前回までのつづき
日本では、ワクチンにコロナ感染予防効果はほとんどなく、
逆効果ともなりうることをお伝えしてきた。
では世界ではどうだろうか?
ワクチン推進派は、効果のあった国のデータを取り上げて主張。
ワクチン反対派は、逆効果だった国のデータを取り上げて主張。
いつまでもこんなことを繰り返していても仕方がない。
そこで、世界各国のワクチン接種とコロナとの関係を調べてみた。
期間は一昨日5月24日までの1週間。
元データは → ここ
下の第1-1図に国別にプロットしてみた。
横軸は新型コロナワクチンを2回接種(注1)した割合。
縦軸は100万人あたりの新規感染者数。
右に行くほど接種率が高く、上に行くほど100万人あたりの感染者が多いことを示す。
プロットした結果、近似曲線(赤点線)が右肩上がりとなっている。
これは、ワクチンの接種率が高くなるほどコロナに感染しやすくなる傾向を示している。
この図ではプロットが下の方に偏ってイメージがつかみにくいので、縦軸を対数目盛(注2)にしたのが第1-2図。
第1-2図 世界各国における新規感染者数と2回接種率(縦軸対数目盛)
同様に、追加接種した割合と、100万人あたりの新規感染者数もプロットしてみた。
縦軸を対数目盛にしたのが下図
第2-2図 世界各国における新規感染者数と追加接種率(縦軸対数目盛)
コロナ死者数とワクチン接種との関係はどうだろうか?
2回接種した割合と、100万人あたりの新規死者数をプロットしたのが、下図。
第3-1図 世界各国における新規死者数と2回接種率
縦軸を対数目盛にしたのが下図
第3-2図 世界各国における新規死者数と2回接種率(縦軸対数目盛)
同様に追加接種した割合と、100万人あたりの新規死者数をプロットしたのが、下図。
第4-1図 世界各国における新規死者数と追加接種率
縦軸を対数目盛にしたのが下図
第4-2図 世界各国における新規死者数と追加接種率(縦軸対数目盛)
結論:世界的にワクチン接種率が高い国ほど新規感染者数、新規死者数共に多くなる傾向がある。
実は私は半月ほど前にも同じ調査を行っていた。
結論は全く同じである。
以下に5月8日までの1週間の同様の図を示す。対数目盛、サンプル数(n)は面倒なので省略した。
普通に目視で十分だろう。
すぐに記事にしなかったのは、1週間だけの資料だったので、少し様子をみたのである。
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(注1)元データでは「必要な接種を完了した人の割合」と表記されている。
本記事では「2回接種」と表現した。同じことである。
(注2)縦軸の数値に0を入力すると対数表示ができない。
元データでは小数点以下は第1位までの表示であるため、
0と表示されているものは0.05未満と判断し、0.02として入力した。