レトロ電子工作

電子工作はじめました!
基本的な所からゆっくりゆっくり進めていきます

録音再生キット その7 (完成) … 変声器 としても使える!

2022年10月25日 15時13分02秒 | 電子工作
ここまで配線した基板とスピーカをケースにセットします。

ゴムに隙間があると、力を加えた時 接着が外れてしまう事があるので、
より強固に固定できるように、ホットボンドで固めます。 ↓

次に電池ボックス(単四x4個)を ハンダで接続し、↓

押しボタンSWをケース穴に挿しこんで、
そこにコネクタを接続します。

最後に、電池BOXを 2本のスペーサ に サラネジ で取り付けます。

蓋を閉じたら完成です。


【正面】にスピーカと停止ボタン
【左側 】に切り替え用のスライドSWが、
(緑点灯で録音モード)
【右側】に押しボタンスイッチ ↓ が配置されています
 赤点灯で再生中。
半透明のケースなので、LEDも点灯すれば ハッキリ見えます。
これで 完成です!!

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3ポジションのスライドSWを上に上げると、「録音モード」=緑点灯
  このモードで 右側の押しボタンSWを押している間、録音できます。
  MAX60秒もあると かなり長い会話が記録できます。
 (録音中は 緑と赤の両方のLEDが点灯)
  押しボタンを離すと 録音が終了します。

3ポジションのスライドSWを下にさげると、「再生モード」=緑消灯
 このモードで 右側の押しボタンSWを1回 押すと 再生が開始します。
 (再生中は 赤のLEDが点灯)
  青いSTOP押しボタンを押すと 再生が中断します。
 何度も繰り返し 聞けるので 語学学習にも使えるかも?

3ポジションのスライドSWを中央にすると 電源が切れます。
  (電池長持ちモードです)

 使い方は、たった これだけ! 簡単です


録音する時の、スピードと
再生する時の、スピードを変更してみると面白いことが分かりました。
① MAX30秒の方で録音し、MAX60秒の方で再生すると、
 2倍ゆっくりした しゃべり方になるので、声の質を変える 「変声器」 として使えます。 まるで、犯人の声のように聞こえます。

② 逆に MAX60秒の方で録音し、MAX30秒の方で再生すると、
  2倍速の早口でしゃべっている状態でになります。

 なかなか面白いです。          

録音再生キット その6 (部品配置と配線)

2022年10月22日 09時51分43秒 | 電子工作
基板に部品を乗せ、半田付けで配線をしていくにあたって、
 原本の回路からの「改良点」が 2か所ほどあります。

 ケースに入れたら できるだけケースのフタを開かずに操作できるようにしたい(電池切れの際の電池交換はしかたないとして)ので、
 ① REC(録音) - PLAY(再生)のスイッチに 電源OFFの機能も設ける。
 ② 録音時間の長さの切り替え(60秒か30秒か?)も
  スライドスイッチの切り替えで、フタを開けずに簡単に操作できる。
この2点を 回路変更によって 実現しようと思います。

まず、部品選びで 「録音-再生」を切り替えるスライドスイッチで
 2ポジションでは無く、3ポジション(3接点という言い方もある)の物を使用します。 スライドの位置が「中央」なら 電源が切れるようにすれば、電源スイッチとして働かせる事が出来、電池の待機電流の心配をしなくて済み 電池を長持ちさせられるはずです。

 スイッチの取手が 「横」に出ているタイプの 「3接点 2回路」のスライドスイッチです。 (この製品では「3チャンネル」という言い方ですね)
 これは あまり聞いた事の無いメーカですので、皆さんはメジャーな製品で同じ様な物を探してみてください。

この手のスライドスイッチの問題点は、足の間隔が インチ(2.54mm)ではなく、2mm間隔になっている点です。 このままでは一般的なユニバーサル基板に挿すことができません。 そこで、不要な足は切り、ピンを無理やり曲げて刺せる様に加工します。



 スライドスイッチは これでなんとか・・・ 挿すことができます。 

ケースに取り付ける 押しボタンスイッチと部品が干渉しないよう、そこの部分には部品を置かないよう気を付けながら、まずは一番大きなICのソケットを配置。 マイクを基板中央に置き、スライドスイッチを配置して見ると
結構 ギリギリのサイズでした。

基板の裏側に STOP用の押しボタンスイッチ(SW2)と、LEDを2種類配置します。 (ケースの外から見ると これが正面になります)

ケースが半透明なので、LEDを直接 基板に取り付けても(ケースの外側に設置する必要が無い)ちゃんと 光っているのが見えます。 余分な穴を開けなくて良い分、ケース加工が楽でいいです。

今回の回路は電源電圧が6Vで、消費電流はわずか数十mAです。 電源の0V(=GND)の配線には「黒」を、プラス(=6V)の配線には「赤」を使用すると、分かりやすくてミスが減ると思います。
 そのため 電源系には ポリエチレン線  ↓(太さが 0.32mmのもの)を使ってみます。

 
その他の信号は もっと細くても良いので、↓「ポリウレタン銅線」
太めの0.29mm と
ごく細の 0.16mm→

あまりに細すぎると扱いにくいので、0.29mmぐらいで良いと思います。
先端を1mmほど ヤスリかカッターで少しだけ擦り、そこに半田を乗せると、そこだけ導通し、半田付けができるようになります。 強くこすったり、曲げたりしなければ、他の部分は電気が通らないのでショートすることがありません。 (一見、銅色をしているので 導通がありそうですが、絶縁被膜で覆われています)

あまり綺麗とは言えませんが、こんな感じ↓ 【配線面】
↓【部品面】

【全体】↓
この状態で 電池をつなぎ、動作確認を行います。(もちろんスピーカをつないで… 左側の2pの白いコネクタがスピーカ用です)


問題なく、動きましたので、

回路の工夫は、また別の日に解説するとして、
 長くなったので、今日はここまで・・・・・           

録音再生キット その5 (基板&ケース加工)

2022年10月19日 16時19分34秒 | 加工・組み立て
ケースは決まったので(プラケース:100円)、
そこに ピッタリに入れる ユニバーサル基板 を加工していきます。

使う基板は、両面スルーホールの 秋月 Cタイプ(72mmx47mm)
 (これが、もっとも良く使われている 基板 らしいです)


これをプラケースに合わせて切ります。
 取り付け穴も新たに開けます。

基板を切るには、<HOZAN>の K-110を使用します。

この基板をケースに取り付ける方法ですが、ちょっとした工夫が要ります。
基板を少し持ち上げるには、M3のプラスチックのスペーサ・セットを用意しておくと便利です。  沢山の種類があれば、いくつか組み合わせて高さを調整する事もできます。
押しボタン・スイッチの穴の位置を 現物合わせで決めて、ドリルで下穴を開け、リーマーで穴を広げながら SWにピッタリに仕上げます。
←これがリーマー (穴 拡大 器)
基板を避けて、その真ん中に配置 →

 この取り付け穴は 少々小さく 取り付けがきつい位でちょうど良いです。


ケースが 半透明な特徴を生かして、穴加工は 簡単な方法で行えます。

 事前に 取り付け穴を図面や 寸法で正確に決めなくても、 現物合わせて透かして見て、そこにマジックで印を付け、そこにドリルで穴を開ければ良いのです。

こんな楽な方法で まったくOKです。  プラスチックなので簡単に穴を開けられますし。

ただし、
スピーカの取り付けには、ちょっと工夫が必要です。 今回の場合は、10mm角のゴム棒を買ってきて、これを三角形に切り、スピーカの取り付け穴の位置にセロハンテープで固定。

ゴムなので カッターで簡単に切れます。
基板の足のスペーサ共ども、このゴムも 「2液混合」の接着剤で、ケースの内側に固定します。(取り付け穴などは 外から見えると みっともないので できるだけ開けません)
ここで注意が必要です。
このケースの素材が、「ポリプロピレン」という 粘りのあるプラスチックなので(割れる心配は少ないが)しっかりと接着できる 接着剤が限られてきます。
プラスチックやゴムが接着できるとうたっている専用の物を購入しましょう。

いずれにしても、必要な穴は ほぼ全部 開けてから、
 ① マイクの穴 ② 停止スイッチの穴  ③ 録音ー再生スライドSWの穴

固定する場所 全部を いっしょに 接着剤をつけて、さらに 重しを乗せて 一晩は触れること無く 放っておきましょう。 作業を急ぐと「ろく」な事はありません。

まー、穴あけに失敗した所で 100円 と安価ですので、安心してできます。
思い切って、大胆に 穴あけして かまいません。          


録音再生キット その4 (ケースを探す)

2022年10月17日 08時51分56秒 | 電子工作
どんな小さな回路や装置でも、裸のまま使うより、
 もしくは ブレッド・ボード上の配線のまま使うより、
 ちょっとした ケースに入れるだけで 使いやすくなるものです。

 たとえば、こんな例;
 
単三電池と ボリューム(可変抵抗器)を組み合わせて 出力の電圧を変えられる、ほんの小さなテスト用治具なのですが、クリップが入っていたポリプロピレン・ケースに入れただけで、使い勝手が格段に良くなります。
 A/D入力の確認の際に 重宝しています。

今回の、録音再生の回路も100円ショップのケースを物色し、ちょうど良い大きさの入れ物があれば、入れてしまおうと 目論んでいます。


ダイソーで 蓋付きの ちょっとスタイリッシュ?なケースを見つけたのですが
 ← SQUARE FIT Short 
残念ながら 小さ過ぎて入らず・・・ (スピーカはぎりぎり入るのに…)
録音再生回路を応用発展させて、これ使った小型版(オルゴール)を作る際には このケースを使ってみようかと思いますが、今回はあきらめ。


別の カード・ケース ↓ に変更、
これが、ほぼピッタリなのに・・・
ほんとうに ギリギリ 電池BOXが入らず・・・ 泣けてくる。
しかたなく、単三の電池はあきらめ、単四の電池4個の 電池BOXに変更する事にしました。 
(単四x4の 電池BOXだと、怖いほど ぴったり 入ります)



押しボタンスイッチも 操作しやすいように BOXの板に取り付けるタイプを探してみます。 こんな 感じのスイッチ ↓ 


 まずは、部品集めと 配置のデザインから・・・・     

録音再生 IC (APR9600) データシート入手

2022年10月15日 10時04分57秒 | 技術資料
 キットを組み立てて、うまく動くようになり・・・ これで 終わりでは、面白くありません。 何よりも、ここまでの作業では さほど 電子工作の腕が上がる訳でも無く、プラモデルを組み立てているのと変わりません。

 ここは1つ、(難しいかもしれませんが )この IC の情報を入手して 回路の内容を少し 理解して見ましょう。

まず、一番手っ取り早い 情報の入手先は、このキットの販売元である
  秋月電子さん
の Webページを活用する方法でしょう。
 
 "APR9600” の IC名で 検索したら ↑ 「録音再生キット」だけでなく、IC単体でも (580円という安価で)販売されていました。

 しかも、今なら 28pの ICソケット付きのようです! 

ここに「データシート」のボタンがあったので クリックして見ると・・・
残念ながら 正式なメーカの資料では無く、単にこのキットの説明書がダウンロードされるだけでした。 (ただ、キットに紙で付属してくる取説より、綺麗に書かれているので よほど読みやすいです… ダウンロードする価値はあります)

仕方なく、”APR9600” と ”Datasheet” のキーワードで ググってみると、ちゃんとした データシートが見つけられました。 (全部 英文ですけね!)

ただ、良くある「インターネットあるある」ですが 、
 目的のボタンより まるっきり違う「もの」をダウンロードするボタンの方が大きく目立っていて、どのボタンを押しても 探していた「もの」がダウンロードできなかったりします。
 ここでも、右側の大きな「データシート・ダウンロード」をクリックしても、まるきり違う資料がダウンロードされてしまいます。(ここでは ⇒矢印をクリックするとOKでした)


 しかも、セキュリティ・コード ↑ をキー入力しないといけません。
まー、無料で資料が手に入る訳ですから、この程度の手間は しかたありません。 社名やアカウントの登録が必要なページよりは 良しとしましょう。

無事、PDFファイルのデータシートが手に入りました。 (これなら かなり詳しく載っています)


【 基本的な回路例】:

秋月の回路との違いや、基本的な使い方が良く分かります。


【 応用回路例】:

応用回路を見ると、この IC 1個で 8つのメッセージを録音できるようです。ところが 内臓回路にバグがあるようで、2ch以降は録音できないようです (from 秋月情報) だから、安価で出回っているのかもしれません。

これらの、本来の回路を元に 「録音再生」が 色々な事に応用できそうです。

次の ステップとして、これら回路を基板に半田付けして、ケースに入れてしまいましょう。 さずがに、ブレッド・ボードのままでは 何にも使えません。

小さなプラスチック・ケースに入れておけば、
操作も楽ですし 壊れにくくもなる はずです。