【熊本・戸島】『yuka takayama atelier』〜自称、高山さんの大ファンがお伝えする、魅惑のパンと焼き菓子編〜

【熊本・戸島】『yuka takayama atelier』〜自称、高山さんの大ファンがお伝えする、魅惑のパンと焼き菓子編〜

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『yuka takayama atelier』

2019年からアトリエ『yuka takayama atelier』を設立し活動する、オーナーの高山由佳さん。季節のフルーツや花から起こす酵母で、素材にこだわった無添加の身体に優しいパンや焼き菓子を作っていらっしゃいます。

商品は、月1回のオンライン予約販売や、毎月10日、20日、30日の3日間のアトリエ販売(パンは公式サイトにて予約制・焼き菓子は予約不可)を行ったり、また交流のある店舗やイベントに納品されています(詳しくは公式Instagramを御覧ください)。非常に人気が高いため、実店舗販売では毎度長蛇の列ができます。今回はアトリエにお邪魔したのですが、開店30分前、数組の方がオープンを待たれている状態でした。購入できる機会が少なく、まとめ買いされる方も多いので、目的の商品がある場合は、早めの来店をおすすめします。

パン

「角食」

北海道産の小麦粉、発酵バター、砂糖、長崎県五島産の塩で作る、シンプルな食パン。季節の酵母は「桜」。桜の花と一緒に新芽も入れて、酵母を起こしているそうです。ほんのーりと、青みのある植物のような風味がします。小麦よりも酵母の風味を若干強く感じましたが、とても食べやすいのでご安心下さい。

程よいバターの甘みもあって、そのままでもしっとりむちむち、十分に美味しいです。リベイクするとやや厚めなクラストがサックリとして、弾力のあるクラムとの食感の違いが楽しめます。私は厚切りで食べるのが好き。

オンラインやイベントでの購入時は難しいかと思いますが、アトリエでは1/2本から購入できるそうです(常連さん情報)。小ぶりですし、冷凍保存してもあまり風味落ちせず美味しく食べられます。

「ベーグル」

「角食」同様、桜の酵母使用。こちらの方が、より酵母の風味が穏やか(ほぼわからない)かなと思います。生地は、北海道産の小麦粉に北海道産のライ麦入り。小麦の甘さや香り、食感が楽しめるよう、できるだけ厳選した粉で作るそうです。

つやっつやでむっちむちなフォルム。生地に引きがあって、噛めば噛むほど引き立つ小麦の甘さ。心地良く漂う、焼きの香り。美味しい。

「バゲット」

こちらはルヴァン種で発酵。ガリガリバゲット。

クラムはもっちり、クラストは薄くてガリバリッ。グッと引きが強く、でも食感は軽い。小麦の優しい甘みがして、香ばしくて。ベースは素朴。飾り気はないけれど、品がある味。やっぱり高山さんの作るバゲット、好きです。

「シナモンロール」

パンは基本予約制(一部当日販売あり)ですが、「シナモンロール」は予約不可商品となります。

袋の外側からでもわかるくらいのシナモンとカルダモンの香り。シナモン好きの幸福指数を爆上げしてくれます。高山さん曰く、リベイクして食べるとより香りが立つとのこと。ベースの味は甘さ控えめで優しく、でもスパイシーさもちゃんとあり。リベイクで溶けた表面のザラメ部分と一緒に食べると、まあなんて素晴らしい甘さになるのでしょう!生地のしっとり加減が絶妙。

「イングリッシュマフィン」

「有機のコーングリッツ(トウモロコシの粗挽粉)」がまぶされており、リベイクすると香ばしさがアップし、表面がカリッとします。クラムは柔らか、リベイクでさくっ。コーングリッツかな?と思われる独特の風味があります。高山さんのパンの中で、個人的に1番好きなパン(…な気がする…でも本当に全部好きだから強いて言うならという感じ)。

バターやチーズ等、甘味や塩気のあるものを足すとより美味しくいただけるそうです(…が、私はそのまま食べたい欲に勝てませんでした)。

焼き菓子

「マドレーヌ」

国産小麦、発酵バター、てんさい糖、卵、塩、蜂蜜。

生地はしっとりでありながら、さっくりと軽い食感。シュワシュワと消えていくような口溶けの良さと、段々とバターがじんわり。卵の優しさと蜂蜜の甘さ、まるでカステラのよう。

「レモンケーキ」

国産小麦、発酵バター、てんさい糖、卵、アーモンドパウダー、レモン。

レモン風味のしっとりとした生地に、ホワイトチョコレートがかかった「レモンケーキ」。クリームチーズのようなコクがあります。後味にほんのりとした酸味と爽やかさを与えるレモン。

右から「マフィン(抹茶とくるみ黒糖)」と「マフィン(ベリーとクリームチーズ)」

国産小麦、発酵バター、てんさい糖、牛乳、卵、ベイキングパウダーはアルミフリー

「マフィン(抹茶とくるみ黒糖)」は、自然な抹茶の香りと黒糖のジャリジャリ、トッピングのくるみ。他の焼き菓子と比べると、生地がしっとり、しっかりと重厚感があります。でもキメの細かい生地は、決して口溶けを邪魔しません。和洋折衷な新ジャンルのマフィン。リベイクしても美味しくいただけそう。

「マフィン(ベリーとクリームチーズ)」は、いちごのジャムとクリームチーズがゴロリと。表面のさっくり感と対比的な、中のしっとりと解けるような生地感。同じマフィンでも、生地感の違いがこんなにはっきり現れるとは…。甘すぎない大人な苺ジャムが残す、粒々食感。素晴らしい統一感!イベントでも人気が高い理由がわかります。

「ショコラ(ラムレーズン)」

国産小麦、発酵バター、てんさい糖、卵、フランス産のチョコレート、ラムレーズン。

今までの「母の作るお菓子」感と一転、大人なゾーンへ。とろりとした半生の生地に、濃厚なチョコレートとラムレーズンの奥深さ。ピーカンナッツのアクセント。どの素材の味わいもばっちり決まっているのに、全然嫌味がなくて。この味自体はどこかで食べたことがあるのに、まるで新しいものに出会ったような感動があります。

「バナナケーキ」

国産小麦、発酵バター、てんさい糖、牛乳、卵、塩、バナナ、ラム酒。

これぞ大人の「バナナケーキ」。ラム酒がガッツンと効いています。「ちょっとキツイかな?」のギリッギリを攻めた素晴らしい塩梅。しっとり生地の中に、もちろんバナナのねっとり感もあるのだけど、そこでバナナを表現し尽くしていないというか…。だからこそ安っぽい味がしなくて、色気があるケーキに仕上がっているのかなと感じます。

「ビスコッティ」

国産小麦、砂糖、卵、塩、菜種油、アーモンド。

イタリア中部のトスカーナ地方発祥で「2度焼きした」という語源通り、2度焼きを入れているので小麦の風味が立った焼き菓子。生地のバリガリッとした食感にアーモンドのカリッとした食感が重なります。さっぱりとした味わいで、塩気と甘味のバランスが◎。本場では食後に甘口ワインといただくのが主流だそうで。高山さんの作る「ビスコッティ」も、ワインとの相性がとっても良さそうです。

「杏といちごのジャムクッキー」

国産小麦、発酵バター、てんさい糖、卵、塩。

ホロッホロのクッキー。発酵バターの旨味が爆発しており、すごい背徳感。口溶けが良くて、あっという間に口からいなくなってしまうので「待っていなくならないでー!」と叫びたくなるくらい。母のような優しさと上品さを併せ持ったクッキーです。

「フロランタン」

国産小麦、発酵バター、てんさい糖、卵、生クリーム、国産蜂蜜、アーモンド。

サブレ生地にコーティングされたアーモンドの香ばしさ。サックリとカリッ、焼き加減が絶妙です。キャラメルのねっとりとした質感も素晴らしい。まろやかでコク深、苦い珈琲が合いそうです。

辣油(ラー油)

高山さんのファンなら知っている、美味しいと有名な「辣油」。山椒の品のある香りとピリリッと辛い唐辛子の後味。

瓶の底に香辛料が沈殿しているので「よく混ぜてお召し上がりくださいね。」とのこと。これで冷やし担々麺作ったら、料理下手な私でも途端に本格的な味になってびっくりしました!本当に美味しいので、遭遇したらぜひ!

♥♥♥♥♡ ぞっこん度:4.2

念願の高山由佳さんのアトリエ。汗をかきながらおひとりで対応されている姿を拝見して、こんな風に懸命にパンを作っていらっしゃるのかなと思うと胸が熱くなります。

今回改めてパンや焼き菓子をいただき、やっぱり美味しいなと再認識。高山さんの自身、お母さんのような優しさと穏やかさと、どことなく品の漂う方で、それがパンやお菓子に投影されていると感じます。小麦の風味が楽しめる素朴なパン。五味の調節が絶妙で、様々な質感が味わえる焼き菓子。何度食べても感動ポイントがある、新しさがある。だから並んででも、また食べたくなるんですよね。

yuka takayama atelier

営業日毎月10日、20日、30日の3日間・不定期オンライン販売
営業時間12:00〜17:00
住所熊本県熊本市東区戸島西1丁目14‐32(地図
予約 予約必須(アトリエ開放日の1週間前から、公式サイトで予約開始)
駐車場 なし
※2022年5月現在の情報です

2022年5月13日 心を込めて雅