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EV時価総額

いきなりですが、時価総額について質問です。
2017,18年に初めてEVを販売したNIO (蔚来 以下、ニオ)と、10年前からEVのリーフを販売している日産自動車、どちらの時価総額が大きいでしょうか?

ちなみにニオの去年6月の販売台数はわずか3740台です。対する日産リーフは累積50万台売っています。東風日産は2020年の販売台数121万台です。

それでは2040年に完全電動化するホンダだとどうですか?東風ホンダは82万台、広州ホンダは81万台です。

台数比較として昨年度ニオは1Q3838台2Q10331台 3Q12206 台でした。中国の合弁会社だけでも台数比較対象にもなりません。

なお時価総額データは下記のサイト6/10より

このサイトから、もう少しヒントです。時価総額ニオは$68.71 Bです。


質問するぐらいだから、ニオと日系自動車企業の時価総額比較は結果が分かると思いますが惨敗です。

ホンダは$56.81Bでおよばず。
1ドル百円で計算すると5.68兆円

その半分以下の日産自動車は2.2兆円でした。

ニオは1ドル百円で計算すると6.87兆円。何が違うのでしょう。

NIO (以下、ニオ)の凄さ

そんなに何が違うのか?

ちょっと昔のデータですが昨年2020年3Qのニオの財務データです。

NIOの売上高は45億元(約710億円)で前年同期より146%増加した。純損失は10億元(約157億円)で前年比58%減少した。

みるかぎり、ここからこの時価総額は導き出せません。中国政府との協調路線が株価上昇の理由だと思えます。実際、

ニオは電池交換式EVは中国政府の新型インフラ建設の対象に電池交換ステーションが加えられ、追い風になる。また昨年度は工業情報化省が電池と車体の分離販売を認め一気にブレイクしました。

理想と小鵬の中国新興EVメーカーは赤字またはやっと黒字とんとんレベルですが、期待値はとんでもないです。

米中対立からしてアメリカだとテスラですね。

イーロンマスクの一言と時価総額

そもそも今年始めには自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)、フォード・モーター(Ford Motor)、トヨタ自動車(Toyota Motor)、ホンダ(Honda)、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)、フォルクスワーゲン(VW)の時価総額の合計を上回ったのですから凄いです。

 テスラの株価は2020年初から700%以上も跳ね上がっていました。いつもどおり買っときゃ良かったというのは、おいておいて、株価変動は上がりが急だと下がりも急です。

2020年5月、テスラの株価が史上最高値を記録したとき、マスク氏は「私の意見を言わせてもらうと、テスラの株価は高すぎる」とつぶやきました。

その結果、テスラ社の時価総額は約140億ドル(約1兆5000億円)下がりました。出典は下記のサイトです。

この下落幅、

日本の二大トラックメーカーであるいすゞ自動車と日野自動車を合わせた時価総額でも足りず、ここにマツダを加えてやっとこのツィート1個に追い付きます。

言い方を変えるとツィートでマツダと三菱自動車と日野自動車の時価総額を消し去るパワーを持ちます。

こう聞くとイーロンマスク恐るべしと思います。

テスラの株価

その後上昇し、テスラの1月末の高値は900.40ドルでした。

そのときテスラの時価総額は、1月26日に8480億ドルを記録しましたが、その後の株価の急落によって3080億ドルも減少したそうです。

これはトヨタ自動車一社分の時価総額が下落したことになります。

理由は半導体不足による車両納入が滞るのではないかという不安と、中国モーターショーでテスラ車事故に関係する女性がテスラの上で地団駄を踏んだ動画で急落しています。

あとは、ワクチンをうって外に出だすと銭が足りずにいったん精算しだした。下落によるパニック売りもありそうです。

まとめ

NIO (蔚来、ニオ)の期待値は既存の自動車メーカーをはるかに越えることが時価総額にあらわれます。

買ってなかった嫉妬からの希望的観測ですが

テスラ(TSLA)は1月25日の高値から-33.6%下落しましたので、このような急騰はまさに上がりが急だと下がりも急ですからおそるおそる参加していきます。

テスラからイーロンマスクへの給料はほぼゼロでも2018年に話題を呼んだ報酬パッケージに基づき、320億ドル相当のストックオプションが与えられているそうです。

数年前にはアップルに身売り?報道もあったのに凄いですね。

今年の株価下落でもイーロンマスクの一言は強いですが、以下のアイコンで
ビットコインでも同様の出来事がおきました。

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ツィートで殺意を表現されているぐらい、怒らせてしまいます。

地道にモノをつくるよりアドバルーンの方が社会への影響は大きいというのは、つとに感じます。最近はバズワードにのっからないと!って動きに否定的なのですが、中国の方がダイナミックなのは間違いないところ。


これだけだと知財がないので、ニオの中国特許を調べてみました。出願人が蔚来で検索。

2015年以降で特許·実用新案が2000件以上出ているのでテスラと違い、知財にも気をかけているようです。うち500件も実用新案なのは中国特有です。

2015/9/28に初出願を二件し 12/1にも二件したのが始まりです。最初の出願はギアボックスでした。

翌年にはバッテリーパック代用装置により急速かつ効率的に交換することが書かれています。他にもバッテリーのロック機構や、ブラケットの接続孔の配置、スワッピングステーションおよびそのクラウドサーバによる管理が同年に出願されています。

もともとの英語の名前はNEXTEV LTD なんですね。

ニオにとって特別な日が2017/12/15後に有ったと思われます。65件も同日出願するのは異例ですから。直前の12 ~14日にも 46件、わずか4日で 110件の出願はお祭りを行った痕跡だと思えます。

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