リアルな死の臨場、映像では伝わらない感情がここにある『悲しいだけ』藤枝静男 | 白鴉(shiroa)のビバラムービー

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百年文庫『空』より。

 

しろあです。

 

今回は感傷的な作品。

私は映画は総合芸術で、小説、音楽、絵画を凌駕すると思っていましたが、

小説は映像作品をある意味凌駕するとあらためて思わされた作品でした。

 

そのリアリティを体験いただきたいと思います。

 

ではコピペ!

 

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百年文庫『空』より。


藤枝静男さんの『悲しいだけ』。
 

奥様を看取る瞬間を活写する随筆。
久しぶりに気持ちの良い良質な日本語に触れることが出来、気持ちよかったです。
 

奥様が亡くなる前と後について心情も含め丁寧に書かれているのですが、印象に残っているのは人が死ぬ瞬間の描写です。(以前別の作品でも書きましたが、)映画でも写真でも絵画でも絶対に敵わないリアリティを文章では表現できるんだと思い知らされました。


しんみりと梅雨の空の下で、静かに読みたい一作です。

 

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……すんません。ぜんぜん具体的にリアリティな部分を書いてませんでしたね。

これについてはやっぱり作品を読んでいただきたいと思います。

医者が死の臨場に立ち会ったときに、きっと「ああ、この通りだ」と思うくらい、

リアルな描写がこの作品にはあります。

 

感傷的な話で落ち込んでいる時には向かないかな、と思いますが。

文章も綺麗で文学を志す方、勉強したい方にもおすすめな作品です。

 

 

 


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