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[京野菜]食生活について語ろう

2022年09月24日 | 美容ダイエット

・京野菜Kyoto vegetables きょうやさい

 昭和63年3月京都府農林水産部が定める「京の伝統野菜」37品目と、1989年(平成元年年)から行政、流通団体、農協等が中心になり認証を始めた「京のブランド産品」31品目をいうのが一般的です。

「京の伝統野菜」37品目[現存35品目・絶滅2品目]:1)青味大根・2)桃山大根・3)茎大根・4)辛味大根・5)時無し大根・6)佐波賀(さばか)大根・7)佐波賀蕪・8)鴬菜・9)松ヶ崎うきな蕪10)・大内蕪・11)舞鶴蕪・12)酸茎菜(すぐぎな)・13)京水芹・14)京ウド・15)ジュンサイ

・16)京茗荷・17)もぎ茄子・18)聖護院胡瓜・19)桂瓜・20)田中トウガラシ・21)柊野ささげ・22)畑菜・23)ミズナ(京水菜)・24)ミブナ(京壬生菜)・25)九条ネギ・26)京タケノコ・27)伏見トウガラシ・28)賀茂ナス・29)京山科ナス・30)くわい

・31)鹿ケ谷カボチャ、32)エビイモ・33)・聖護院蕪・34)聖護院ダイコン・35)堀川ゴボウ、

絶滅36)郡大根(こおりだいこん)・37)東寺蕪

としています。

「京のブランド産品」31品目:1)ミズナ、2)ミブナ、3)九条ネギ、4)京タケノコ、5)伏見トウガラシ、6)賀茂ナス、7)京山科ナス、9)鹿ケ谷カボチャ、10)エビイモ、11)聖護院ダイコン、12)堀川ゴボウ、13)クワイ)・14)祝[酒米]・15)京丹波大黒本シメジ

・16)丹波栗・17)京たんご梨・18)京たんごメロン・19)京都府産大納言小豆・20)京都府産風大豆新丹波黒・21)丹後くじ(アカアマダイ)・22)丹波とり貝・23)京の酒・24)京山科なす漬物・25)金時人参・・26) 紫ずきん(えだまめ)・27)京夏ずきん・28)ヤマノイモ・30) 万願寺トウガラシ・31)花菜があります。

 

2つの異なる選定基準によって指定がありますが「京野菜」としての厳密な定義は決められていません。

主な京の伝統野菜の定義(昭和63年3月京都府農林水産部)では

(1)明治以前に導入されたもの

(2)京都府内全域が対象

(3)たけのこを含む

(4)キノコ、シダを除く

(5)栽培または保存されているもの及び絶滅した品種を含む

京のブランド産品

安心・安全と環境に配慮した「京都こだわり生産認証システム」により生産された京都産農林水産物の中から品質・規格・生産地を厳選したもので、(公社)京のふるさと産品協会の認証です。

(1)イメージが京都らしい

(2)(1)以外のもので販売拡大を図る必要がある

(3)次の要件を備えている

・出荷単位としての適正な量を確保・品質・規格を統一・他産地に対する優位性・独自性の要素がある

※京都こだわり生産認証システムの特徴として

・農薬・化学肥料の使用を減らした環境にやさしい農法(京都こだわり栽培指針)

・認証検査員による栽培状況と記帳のチェックを実施

・情報の開示により生産者の顔が見える農産物

となります。

古くから文化の中心として栄えていた京都の中心地は、地理的に海から遠いことから鮮魚の入手が難しく、また多くの寺社による精進料理が発達し独特な土着の野菜品種が育成され栽培に力が注がれ発展していました。

しかしながら戦後普及した西洋野菜にくらべ栽培や収穫に手間がかかることから農家が敬遠し、ついには一部品種は絶滅しています。

京都府はその状況を危惧し、1987年に「京の伝統野菜」の指定制度を設け、明治以前から京都府内で生産していた当初は34品種を京の伝統野菜として選定し、保存育成を図ってきました。その後も数品種が追加選定され、絶滅したもの及びそれに準じるものを含めて、現在は42品目を認定しています。

品種改良が進んでいないため外見では変わった形のものが多いのですが、栄養面で優れたものが多くあります。

京の伝統野菜・京のブランド産品/京都府ホームページ (pref.kyoto.jp)

で掲載しています。

京の伝統野菜(合計40品目)について現存35品目・絶滅2品目、京の伝統野菜37品目、京の伝統野菜に準じる3品目です。

大根類

1)聖護院大根 :蕪のような丸い大根で近年京都府南部淀周辺で栽培するようになり、淀(よど)大根とも呼ばれ、煮物用で、おでんに適します。

 

2)辛味大根:原谷(はらだに)大根ともいい、直径3-5cmくらいでコカブに似て丸型をして強い辛味があり、蕎麦の薬味等に適します。

 

3)青味大根(あおみだいこん):今は絶滅した「郡大根(こおりだいこん)」の変異種として生まれたと伝えられます。上部が緑色で直径1-1.5cm、長さ12-15cmの細い大根で、根は1、2回曲がって独特な形になり祝儀用としています。

 

4)時無大根:晩生種で葉は淡青緑色、深い切れ込みがある直立性で、中肋(ちゅうろく:主脈)の細かいのが特徴で、根部は先端が細まった尖円筒形をしており、太さ直径6-8cm、長さ45cm程です。

 

5)桃山大根:肉質が緻密で漬け物栽培用として作られていたのですが、現在は需要が激減し種子保存用のみとのことです。

 

6)茎大根:中堂寺大根ともいい漬け物として茎葉共に漬け込み、長さ30cm位で、現在はわずかな栽培です。

 

7)佐波賀(さばか)大根:現在の栽培は少なくなっています。

 

絶滅種8)郡大根(こおりだいこん):西京極郡町の原産、慶長年間以来明治迄毎年御所に献上していたといいます。直径2cm位で根長が25cm程あり、地中部は純白で曲がりくねっています。他のダイコンにない風味と切断面が菊の御紋章に似ているので吸い物のうかし(具)に珍重していました。  

 

カブ類

9)松ケ崎浮菜蕪:煮物用、漬物用、現在は種子保存用のみとのことです。

 

10)佐波賀(さばか)蕪: 古来より舞鶴周辺で栽培していた晩生の越年カブで現在は激減し、種子保存のみです。

 

11)舞鶴蕪: 舞鶴市喜多原産としています。カブの地上部と葉は赤紫色をしています。肉質はやや堅く、煮物用、秋まき晩秋どりで現在の栽培はわずかです。

 

12)聖護院蕪:愛宕郡聖護院の農家が享保年間に近江堅田から持ち帰った種子を改良したものです。千枚漬けの原料として知られるようになってから栽培が増加し晩生種のカブで腰高で、大きい物は5kgにもなります。

我が国のカブでは最大級です。

 

13)大内蕪:美山町に伝わるカブで500年の栽培暦があるといいます。糖度の高いカブで秋まき冬取り煮物用ですが、現在栽培は、少なくなっています。

 

絶滅種14)東寺蕪: 慶長年間大津で栽培されていた近江カブの系統としていますが、かつては東寺付近で栽培し、近江カブ同様千枚漬けにしていましたが聖護院カブが普及してからは衰退しました。根の部分は扁平で尻がくぼみ地上部は緑を帯び肉質は緻密です。  

 

つけな類

15)鶯菜:天王寺カブラから早生種を目標に選抜淘汰したとされ早生コカブに属し、播種後40-50日で根が親指大になった時に収穫現在は高級料理店が使用する程度です。

 

16)酸茎菜:高級京漬物の代表格です。上賀茂に伝わる特産野菜でスグキという呼び名の漬け物して伝えられ300年もの歴史があり上流社会の贈答用として人気がありました。

 

17)水菜 :主に鍋物に利用している人気の京野菜です。

 

18)壬生菜:1800年代に水菜の変異種として壬生地方で栽培され漬け物、特に千枚漬けの添え物としても用いられます。よく知られる京野菜です。

 

19)畑菜 :江戸時代からあった菜種の一種で煮物、和え物、小松菜が普及するまで主流となっていました。今でも少ないながら栽培しています。

 

20)花菜:(準)起源は定かではありませんが、始めは切り花用であったのですが漬物用になったのは比較的新しく、蕾がふくらんだ頃つみ取り漬け物用としている最近人気がでてきているようです。

 

なす類

21)もぎ茄子:へた下の白色が明瞭で美しい小なすで、高級食材として京料理に使われています。苗物産地でもあった愛宕郡聖護院で慶応年間(1865年)代に在来種より選出したといわれます。肉質のしまった小粒のなすで少し苦いですが、天ぷら、煮物、漬け物としています。

 

22)賀茂茄子: 煮物、田楽などに最適です。栽培は他のなすと同じ収量は少ないのですが人気のある京野菜です。

 

23)京山科茄子 :甘みのある果肉のしっとりしたなすで天ぷらに最適です。古くから山科特産としてきました。皮が薄く柔らか、煮物、漬け物によく人気のある京野菜です。

 

とうがらし類:甘いとうがらしで香りも高く、焼き物、煮物に最適です。

24)伏見唐辛子:伏見を中心に作られてきた、江戸時代発刊の書物に記録があり10cm位で辛味がなく、炒め物、天ぷらに葉もたべられます。

25)田中唐辛子 :明治の始め愛宕郡田中村(現左京区田中)での栽培の記録があります。太く短く濃い緑色、辛味はありません。高級食材として料亭等に需要があり、現山科区に置いてこの系統と思われる物を少し栽培しています。

26)万願寺唐辛子: (準)舞鶴市の特産で辛みはなく、大型で果肉が厚のが特徴としています。「京の伝統野菜」として「京のブランド産品」の第1号に認証といいます。

27)鷹ケ峯トウガラシ:(準)長さ12cm位肉厚、光沢あり甘い、収量はやや少ないとしています。

その他

28)鹿ケ谷(ししがたに)南瓜:昔から京都では、「おかぼ」と呼ばれていて、一般の南瓜と比べて栄養価が高いのが特徴で、瓢箪(ひょうたん)に似た形状の南瓜です。食べてよしで、お茶席の花木としても人気です。

29)海老芋:海老のような反りと縞模様を持った質の良い芋ができ名付けられたといいます。芋としては、比較的原始的な性質を残している品種で、肉質は粉質で、粘り気に富み、よく締まった風味があります。葉柄は芋茎として利用し京野菜としての人気が高く、京都以外に各地で栽培しています。

30)堀川牛蒡: 芯に肉詰めしたものをおせちのお重にと、冬の京の食卓を飾ります。

31)慈姑(くわい):秀吉の築いた御土居(おどい)のために出来た東寺付近の湿地での裏作に栽培されたのが始まりといいます。現在栽培は少なくなってます。

32)桂瓜 :桂瓜は、白瓜の一種であり、主に奈良漬けなどに用いられてきたのですが、現在はほとんど栽培していません。

33)柊野(ひいらぎの)ささげ:長さが90cm以上有り、3尺ささげともいわれ、お盆のお飾りとして京都の夏には欠かせないものです。未熟時は煮物用、熟期が進めば浸し物にしますが現在の営利栽培はほとんどないようです。

34)聖護院キュウリ :天保年間以前から栽培されていたキュウリから育成されたと云われ、主に聖護院地区に栽培がありました。果実断面がやや三角形で濃緑色。さらに明治中期に形状の良い物に選抜され左京区を中心に多く栽培しています。

35)京独活 :日本各地の自生する植物ですが丹波地方では藁小屋の中で冬季に軟白出荷します。桃山では春に盛り土で軟化させて5月出荷ですが数件の栽培農家のみに減っています。

36)京茗荷 :(ミョウガタケ)江戸時代桃山江戸町の茗荷屋平兵衛という人が湧水を用いて作ったのが始まりといい、かま(むろ)と湧水利用で冬季も生産しています。

37)九条葱 :九条地区で多く栽培しており細い物は薬味、太い物は鍋物利用しています。葉ねぎ (青ネギ)の代表といえ今も関西の葱の主流となっています。

38)京芹 :鍋や吸い物に、水田湧水利用で生産、前の作株を保管し秋に水田に植え込み栽培しています。

39)京筍:(タケノコ:タケノコは一般種だが特別選定)承応3年(1654年)に僧・隠元によって孟宗竹を宇治万福寺に植えたのが広がったと言われます。洛西(らくさい)地方での生産量が多くなっています。

40)蓴菜(じゅんさい): 古い沼地に自生し、若葉を食用としていました。伏見、洛北、山科で栽培の記録がありますが、湖沼の水質変化等で現在は採種されていないといいます。

山科(やましな)唐辛子: 甘味のある中肉で艶のある緑色をしています。田中トウガラシの亜種といいます。京野菜より外れていました。

地元京都の京都府農林水産部では、毎月15日を京野菜の日と定め、京都府内外の人々に京野菜に親しんでもらうよう努めています。

 日本全国、まだまだその地方に行かなければ食べられないものが数多くあります。伝統野菜としてあげられているものも扱いやすさなどが優先され、品種改良などにより絶滅の危機にさらされています。美味しいものは、手間ひまが掛かっても高級食材としての価値があり数量が少なくても残しておきたいものです。

他に郷土色の濃い野菜品種群には、伝統野菜として、よく知られるのは、大阪のなにわの伝統野菜、奈良の大和野菜、石川の加賀野菜、江戸東京伝統野菜などがあり、各地で保存伝承の試みが行なわれています。

 

ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。

 

 


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