皇子は自由に結婚できない フレイマンはバヤジトの秘密を知っていた オスマン帝国外伝シーズン4 60話ハイライト

スレイマンのところへフーリジハンが尋ねてきた。彼女は真実を話しに来たのだ。

スレイマンは手で座るように促した。フーリジハンは話し出した。

「あなたがここに私がいることを望んでいらっしゃらないのを知っています。ですがすぐサライから離れるつもりです。貴方にお話しなければならないことがあります。本当なら一番最初にお話ししなければならなかったことですが、できませんでした。お話しできなかったのです。すべて私が悪いのです。私が皇子様に黙っているようにお願いしたのです。それに怖かったのですわ。私のせいで彼に害が及ぶのを恐れました。」

というと

スレイマンは「あなたにももちろん過ちはあるが、最も大きな間違いを犯したのはバヤジトだよ。何度も彼に警告したのにもかかわらず、私の言うことを聞かなかったのだからな」

とフーリジハンが本題を話す前にスレイマンは答え始めた。フーリジハンはびっくりして

「あなたは・・・」

と口ごもりながら言葉を発した。

「あなた方が秘密裏に結婚をしたとして、そのことを私が知らないとでも思っていたのかい?」と言った。そうなんだ、スレイマンは知っていたのだ。フーリジハンは返す言葉もなかった。

廊下ではミフリマーフが心配そうに待っていた。そこへヒュッレムが慌ててきた。そして「フーリジハンがすべてを話すそうね」というと

「彼女を私が(皇帝に)送ったのです」と答えた。

「なんてことをしたの」

「このほうがいいのです。皇帝は今日でなくてもいつかはすべてを知りますわ」

というとヒュッレムは一瞬黙った。そこへフーリジハンが白い顔をして出てきた。

ミフリマーフが「どうなった?皇帝はなんて?」と聞くと

フーリジハンは会釈をして、「無駄でしたわ、皇帝様はごそん時でしたわ」

と答えた。ヒュッレムは

「セリムね!」と怒った表情をした。

「彼ではありません。もっとずっと前からご存知でした。サファヴィー朝との戦いのときにお知りになったようです」と答えた。

わあ、バヤジトはそうなっちゃうんだろうか?ムスタファ兄と同じ運命をたどるのだろうか・・・ムスタファ兄もミフリュニーサとの結婚がばれて、一度は若した皇帝の信頼を大きく失ったことがあった。

それにしても、好きな人と思うように結婚もできない皇子たちって本当にしあわせだったのかな?

それに皇帝の座は一つしかないのだから。一人以上皇子が生まれることは、皇位奪取戦が同時に発生することであり、戦いに負けた方は死ぬしかない。
そうなると成長するまでの数十年間は不自由なく良い暮らしができるかもしれないが、その後は不幸せになるのが確実という人生なのだ。

皇子に生まれることは幸せではないんじゃないだろうか・・・

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