創作の動機/鍋奉行
ショートショートの創作プロセスを、その『動機』に絞って公開するものです。深くそれを知ることで、ご自身の創作時のヒントにして頂きたいと思います。
今回の作品は『鍋奉行』です。
【CONTENTS】
過去の出来事
一般的な夫婦のいわゆる『力関係』として、『亭主関白』『カカア天下』がありますが、双方が『対等』な、どちらにも該当しない関係性もあって、最近では個人的に『該当しない』が多い様に感じます。
しかし、これを『小説』に当てはめると、『キャラクターを際立たせる』と言う意味では、『該当しない』は少しインパクトに欠け、不向きであると思っています。特に私の書くショートショートは、どちらかと言うと『ユーモア』にウェイトを置いた作品が多い為、こうなると尚更どちらかに『寄せる』必要が出てくる訳です。
そして、一般的に『妻』が力を持っている方が平和な家庭が多いと言う意見もありますが、ショートショートのネタ的には、断然『妻』に力を持たせた方が面白い作品になると思います。。過去の私の作品は殆どがその図式になっていて、書く段階において慣れもあって非常にスムーズなのですね。
そして今回の『鍋奉行』もその典型である訳ですが、特に内容的に『伏線』や『オチ』が深く関係している為、この構図は『絶対的』なものだった訳です。
そして勿論の話ですが、一方を『強く』した場合、その相手は『弱く』くする必要があって、ここを怠ると、やはり『インパクト』に欠けた作品になってしまうので注意が必要です。
『鍋奉行』と言う言葉は、結局『鍋』をする時にそれを仕切りたがる人の事なのですが、何故かこの言葉について私は『他の事は得意ではないのでは?』といった意味を感じてしまうのです。要するに、『普段はパッとしないのに、この時だけは……』みたいな。
そんな意味もあって、今回の作品に至った訳ですが、『鍋奉行』って言葉を聞いて、こう感じるのは私だけでしょうか?
『作家脳シリーズ』の Vol.1~Vol.3 のショートショート作品と新作4編の計35編の作品集です。『作家脳』をまだご覧になられていない、或いはショートショート作品のみを楽しみたい読者の方におススメの一冊です。
抽出されたネタ
【鍋】【さばく】【その場所限定】
ネタとしては、基本的に『鍋』から派生したものですが、勿論『奉行』の意味をふくんいます。『鍋』の時はしっかりさばいているけど、他では頼りない。そんな人間像は『頼りない夫』が居て、それを指摘する『強い妻』といった構図がシンプルに頭に浮かびました。
ここまできた時、肝心なのは『オチ』ですね。さて、どんな『オチ』になるでしょう。
創作の開始地点
主人公である『頼りない夫』と『しっかり者の妻』。四十半ばで転職をした主人公に妻は、将来の事を考えて不安を抱いている。
今日は転職後、初めてのボーナス日。ホットプレートを挟んで妻と『すきやき』の日だった。
こんな時だけテキパキと動きの良い夫を見て、妻は『鍋奉行』だと言い、夫を責める。
妻の理解を得られない夫が、次に出た行動とは?
創作が上手く進まない……。そんな時、『もしも……』と、あてはめるだけ!
先ずは『試し読み』をどうぞ↓↓↓
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