プチメタ3.0

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M-1グランプリの審査員はもっと得点幅を広げるべき


いまや年末の風物詩となったM-1グランプリだが、
どうにも審査員の付ける点数が90点台ばかりで
100点満点という得点幅が意味をなしていないように思う。


以下は2024年のM-1グランプリで審査員が付けた点数を
合計の大きい順に並べたものだ。


合計審査員A審査員X審査員B審査員C審査員D審査員E審査員F審査員H審査員I
出場者a861979697969595939795
出場者b850969697959096939394
出場者c849959795949097949493
出場者d848969494939394949694
出場者e825929194919192929092
出場者f823889094879295958993
出場者g820909294888990939292
出場者h820919096898893919191
出場者i819899395889189919390
出場者j812909392898988899389

このように、まれに80点台後半が出るぐらいで
どの審査員もほとんど90点以上の点数しか使っていない。
そうすると100点満点にも関わらず
90~99点あたりの10段階で評価しているのと変わらなくなる


言い換えれば1点の重みがかなり大きいのだ。
92点と93点はわずかな差のように見えるが、
実質的には20点と30点ぐらい違う。


また、最上位の861点と最下位の812点の差が
たった49点しか開いていない。
これは審査員1人が持つ得点幅より小さいので
誰かが独裁的に審査結果を左右できてしまうのだ。


試しに1位・5位・10位の3組の結果を抜き出してみよう。


合計審査員A審査員X審査員B審査員C審査員D審査員E審査員F審査員H審査員I
出場者a861979697969595939795
出場者e825929194919192929092
出場者j812909392898988899389

そして特定の審査員だけ得点を大きく変えてみる。



合計審査員A審査員X審査員B審査員C審査員D審査員E審査員F審査員H審査員I
出場者a805974097969595939795
出場者e810927694919192929092
出場者j817909892898988899389

すると順位が一気に入れ替わってしまうのだ。


最下位だった出場者をトップにすることも
1位を転落させることも思いのまま。
たった1人でこんなにも結果を変えられるなら
9人もの審査員を集めている意味がない。


もちろん他の審査員が90点台ばかりを付ける中で
40点などという点数を付けにくい圧力はあるだろうが、
そういう「空気を読む能力」に頼るのは非常に不安定だし、
得点幅の広い審査員ほど結果に対する影響が大きくなるので
90点以上で競り合う今の風潮は問題があると言いたい。


テレビ放送される決勝戦に出場するような芸人は
全応募者の中では90点レベルばかりだ、ということかもしれないが、
上記のような危なっかしさがある以上、決勝戦は決勝戦で
0~100点まで得点幅を目一杯使った審査をして欲しい。


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