立ち会い出産で、主人の意外な一面が!

長女の出産は26時間の陣痛に耐えた末の難産でした。

予定日を1週間過ぎても生まれず、入院して陣痛促進剤を使いました。主人は仕事を休んで朝から立ち会い出産に望みました。昼過ぎまでは陣痛の波が来ても笑えるくらい余裕がありましたが、午後からはとてつもなく長い時間に感じるほどの辛さでした。

陣痛の波が来る度に、病院中に響くくらいの大声で「痛い、痛い!」と叫ぶ私。 そんな私に主人は何をすれば良いか分からなかったようで、オロオロするばかりでした。いつもは「黙ってオレに着い来い」系のクールで男前な人なのに。主人、トイレ以外は一時も離れずに側にいてくれたのが心強かったです。

また、看護師さんが「叫んでも良いよ。力みが抜けるから」と言えば、主人も「叫んでも良いよ、力みが抜けるから」と言い、看護師さんが「今は力んじゃ駄目」と言えば主人も「今は力んじゃ駄目」と言う。まるでオウムの様で、叫びながらも笑ってしまいました。あれ、こんなに可愛い事する人だったっけ?とも思いました。

いよいよ赤ちゃんが出てくる、というのに、中々出てきません。心拍が弱くなり、「もう、赤ちゃんも耐えきれなくなっています。今すぐ帝王切開に切り替えますね」と言われました。痛みの絶頂でしたから、この痛みから解放されるなら切られても早く解放されたいと、喜びました。

手術の同意書にサイン、心電図を取っていると、そこへ大先生が登場したのです。大先生は「うん、まだ自然分娩で行ける。」と言い、痛みでもがく私はどうされたか全く記憶にありませんが、帝王切開は中止となり、自然分娩へ戻りました。

骨盤が砕け、出口が裂けてもどうでも良い、早く出てきて!と言う心境の中、長女は生まれました。 初めての出産、生まれた瞬間は感動で大泣きするだろうな、と想像していましたが、大間違いでした。26時間の陣痛の疲れと痛みで放心状態、ただ、病室の天井を見てぼーっとしていました。なので、へその緒の始末や、出口を縫われる処置など、全く記憶にありません。立ち会い出産と言うことも忘れ、主人のことなど全く目に入りませんでした。

2時間くらい分娩台で休み、その後病室へ。そこで看護師さんに言われた言葉が衝撃的でした。

「ご主人、途中からそれはそれは大泣きでしたよ。あんなに泣くご主人、初めて見ました。ママも赤ちゃんも幸せですね。」

と。

え!?主人、泣いていたの!

初めて知る事実に驚きました。私、クールで男前系の主人が泣いているところを今まで見たことがなかったのです。 私より出産に感動をしてしまった主人、今はとても良いパパになっています。

娘が大きくなって、この話を聞いたらどんなに喜ぶでしょう。主人の意外な一面を見てしまいました。皆様も立ち会い出産、してみるのはいかがでしょうか?