クラシック音楽とタトゥーについて

音楽留学のために

クラシックの演奏家と彫り物はちょっと結びつかないと思っていましたが、これほど「タトゥー」として普通の人が入れるようになると、クラシック界でも目にすることが、たまにですがあるようになりました。

もう、かなり前の話だけれど、某コンクールでピアノ合わせの時にピアニストが「彼、すっごい腕に大きいのをモンモンに入れてる!」と言って驚いていたのですが、10年以上前はかなり珍しかったことを覚えています。今だったらそんなに驚かないかもしれません。

ブロン先生の門下だったデビット・ギャレット氏は売れっ子のヴァイオリニストですが、彼もたくさんタトゥーを入れています。しかしクラシックといえども、演奏ジャンルは幅広く、彼が演奏するとブラームスのコンチェルトでも聴いていても(見ていても)気にならないから不思議なものです。かっこいいよなあ!と素直に思えます。

要は、すっごく有名になって、人々に認められるような存在になっちゃえば、彫り物があろうが、でっかいピアスがあっちこっちにあろうが、関係ない、ということかもしれません。

しかしやっぱり驚くのは音大生がモンモン入れちゃってるやつ。
こちらの某音大でも、ヴァイオリン科で目立つ右腕にガッツリ入れてる東欧出身の女性がいて「将来、職探しの時に大丈夫なのか!」と感じた事があります。当人が良ければ全然OKなので、他人が口を出すことでは全くありません。

ムスメがティーンエイジャーだった時に、「良いなあ、ワタシもおへそとかに可愛いの入れたいなあ」とかいうので、「うちの家系にそれはなし。日本に行ったら温泉とか入れないし、入れたいなら足の裏に入れなさい」と言ったことがありますが、今はおばさんになって「あんな痛そうなことは絶対に嫌だ。しかも飽きても落ちない」と言うので安心しましたが。
私は個人的には入れない派閥です。(この歳で入れてどうする!!!)

私の大人の生徒さんで意識高い系IT関係の男性なんて、カッコいいのを掘っています。
鼻にはピアスがついてるし、これ、30年前だったら私も驚いただろうけれど、今はなんとも思わないのが不思議です。

タトゥーなんかそれぞれに意味とかあって、丁寧に誇らしげに説明してくれます。
「これは永遠の愛の象徴」とか「家族への愛」とかそれはまあ、たくさんあります。「日本語を入れる時は、お願いだから事前に私に聞いてね」と「犬」とか掘ってる人を見たことがあるので思わずお願いしちゃう私です。

しかし真面目な話。

日本では外人(特に白人)に甘いので、日本ツアーとかでも彼らは何をしても許されるのでしょうが、日本人はやはりこういうことは控えめにした方が無難かなあ、とは思います。

見えないところなら良いけれど、ピアニストでガッツリ手の甲に入れちゃとか、やっぱり録画とかではかなりネックになります。かなりの地位を築いたという実績があるのなら別ですが、それまでは余計なことはしないのが得策、と思ってしまう、昭和のワタシです。