人とのコミュニケーションにおいて信頼関係が重要なことは誰もが知っていること。
にもかかわらず、信頼関係を構築することを苦手とする人が多い。
こんにちは、セカンドキャリアプランナーのコーチャです。
今回は信頼関係の構築の秘訣、「小さな愛を育てる方法」をお伝えしたいと思います。この考え方で相手との関係性はプラスに変わります。
ラポール
信頼関係をラポールと言います。
今日の信頼関係を構築する秘訣をお伝えする前にまずはラポールについて理解を深めてもらう必要があります。
「ラポール(rapport)」はフランス語に由来し、「関係」や「つながり」を意味します。「互いに結びつく」や「関係を築く」というニュアンスもあります。
心理学やコミュニケーションの分野では、ラポールは特に「信頼関係」や「共感に基づく良好な関係」を指します。セラピーやコーチング、教育の場面では相手とのラポールが築かれることが効果的な対話や支援の基盤となるため私もラポールについては学びを深めてきました。そして今日お伝えしたい考え方が生まれました。
ラポールを形成することは決して容易ではありません。
相手と流行の話題や世間のニュースで盛り上がることがあっても、それが直接的に信頼関係につながるわけではなく、社会人として表面的に話を合わせるだけの関係に留まることも多いもの実態です。
誰もが心から信頼できる関係を築く難しさは、自身の内面を振り返ると実感できるのではないでしょうか。
しかし一方で私たちはラポールを求めます。
それは信頼できる人が多いほど幸福度が高まることを体感しているからです。
自分を理解してくれる人をいつもどこかで求めているのです。
ラポールのある関係性は、安心感と支えをもたらし、心の拠り所となります。
また、孤独感を軽減し、困難な状況において相談や助けを求められる相手がいることで、心理的なストレスが和らぎ、問題解決力も向上します。
信頼関係に基づく交流はポジティブな感情を生み出し、自己肯定感を高めるだけでなく、人生の中で豊かな経験や喜びを共有する機会をも増やしてくれます。
そんな素晴らしいラポールですがこれは諸刃の剣であったりもします。
それは自分から心を開いた時に裏切られたり、自分の思いとは逆に嫌われ傷ついたり、人によってはその傷が深く、今でも苦しい状態であるなど、多くの人がネガティブな経験しているからです。
信頼関係を築くことに抵抗を感じるのは、この裏切られることや嫌われることへの不安が大きいからです。
この自分の弱さや本音を見せることで、相手からの拒絶や批判されるのではないかという気持ちを持つのは仕方ありません。
誰しも否定されることへの不安を抱えており、そのために自分を守ろうとする防衛的な態度を取ることがあることは当たり前です。
だからこそ、お互いに自分より先に相手に心を開いてもらいたいと願い、それがラポール形成を妨げるのです。
ラポールを高めるには雑談
そんなラポールをではどのようにすればうまく形成していけるのでしょうか。
その鍵は雑談にあります。
雑談は、相手との共通点や興味関心を見つけるきっかけとなり、緊張を和らげる効果があります。形式張った会話では得られないリラックスした雰囲気を生み出し、互いに心を開きやすくするのです。
ただここで重要なのが、雑談の中身です。
例えば、天気や最近の出来事、ニュースについて軽く話すだけでは、ラポールを高める雑談とはなりにくいです。それは単なるアイスブレイクであり、関係性を深めるには至りません。
知っていることの確認であって心がワクワクしません。
そしてもう一つの理由は、そうした話題に意外性がないためです。
たとえば、クールな上司が世界情勢について話したり、料理好きの先輩が美味しかったランチの話をすることは、それは相手の想像の範囲内に留まります。
情報としては新鮮かもしれませんが、その後の会話が深まらないことが多いのです。「すごいですね」と話を合わせるだけで終わる場合もあり、その先に続くやり取りは、既にラポールの高い関係性が前提の後輩や友人でなければ生まれにくいでしょう。
一方で、クールな上司が日常の小さな失敗談を語ったり、料理好きの先輩が適当な食事で済ませる日があると話したりしたらどうでしょう。
意外性を伴ったこれらのエピソードは、相手に親近感を与えます。この人にも自分と同じ部分があるんだという安心感は親近感となり、話題は、単なる情報交換を超えて、相手の人柄や価値観を理解しやすくするのです。
本音に触れた気持ちになれるのです。
ただ、じゃぁ明日から本音で話せるかと言われれば、これがなかなかできない。
それはなぜか。
自らのセルフイメージが崩れる怖さがあるからです。
セルフイメージを変えるために
人は年齢を重ねるほど、自分の「セルフイメージ」を固めていきます。
それが原因で、自分を素直に表現することが難しくなります。
実は、他人に弱さや不完全さを見せたくないのではなく、本当に見たくないのは「自分自身の弱さ」なのです。
他人にそう見られること以上に自分の不完全さを認められない。
自分の「今」を変えたくないのです。
皮肉なことにその「今」に満足していない人であってもそうなんです。
そういう状態ではラポールどころか、自分の状態維持のため相手批判、相手を下げて自分の位置を高めようとした行動となり真逆の結果を招いてしまうことさえあります。
このセルフイメージの壁を乗り越えるためには、まず「完璧でなくても良い」と自分に許可を与え、弱さを受け入れることから始めることだ大事です。
完璧でなくていいんです。人格に優れ、理想の人物像、素敵な人でなくてもいいのです。
勇気のいることですが、自分の失敗や本音を少し伝えてみると、相手が意外と受け入れてくれることに気づきます。これにより、「拒絶されるかも」という不安が大きすぎたと実感することが大切です。
でもいきなり自己開示なんてほとんどの方ができないので心配いりません。
自分の本音を見せ続ける必要はないです。
相手が受け入れてくれたらもう少し、受け入れてくれなかったらそれ以上無理して頑張る必要はないと思います。
ここで私が一番今日お伝えしたい考え方をご紹介します。
人に愛されたいならその人をプラス1愛する
少しずつ自然な自分を相手に見せることで、関係は変わっていきます。
その少しづつについて私が心に決めているとっておきの方法があります。
それは「人に愛されたいならその人を➕1愛する」です。
人は人を嫌いになってはいけないと思うから辛いのです。
相手に裏切られた時にもう相手には本音を見せれないと強く感じてしまうんです。
なぜならその人を嫌悪する、自分が承認されていないことを自分で認めることに耐えれない、そんな自分は美しくないと感じるからです。
でも、いいんです。
相手が自分を嫌いだと思っているならこちらもそんなあなたも嫌いと感じていい。
そう自分をまず許してあげてください。
そして次が大事です。
だけどその人が自分が嫌いよりほんの少し、プラス1だけは相手を好きでいようという考えでいる。
これだけです。
相手をプラス1愛するなんて到底できないと感じる方もいるかもしれません。
それはなぜですか?
相手の方が悪いから、相手の方が酷いから?
負けた気持ちになりますか?
それは苦しいことです。
プラス1だけ愛するという気持ちを想像してみてください。
そうすれば精神的にも自分は相手を許している、相手より自分の方が心が広い人間でいられていると自分も楽になれます。
勝ち負けで言えばプラス1だけでも許しているあなたの勝ちです。
後の全部は憎んでいたとしても。
ただ、プラス1だけ愛しているを相手に証明しなければいけません。
それは「おはよう」の言葉だったり単なる返事だけでもいいんです。
そして結果、相手がそのプラス1分だけ愛されていることに気づき、それに反応しプラス1関係性が変われば、またそのプラス1だけ好きになればいいのです。
次は「ありがとう」を言ってみるとか会話の回数を少し増やすとか。
どうなると思いますか?
最初の関係はお互いにマイナスであっても少しづつ必ずプラスに変わっていきます。
もしもそれをしている中で、仮に何かの感情の取り違いで相手の気持ちがマイナスになれば、必死に取り戻そうとする必要はありません。
同じくなんでわかんないの!!と嫌いになってもいいんです。
でも、必ずまたプラス1だけは相手を愛する(許す)ことができれば関係は回復し、その繰り返しでラポールが形成されていくのです。
いかがですか?
ラポールを形成するには大きな力は必要ありません。プラス1だけでいいんです。
いきなり本音の全てを伝えなくても大丈夫です。
さぁ、はじめてみませんか。
本日もお読みいただきましてありがとうございました。