今回は、白金高輪駅から至近距離のお店「テチュ」にでかけました。
選んだ理由は二つ。
- ワインの持ち込みが可能
- クラシック・フレンチのお店のようだ
ホームページによると、小村(おむら)シェフはシェ・イノで教わったソースを大切にしているそうです。クラシック・フレンチを愛する我が家にとっては、期待をもたせる素晴らしい言葉。
午後6時半にお店に入ると、既にテーブル席ふたつにお客さんが来ていました。
ぼくたちもテーブル席に着席。
横のテーブルに預けたワインの準備をしてくれていました。
ソムリエ資格をもつシェフだからこその気配りでしょうか。
ぼくたちはアラカルトをお願いしました。
基本、一皿で二人用とのこと。
価格もリーズナブルで、頼みやすいですね。
パンは有料です。
かわいい紙袋に入ってきました。
蕪のブランマンジェ
全力で蕪の味。
これはTable chargeのお供として出てくるお通しのようなものですね。
奇をてらわない料理だけど、いい仕事をしているから、この味が出るんだろうと感心。
本日のお魚
クロダイのグリエ アメリケーヌソース
アメリケーヌソースというと、経験上、甘すぎるケースが多い。
でも、ここは違いました。
甘さのバランスが素晴らしく、ついついソースを食べたくなります。
最後は、パン片を投入して完食。
ズッキーニもそら豆もおいしかったです。
ただ、お魚は、皮の方がずいぶんしっかりしていて、ぼくのナイフでは切れませんでした。
初めての経験。
ランド産ピジョン エトフェのロースト
サンチュベール風
サンチュベール (Saint Hubert) というのがよくわからないのですが、説明によると、フォアグラとジュを使ったソースのようでした。
ネットで検索するとシェ・イノの記事が出てきましたが、定義は書かれていません。「サンチュベール風」となっていますから、何かを真似ているのかもしれません。
それはともかく、素晴らしい料理でした。
まず、ピジョン(鳩)の火入れが素晴らしい。断面は赤く、レア感がありますが、食べてみると、生臭さはない。肉を噛み締めながら味をしっかりと味わいたくなります。
ソースは、クラシック・フレンチ特有のベタベタ感。
ジビエの季節になったら、これがサルミソースになるのだろうかと想像すると、よだれが出そうになります。
アスペルジュ・ソバージュのアクセントも効いて、最初から最後まで堪能しました。
ワインが少し残っていたので、チーズの盛り合わせをいただきました。
Sarget de Gruaud-Larose
1999
Saint-Julien
ヴィンテージの割には果実味もあり、カシスの香りが強めのしっかりとしたアロマ。
なかなかおいしく飲めました。
Ch. Grand-Puy Lacoste
1997
Pauillac
最近はあまり手に入らないですね。
だから、久しぶりに飲みました。
アロマは弱め、華やかさもないので、Pauillacの割には地味なワインですが、Sarget de Gruaud-Laroseよりは格が上という印象。フィネスが違うのかな。
お店のホームページにも書いているように、têtue(テチュ)というのはフランス語で「頑固な」という形容詞です。
変わった名前をつけるなと思ったのですが、シェフの料理をいただいて、理由がわかりました。
手を抜かず、奇をてらわず、オーセンティックなクラシックフレンチを頑固なまでに伝統的に作っているということだと思います。
モダン・フレンチが好きな方は、量が多いと思うかもしれません。
しかし、クラシック・フレンチが好きな方は、これこそ、フレンチと思うでしょうから、ぜひぜひ、訪れてみてください。
https://tabelog.com/tokyo/A1316/A131602/13207113/