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カテゴリ:【本】ホラー、幽霊
マーガニタ・ラスキの「塔」が目当てで読みました。
『怪奇礼讃』 創元推理文庫 2004年 (今回は適切な商品リンクが見当たりませんでした。)
以前読んだ本『怖い絵 泣く女篇』(中野京子、角川文庫)で、マーガニタ・ラスキの「塔」というお話を知ってから、いつか読みたいと思っていました。
主人公は、ひとりで搭の階段(470段)を上り、そして下りていくのですが、その階段の段数が……というお話。
今回読んだ本には他の著者のお話も載っているのですが、結末を知っていても、やっぱり「塔」が一番面白かったです。
『怪奇礼讃』という本のタイトルから、てっきり身も凍るような恐怖を感じるお話の数々が載っているのだろうと想像していました。
ところが読んでみると、単純に「恐怖」だけではなく、かわいそうだったり、感傷的だったり、想像よりもかなり多彩な内容でした。
以下は、まえがきの引用です。
「暖炉のそばで読むのが相応しいような古風な趣が漂い、読み終えたあとにじわじわと怖さが心に染みてくるような短編が好きだ。怪奇とは、すなわち恐怖ではないはずだ。怪奇とは、不思議で怪しいということのはずだ。しかし、今までの怪奇小説アンソロジーはことさら恐怖にばかり主眼が置かれていたのではなかろうか。もっと不思議な話、変な話、謎めいた話、そしてなおかつ怖い話を読みたい。そう思って選んだものが、本書に収録された二十二編である。」(p.7) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.01.23 00:00:11
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