ケニアのツァボ国立公園から採掘されたことから、この名が付きました。

名付けたのは、当時のティファニーの社長とのこと。

 

初めて発見されたのは、タンザニアです。

写真のツァボライトもタンザニア産になります。

 

1967年にタンザニアにて、宝石探鉱者により発見されましたが、タンザニア政府から採掘許可が出ず、鉱脈が隣のケニアまで繋がっていると信じ、1970年頃にケニアのツァボ国立公園で発見されたという経緯があります。

 

1974年にティファニーがジュエリーとして販売するようになってから、一般的にも知られるようになりました。

 

ライオンなど野生動物がいる国立公園で鉱物を探すのは危険なことだったと思われます。

身を守るため、ツリーハウスを建てました。今もそのツリーハウスは残っているそうです。

 

これは以前訪れた長野県のホテルでのツリーハウスです。

レクリエーションや癒しを目的のガーデンのようなもの思っていましたが、本来の目的は外的から身を守るために造られたものなのですね。

 

このブログで初めて取り上げた鉱物デマントイド

緑色をした同じガーネットになりますが、発見されたのがロシアで、ツァボライトより100年程前(1868年)に遡ります。

同じ緑色でも、発色理由が違うとのこと…調べるほどに奥深いですね。

 

 

 

ちなみに、デマントイドは、インペリアル・イースター・エッグ(別名ファベルジェの卵)を製作したことで有名な、金細工師ファベルジェにより普及されました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スカイブルーが綺麗なサーピエリ石(Serpierite)

 

上記の産地は兵庫県多可郡観音寺の樺阪鉱山のものです。

観音寺は、鉱山で栄えた町で、現在は廃鉱になっていますが、蕎麦と菜の花が名産とのことです。

 

海外でのサーピエリ石の産地は、アルゼンチン・オーストラリア・オーストリア・ベルギーなどなど…。

 

初めて発見されたのは1881年、ギリシャのアテネ・ラブリオ(鉱物産地で有名)のセルピエリ鉱山(SerpieriMine)。

現在は、鉱物博物館になっています。(アテネ空港から南へ30km程)

日本では1979年、樺阪鉱山では1981年に初めて採取されました。

 

鉱物名は、イタリア人の鉱山開発者 ジョバンニ・バティスタ・セルピエリ氏に因んで名付けられました。

 

話は逸れますが…

セルピエリ氏は、鉱山の会社モンテカティーニ社の創設者でもあります。

モンテカティーニ社はその後、エジソン・ゼネラル・エレクトリックがイタリアに設立した電力会社エジソン社と合併し、モンテジソン社になったそうです。

 

同じ鉱山で採取されたアダム鉱↓↓

 

 

夜のアテネ

 

日本語では鋼玉と呼ばれているコランダム。

純粋なコランダムは透明ですが、酸化鉄と酸化チタンが僅かでも含まれるとサファイアになります。

クロムが含まれるとルビーになります。

写真のコランダムはブルー系の色をしているので、サファイアです。

ブルーだけがサファイアというわけではなく、赤だけがルビーで、それ以外の色のものはサファイアと呼ぶそうです。

ですので、ピンクサファイアやオレンジサファイアもあります。

 

でも、サファイアと言えばブルーがお馴染みですね。

 

写真のコランダムの産地は、ケニアのタベタ(Taveta)です。

タンザニアとの国境付近にあり、近くにはキリマンジャロ国立公園もあります。

 

主な産業は、観光や農業。

ケニアもタンザニアも農業ではコーヒーが有名ですね。

 

サファイアで思い出されるのが(鉱物から話は逸れますが…)「リボンの騎士」のサファイア姫。

なぜ、サファイア姫と名付けたのか由来は知りませんが、登場人物の名前が印象的でした。

ジュラルミン大公、その腹心のナイロン卿、息子のプラスティック、天使のチンク(亜鉛)。

亜鉛は健康維持のための大切な栄養素ですが、チンクもサファイア姫を助けていましたね。

 

 

 

モリオン 和名は黒水晶です。

モリオンの名前の由来は諸説あります。

ラテン語のダーククリスタルを意味するモリオン(モリオン自体、Morimorionの誤訳とも言われています)や、ギリシャ語のマブロス(黒)などなど??

直訳のBlackQuartz(ブラッククォーツ)でも良さそうなのに…と思ったので、本当はどうだったのか非常に興味深いところです。
 

黒色は、アルミニウムイオンの影響で色付いています。
パワーストーンでは魔除けに効果があると言われていますが、神秘的な雰囲気がある石ですね。



この石より薄い茶色いものはスモーキークォーツ(煙水晶)と呼ばれます。

産地は中国、チベット、ブラジルなど…。

この写真の黒水晶は日本のもので、岐阜県蛭川村産です。
その近辺には、恵比寿鉱山や遠ヶ根鉱山があり、現在はどちらも閉山になっています。
蛭川村(現:中津川市)には現在、ストーンミュージアム博石館があり、同じ中津川市には鉱物博物館もあります。
鉱物の街なんですね。

岐阜県と言えば美濃焼で有名ですね。
中津川市周辺は花崗岩(石材としての名前:蛭川御影石)の産地だったため、美濃焼が発展したと思われます。

ちなみに、花崗岩の主な構成鉱物は、石英と長石になります。

大理石が、鉱物としては方解石と呼ばれるような感じでしょうか。

 

 

 

モリブデン銅鉱とも呼ばれ、MO(元素番号42番の元素)モリブデンを含む鉱物です。

 

鉱物学者リンドグレン氏の名から付けられました。

写真のリンドグレナイトの産地は、アメリカアリゾナ州コッパークリークのChilds-Adwinkle鉱山です。

 

最初に発見されたのは、チリのチュキカマタ鉱山(1935年)です。他に、イギリスやフランスにも産地があります。

日本では奈良県御所市の三盛鉱山。明治時代に栄えていた鉱山ですが、現在は廃鉱になっています。

 

コッパークリークは、1880年頃から鉱業が盛んになり始めましたが、馬や機関車での輸送コスト面から一時は閉鎖。のちの1933年頃に、新しい鉱物モリブデンが発見されてまた復活しました。もちろん今は閉鎖し、ゴーストタウン化しているとのこと。

 

ちなみに、1860年頃のアリゾナ州での人口が6,500人程で、その内の4,000人程はネイティブアメリカンだったそうです。1880年頃は40,000人程までになっていました。鉱業の発展と関係があるかもしれませんね。

2010年時点では640万人になり、7割以上が白人が占めています。

 

アリゾナの州都はフェニックス。

それで思い出したのが、アメリカドラマの「ミディアム 霊能者アリソン・デュボア」。全シリーズを観ていたほど、好きでした。都会的なビルが立ち並び、フェニックス警察が活躍する、そんなイメージをドラマから感じ取っていました。

でも、そのフェニックスから車で2時間ほどの距離に、コッパークリークがあります。

 

コッパークリーク近辺にあるサワロ国立公園

 

子供の頃からイメージしているサボテンと言えば、これですよね。サワロサボテン。

普通サイズに成長するのにも150~200年掛かるそうです。

 

 

観光地として有名なグランドキャニオン国立公園

アリゾナ州は一年の内、快晴の日が320日程あるそうです。納得の景色ですね。