ん中のなだらかな山です。
標高100ちょっとです。

南東側から登っていきました。
炭焼き遺構??なのかな、というのがありました。
すり鉢状の大きいくぼみの周りを石積みで囲んでいます。
かつて那珂川の奥地の一ノ岳城の周辺部に観たのに似てますが果たして?
すり鉢の上から
さっきのは何だったんだ…とぶつぶつ言いながら北に行くと、まあまあな谷が。
対面の高台も見えてここが堀切かも、と気持ち高まります。
対面の切岸。4mくらいあります。
それでいてこの切岸と堀が東側に数十m下って行ってもずっと続いています(結構な下り坂になっても)。
こっから先には簡単に行かせないぞ!みたいな執拗さみたいなものを感じました。
 
で城内に。ひたすら、西側にだけ明瞭な土塁が残っています。東もある時はあるのですが、なんとなくダラダラのような。
西側だけ、「決めのポーズっ!」みたいなびしっとしたものを感じます(意味不明)
 
でしばらくいきますとこういったものが。
石が積まれ折れています。初報の「清水村山城」(浦井直幸氏)によりますと、矢穴痕があるのはここだけで、近世とも思われます。確かにこの他も様々石積みはあるのですが、ここだけ形状が全然違うんですよね。
となると何かお堂とかあったのかな…とか勝手な妄想。写真奥の土塁は南から連なってるもの。
城内、南北に連なる城の中を時折、仕切か喰い違い気味にしようとしてるのか土塁がでてきます。
根元には石が並んでます。
あと両サイドに、穴が多数ありました。人が寝ころんで一人すっぽり入るような変な穴。こっちの面だけでも10以上、反対側の西面にも多数ありました。墓なのでしょうか。
畝状空堀。西側、東側にもあります。西側の方が、長く、明瞭に残っている気がしました。
西側の畝状空堀の横にダラーッと降りた土塁が曲がって曲輪になってて、畝状空堀の横から攻撃できそうな感じになっていて面白い形だなと思っていました。
北端には高土塁と二重横堀があります。
その高い土塁には石が東側にかけて積まれています。
結構な斜面で30°くらいあるんですが、そこに登り石垣みたいにだだだーっと積まれていて、圧巻でした。
で、二重横堀。写真ではこんな感じですが、はっきりあります。
その奥がわかりにくいですが高土塁。2m以上はあるかなと…
今回のざっくりなログです(いつもざっくりですみません)
また訪ねてみたい場所です。
清水村上城で検索しましたら浦井直幸さんの報告書でpdfが観れるはず(現時点ですぐ上位にでてきます)ので、そこで縄張り図等みてみて下さい。
自分もまだまだ豊前・九州含めて回れてないのですが、ちょっとここらへんでは異質といいますか、変にここ頑張りすぎてない?という熱量を感じる城跡でした。うまい表現が見つからないのですが、なんとなくゲリラ的な城跡が多い気がするので(じゃ追揚城のあのドデカウネタテはどうなる!と言われればそれまでですがw)
今後の調査、考察が楽しみな城跡です!