じゃないわ | 私も一緒に連れて行って

私も一緒に連れて行って

夫と死別。ふたり家族でした

夫が家仕事の時に使っていた大きな椅子を、
座っていた夫を思い浮かべながら
この椅子を今は私が使っているのかと
虚しい気持ちで数か月使ってみた。
でも今は寝室に持って行っている。

大きいうえ、決してオシャレとは言えないデザインだし
しかも色が紺色で、自分だけ仕様にしたリビングでは
その色がちょっと浮いてしまう。
夫がいなくなってからリビングは暖色系にしているから。
寒々しい部屋で色くらいは暖かさを感じたくて。

夫の物の山部屋には入るスペースが無いので
寝室に持って行きベッドの脇で
椅子としてではなく服をかけたり他の用途に使っている。

夫の物の山部屋を片付けたら
いつか私の机作業で使おうと思っていた。
でも何を血迷ったのか
粗大ごみの収集をお願いしてしまった。

古くなった来客用のマットレスと一緒に
その椅子も出そうと。

粗大ごみシールを買ってせっせと記入をして
マットレスを収集場に持っていき
次は椅子と・・・

次は椅子か・・・
目を凝らしてじっと見下ろしながら
毎日座っていた色んな姿を思いだした。

すぐに粗大ごみ係に電話をして
椅子を出すのはキャンセルした。

下着すら処分出来ないのに。
愛用の椅子を処分しようとは
いったいどうした。

マットレスを捨ててスッキリしよう。
「そうだ、このでかいのも!」
こんなノリだった。

しばらく服をかけたりしているうちに
「夫の椅子」という感覚では無くなってしまったみたい。
 
また今日も着たコートを掛けてしまったけども
いつかちゃんと・・・椅子として使おう。
捨てなくて良かった。

 

まだ片付けなくちゃいけないものは沢山ある。
愛用の椅子を粗大ゴミに出したらきっと後悔していた。

本当に早まらなくて良かったー

気を付けて自分。「このでかいのも!」じゃないわ・・・

夫の物、減るだけで増えないんだから。

 

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