反省と内省の違いってなんだろう?
同じようで違う、自分を本当に変えたければ反省ではなく内省に注目です。
こんにちは、セカンドキャリアプランナーのコーチャです。
今日はそんな反省と内省をテーマに書きたいと思います。
反省は意識、内省は無意識に
反省と内省、どちらも自分の行動や考えを見つめ直すことですが、目的や視点に違いがあります。
反省は、主に自分の過ちや誤りに気づき、それを改善しようとすることを指します。
例えば、他人に迷惑をかけたときに、自分の行動を振り返り、どうすれば良かったかを考えることです。外的な結果や他人の反応に対して、改善を目的とするのが特徴です。
そしてポイントは意識を変えようとすることを目的としている。
一方、内省は、自分の内面を深く見つめ、自分の価値観や感情、考え方を理解しようとする行為です。
外的な出来事よりも、自分の心の中の状態を探り、自己理解を深めることが目的です。
こちらは意識より無意識にアクセスしようとすることを目的としている。
両者は、自己成長に不可欠なプロセスですが、反省は意識の改善、内省は無意識の改善を重視しているのです。
「reflection」と「introspection」
反省と内省は、英語の語源から見ると、その違いが明確になります。
反省は英語で「reflection」と訳され、ラテン語の「reflectere」(後ろに曲がる、振り返る)に由来します。
これは、自分の過去の行動や結果を振り返り、どこが間違っていたのか、どう改善できるかを考えることを意味します。
つまり、外部で起きたことに対して、自分の行動を見直し、修正を試みる行為です。
内省は英語で「introspection」と訳され、ラテン語の「introspicere」(内を見る)に由来します。
これは、自分の内面を見つめ、自分の感情や思考、信念を深く理解しようとする行為です。外部の出来事よりも、自分の心の中に目を向け、自己理解を深めることを目的とします。
語源から見ると、反省は外的な結果を見直すことであり、内省は内的な状態を探ることだと理解できます。
反省してもすぐに同じ過ちをしてしまうのは無意識が変わってない!?
人間の行動の多くは無意識に支配されています。
心理学では、意識的な行動は全体のわずか5%程度で、残りの95%は無意識的なプロセスによるものとされています。無意識には、過去の経験や習慣、価値観、感情、そして潜在的な思考パターンが蓄積され、それらが意思決定や行動を大きく左右します。そのため、意識的に行動を変えようとしても、無意識の影響を完全に覆すのは容易ではありません。特に強い感情を伴った過去の経験は「情動記憶」として深く刻まれ、無意識の判断や行動に反映されやすいのです。結果として、意識が薄れると無意識が優位になり、同じ行動を繰り返してしまう可能性が高まります。
自分を成長させたければ「内省」を重視する
自分を成長させるためには、内省が重要な鍵となります。
内省により、自分自身の行動や感情、考え方を振り返り、無意識に行っている選択やパターンを見つめ直すことにより、潜在的な感情的理由を明確化し、意識的な行動選択への仮説の組み立てができるようになります。
しかし、自分一人で内省を深めるのは難しい場合もあります。
その点で、コーチングは非常に有効です。コーチングでは、コーチの適切な質問やフィードバックを通じて、自分でも気づいていなかった無意識の思考や感情に目を向けることができます。
これにより、新たな視点や解決策を得るだけでなく、自己理解が深まり、行動の変化を促すきっかけとなります。コーチングを活用することで、自己成長を加速させることができるのです。
自分でできる内省力の高め方
もちろん自分で内省力を高めることも可能です。
内省力を高めるための訓練には、以下のような方法があります。
これらの方法を実践することで、自己理解を深め、内面的な成長を促進できます。
ジャーナリング(記録を書く)
毎日、自分の感情や考えをノートに書く習慣をつけると、自己理解が深まります。具体的な出来事だけでなく、それに対する自分の反応や感じたことを書くことで、内省が促進されます。
感情に焦点を当てた三行日記なども継続することのハードルが低く効果的です。
瞑想とマインドフルネス
瞑想やマインドフルネスの練習を行うことで、心を落ち着け、今この瞬間の自分の内面に集中する力を養えます。
これにより、感情や思考の流れを観察し、自分を客観的に見つめる力が向上します。
フィードバックを求める
他者からのフィードバックを受け入れ、それについて自分自身で考える習慣を持つことで、自分の考えにない外部の視点を取り入れることができます。新しい気づきが内省を手助けします。
これらの訓練を継続的に行うことで、内省力が徐々に高まります。
今回は反省と内省の違いについてまとめてみました。
本日もお読みいただきましてありがとうございました。