それなりに豊かな家庭に生まれなれば
スポーツを楽しみ
体力を高めることはできない
運動する子としない子の二極化
体力の高い子と低い子の二極化
それ、格差社会が原因?
格差社会により、学力に差が出ることは周知の事実。
それがスポーツにまでも影響していることは、容易に想像できること。
でも、それを問題として取り上げた本に私は出会ったことがない。
スポーツ格差の現実をデータを元に明らかにし、メカニズムを考察、解決策まで書かれていて最後まで読み応えがある。
幼児の段階から既に学校外スポーツへの参加者は、非参加者よりも体力が高い。
幼少期は公園で遊ぶくらいで十分と思っていたけれど、それではどうやら足りなそうです。
移動が車や電動自転車になると自分はもちろんのこと、子どもも運動不足なんですよね。
泳げないことがコンプレックスの私は子どもにプールを習わせたいと思いつつ、先伸ばしている。「コロナが落ち着いたら・・・」はただの言い訳ですよね。終息する気配ないわ。落ち着くこと待っていたら、あっという間に小学生だ。
大人の時間経過と子どもの時間経過を一緒に考えてはダメ、ダメ。
これを読んで重い腰を上げ、まずは体験入学を予約した。
以下は個人的メモです。
・昔(1970年頃)の子どもたちは草野球や鬼ごっこなど、貧富の差に関わらず誰もが平等に遊び、子ども同士で運動遊びをしていた。現在は大人が介入し、スポーツクラブの組織化、習い事の市場化している。
・学校の体育でさえ、子どもたちにとって選択の余地がなく所属した地域・学校・学級等々によって差がある。多くの人が気づいているが、問題として告発する人はほとんどいない。
・日本は教育費に占める家計負担が国際的に見てもとても高い。親の経済的・時間的・労力的負担が伴うようになればなるほど格差は広がる。
・小学校高学年及び中学生ともに、体力が高い者の方が低い段階の者よりも「学校へ行くこと」「友だちに会うこと」が楽しく、「好きな授業や活動があること」についても肯定的な回答の割合が高い。
・世帯収入が多く、両親の学歴の高い子どもほど、学校外スポーツクラブへの加入率が高い。中学男子生徒は父学歴が高いほど運動部に加入している割合が高い。
・現代の親は勉強にもスポーツにも投資する傾向が強い。
・両親のスポーツ得意さは子に継承されるだけでなく、親のスポーツ習慣が子どものスポーツ習慣に相関している。親のスポーツ習慣は世帯収入と関連している。
・幼児の段階から既に学校外スポーツへの参加者は、非参加者よりも体力が高い。
・努力ややる気さえも子どもたちの家庭背景によって格差が出る。
・低体力者は社会経済的条件とこれに起因する教育資本やスポーツ資本に恵まれない家庭に集中している。世代を超えて継承されていく可能性が高い。
・保護者の運動嗜好や得意苦手に関わらず、少しでも多くの運動機会を提供すれば、どんな子どもも楽しみ、体力・運動能力向上が期待できる。
医者は貧血の女性に「毎日1個の卵を食べれば貧血は治ります」と指導するが、毎日1個の卵が買えない彼女の生活状態を考えていない。