暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

ころがる

2022年05月02日 | 古民家
 暗い部屋から・・・おひさまと言葉を交わす広縁に転がり・・・
キキキッと聞こえる音は、鳥・・・?木々の声・・・?
歩くと、こそばゆく・・・木目も浮き出る疲れ果てた床板は・・・
どれだけの家族に看取られも・・・悪びれる様子も無く音を立て・・・
汚れて艶のある姿を・・・この先もゆっくり重ねて行くんだろう・・・。

触ればノコギリの刃のように・・叩けば紙のように崩れてしまうほど脆い姿は・・・
100年も雨風をしのいで・・・毎日の開けたてに耐える丈夫さを抱えている雨戸の姿・・・
自然の中で生きる、木々の艶には負けるけど・・・
雨戸も外壁の板も・・・時代が古ければ、屋根の板も・・・
変わる姿が生きる証と・・・暮らしの変化と一緒に住まいも育って行く・・・。

借り物の住いとして・・・移り継ぐ暮らしか・・・
体の一部として・・・永劫暮らし繋いで行くのか・・・
住処も・・・住み方も・・・暮らしの想いも変化して来たけれど・・・
帰る場所に安堵を生むのは・・・そこでどんな風に暮らすのかで・・・
その場所に行けば待っていると信じるには・・・
そこにあると感じるには・・・
育って来た文化の香りが残る町が・・・
そこで暮らす知った顔が・・・
ただそこで転がっているだけでいいのかも知れない。

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