「今、飲みたい!」おすすめのアイリッシュウイスキーを種類別に筆者が厳選

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アイリッシュウイスキーについて過去の記事(意外と知らない 『アイリッシュウイスキー:Irish Whiskey』!定義や種類、特徴とは?)で紹介させていただきました。

少しだけおさらいをすると……

アイリッシュウイスキーはアイルランド共和国および北アイルランドで作られているウイスキーのことを言います。

スコッチウイスキーに近い製法で作られていますが、大きな違いは3つ……

  1. ピートを使ったスモーキーなウイスキーが少ない
  2. 3回蒸留で作られることが多い
  3. オーク製の樽以外も使うことができる(桜や栗など)

アイリッシュウイスキーは、すっきりとした軽めの酒質で穀物感とスパイシーさが特徴のボトルが多いです。

基本的にクセがあまりなく飲みやすいため、19世紀まではスコッチウイスキーより世界中で飲まれていました。

ところが、ジャガイモ飢饉・戦争・独立などにより、一時期は2つの蒸留所しかない状態まで衰退してしまう事態となったのです。

今では、クラフトウイスキーブームもあり数十件もの蒸留所ができるまで復興し、ウイスキー界隈の中で再熱してきています。

日本で手に入る銘柄も増え、アイリッシュウイスキーも多様化してきました。

そこで、アイリッシュウイスキーも数々飲んできた(主にバーや試飲会で)ウイスキー料理人が厳選させていただきました!!

アイリッシュウイスキー選びの参考にしていただけたらと思います!

目次

【おさらい】アイリッシュウイスキーとは?

アイリッシュウイスキーとは、アイルランドで作られているウイスキーのことを言います。

ブリテン島の西にあるアイルランド島。

この島には北アイルランド、アイルランド共和国の2国があり、どちらで作られてもアイリッシュウイスキーと呼ぶことができます。

アイリッシュウイスキーは、ライトめの酒質で穀物感とスパイシーさを感じる銘柄が多いです。

アイリッシュウイスキーの歴史については過去の記事(アイルランドとアイリッシュウイスキーの歴史とは?晩酌がもっと楽しくなる歴史の授業)でまとめましたが、少しだけおさらい……。

アイリッシュウイスキーは昔、スコッチウイスキーより人気がありました。

ところが……

  • 2度の世界大戦
  • イギリスからの独立
  • アメリカの禁酒法

により衰退。

一時期は蒸留所が2件だけになってしまいました。

yaffee

2つの蒸留所に集約された理由も、アイリッシュウイスキーを守るためなんです。

1987年、第三勢力となるクーリー蒸留所が誕生してから、徐々に復活の灯がともり始めます。

今では数十件もの蒸留所ができ、その地位を回復しつつあります。

アイリッシュウイスキーの特徴

前記したようにアイリッシュウイスキーには、ライトめの酒質に穀物感とスパイシーがある銘柄が多いです。

僕が考えるアイリッシュウイスキーにライトでスパイシーな銘柄が多い理由は3つ!

  1. 基本ピートを焚かないので、スモーキーじゃない銘柄が多い
  2. 3回蒸留することが多い。
  3. その他の穀物も使ったポットスチルウイスキーというジャンルがある。

スコッチウイスキーではピートを焚いたスモーキーなフレーバーが特徴。

スコッチブレンデッドウイスキーには、必ずと言っていいほどアクセントとしてスモーキータイプのウイスキーがブレンドされています。

ところが、アイリッシュウイスキーではピートを焚かないタイプ(ノンピート)がほとんどです。

ノンピートのウイスキーだけ使用したブレンデッドウイスキーも多いので、クセが少ないことが多くとなります。

またスコッチウイスキーでは2回蒸留が一般的。

ウイスキーに限らず、蒸留酒は蒸留回数が少ないほど原料由来の成分が残りヘビーな酒質となりやすい傾向があります。

スコッチウイスキーより1回多く蒸留しているアイリッシュウイスキーは、よりライトなウイスキーが多くなるわけです。

そして、穀物感とスパイシーさは……

アイリッシュウイスキーにポットスチルウイスキーというジャンルがあることが大きいと思います。

ポットスチルウイスキーについて詳しくは次の見出しで書きますが、大麦麦芽以外にも未発芽の大麦やその他の穀物も使用したウイスキーのこと

必ずポットスチルでつくられることがグレーンウイスキーとの大きな違いです。

アイリッシュウイスキーの場合、グレーンウイスキーはポットスチルでも連続式蒸留機でもどっちでもOK。

ところが、ポットスチルウイスキーはポットスチルしか使ってはいけません

その他の穀物を使いポットスチルで蒸留されることにより、ほかの穀物由来のスパイシーな香味が得られるそうです。

アイリッシュのブレンデッドウイスキーには、ポットスチルウイスキーが使われていることがあります。

なのでアイリッシュウイスキーには、少なからずスパイシーさを感じる銘柄が多いのだと思います。

アイリッシュウイスキーの種類

前の見出しで少し書きましたが、アイリッシュウイスキーは4種類あります。

アイリッシュウイスキーの種類
  • モルトウイスキー
  • グレーンウイスキー
  • ポットスチルウイスキー
  • ブレンデッドウイスキー

過去の記事(意外と知らない 『アイリッシュウイスキー:Irish Whiskey』!定義や種類、特徴とは?)で詳しくまとめているのでここでは簡単に説明します。

アイリッシュモルトウイスキーは、大麦麦芽(モルト)100%で作られるウイスキーのことです。

アイリッシュウイスキーの製法はほとんどスコッチウイスキーと変わりませんが……

  1. ピートを焚かないことが多い
  2. 3回蒸留で作られることが多い
  3. 木製の樽であれば材質はなんでもOK

この3点が大きな違いとなっています。

そのため、ライトな酒質のモルトウイスキーが多い傾向があります。

また、アイリッシュグレーンウイスキーもほとんどスコッチウイスキーと変わりません。

違う部分は、モルトまたは未発芽の大麦の使用量が30%以下となっている点。

これはポットスチルウイスキーとの違いを明確にするための定義だそうです。

アイルランド独特のウイスキーといえばポットスチルウイスキー!!

ポットスチルウイスキーは単式蒸留器(ポットスチル)で作られるグレーンウイスキ―だと思っていただけたらわかりやすいかもしれません。

モルト以外の穀物も使用したウイスキーで、主にモルトと未発芽の大麦だけで作られることが多いです。

ただ伝統的なポットスチルウイスキーだとライ麦やカラスムギなども使うそう。

モルト以外の穀物による独特のスパイシーさが特徴となっています。

上記した3つのウイスキーのうちどれか2つでもブレンドされていたらアイリッシュブレンデッドウイスキーとなります。

最も有名なアイリッシュウイスキー”ジェムソン”はブレンデッドウイスキーです。

ジェムソンには使われていませんが、アイリッシュブレンデッドウイスキーにはポットスチルウイスキーを使った銘柄もあります。

そのため全体的にはライトな酒質ですが、スパイシーなタイプも多いです。

おすすめのアイリッシュウイスキー

僕が特におすすめしたいアイリッシュウイスキーをまとめてみました!!

  • アイリッシュウイスキーを試してみたい方
  • おいしいアイリッシュウイスキーを知りたい方

ぜひ参考にしていただけたらと思います!

ブレンデッドウイスキー

アイリッシュブレンデッドウイスキーの魅力は、圧倒的な安さと飲みやすさです!!

スコッチと同じようにブレンデッドウイスキーは比較的安くバランスのいいタイプが多いです。

特にアイリッシュウイスキーのブレンデッドは、ライトでさらに飲みやすいタイプが多い傾向があります。

まだ個性の強いウイスキーは苦手な方にはぴったりだと思います!!

ジェムソン スタウトエディション

アイリッシュウイスキーで真っ先におすすめしたい銘柄は、やっぱりジェムソン

ただ、僕がジェムソンの中でも特におすすめしたいのは、黒ビールの樽で追加熟成させたジェムソンスタウト エディションです!!

安い!うまい!!そして、飲み方を選ばない!!

3拍子揃ったウイスキーだと思います。

ジェムソンのライトさそのまま、黒ビール樽による香ばしさや深みがどんな飲み方でも楽しむことができます!

ジャンルブレンデッドウイスキー
生産国アイルランド
アルコール度数40%
バーボン樽
シェリー樽
スタウトビール樽
熟成年数

ジェムソン スタウトエディションは、スタウトビール(黒ビール)の樽でフィニッシュさせたアイリッシュブレンデッドウイスキーです。

ジェムソンの熟成樽を地元クラフトビール醸造所「Eight D Brewing」で作られたスタウトビールの熟成に使用。

その樽で再びジェムソンを追加熟成させています。

原酒由来の爽やかでフルーティな香りにチョコレートやナッツのような甘みや香ばしさが特徴

スタウトビールは、アイルランドで有名なビアスタイルの一つで、自国にこだわるジェムソンらしい一本です。

JAMESON (ジェムソン)
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ナッティ&フルーティ

バスカー トリプルカスク

今注目のアイリッシュウイスキー!!

ロイヤルオーク蒸留所が作るウイスキーで、2022年にリリースされたブレンデッドウイスキーのバスカー トリプルカスクは今や入手が難しいほどの人気となっています。

ジャンルブレンデッドウイスキー
生産国アイルランド
アルコール度数40%
バーボン樽
シェリー樽
マルサラ樽
熟成年数

ロイヤルオーク蒸留所で作られているブレンデッドウイスキー「バスカー」。

アイリッシュのウイスキー原酒3種類(モルト、グレーン、ポットスチル)のうち、モルト原酒とポットスチル原酒を一般的なアイリッシュブレンデッドウイスキーより多く使用。

贅沢にバーボン樽、シェリー樽、マルサラ(老舗トップブランドの「フローリオ」)樽で熟成させた原酒をブレンドしています。

トロピカルフルーツのような華やかな香りにやわらかな甘み、トロっとした口当たりが特徴

リーズナブルな価格のスタンダードアイリッシュブレンデッドですが、ワンランク上の味わいがお楽しみいただけます。

トロピカル&スムース

ブラックブッシュ

僕がおすすめしたいアイリッシュウイスキーでは、絶対に欠かせないのがブラックブッシュ!!

ブッシュミルズ蒸留所が作るブレンデッドウイスキーで、スタンダードな「オリジナル」より少し長い熟成+シェリー樽を使用しています。

初めてのアイリッシュウイスキーなら断然コレって言いたいほどバランスの良さと絶妙な深みのある一本です。

ブッシュミルズ ブラックブッシュ
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • 軽やかな味わいの中に、ややリッチな重厚感がある
  • リーズナブルな価格帯
  • モルト比率が80%とかなり高め
デメリット
  • 非の打ち所がない

タラモアデュー

ジェムソンに次ぐ人気の銘柄タラモアデュー。

最近、スコッチシングルモルトウイスキーで売り上げNo.1の銘柄”グレンフィディック”を持つウィリアム・グラント&サンズ社がオーナーとなり、新生タラモア蒸留所として生まれ変わりました。

今アイリッシュウイスキーの中でも注目されている蒸留所の一つです。

タラモアデュー XO カリビアンラムカスクフィニッシュ
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • ライトで飲みやすいけど、甘くフルーティ
  • バランスがいい
  • ハイボールが特に飲みやすい!
デメリット
  • ストレートだと荒さが目立つかも……

モルトウイスキー

アイリッシュモルトウイスキーにもスコッチウイスキーと同じようにモルトウイスキーがあります。

ただアイリッシュウイスキーは、スコッチウイスキーより飲みやすくライトなタイプが多いです。

ピートを焚いてある銘柄が少なく、スモーキーでクセのあるタイプはあまりありません

特徴は、スコッチモルトウイスキーの中でもローランドに近いかなと思います。

ライトな酒質ながら、穀物感があり少しスパイシーさがある感じです。

ティーリング シングルモルト

ダブリンに復活後、様々な挑戦を繰り返しているティーリング。

ラムカスクからワインカスク・ビアカスクまで様々な樽を使用したウイスキーをリリースしています。

その中でもスタンダードなシングルモルトを今回紹介させていただこうと思います!!

ティーリング スモールバッチ
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • 奥深いアイリッシュウイスキー
  • バランスがいい
デメリット
  • 少量生産のため、ネット以外だと手に入りにくい

カネマラ 12年

サントリーが所有するアイルランドの蒸留所、クーリーで作られているシングルモルト。

アイリッシュウイスキーにしては珍しいスモーキーなタイプで、爽やかな青リンゴのようなフルーティさと優しめのスモーキーフレーバーが特徴です。

スモーキー系ウイスキー初心者にはゼッタイにおすすめの一本だと思います。

カネマラ 12年
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • 軽やかで爽やかな味わいとスモーキーさ
  • ストレートやハイボールに最適なさわやかさ
デメリット
  • 12年物はネット以外で手に入らないことが多い

ポットスチルウイスキー

ポットスチルウイスキーは、アイリッシュ伝統のウイスキーです。

ところが、一時期はほとんどポットスチルウイスキーは作られていませんでした。

製法に手間がかかるのに対して、生産量が少なく認知度も低いためなかなか高価なウイスキーとなってしまっています。

ただポットスチルウイスキーにしかない個性があり、シングルモルトとは違った楽しみ方ができることがポットスチルウイスキーの魅力かなと思います。

特にモルト以外の穀物を使用したウイスキーの特徴を知りたかったらポットスチルウイスキーを飲んでみたらわかります!!

ウイスキーの知見を深めたい方はぜひポットスチルウイスキーを飲んでみてください!

レッドブレスト 12年

ポットスチルウイスキーといえばコレ!!っていうほど同ウイスキーの中では人気の銘柄です。

特にウイスキー愛好家からの人気が高く、世界的な賞なども受賞しています。

個人的には、スパイシーさが強くポットスチルウイスキーらしさが感じられるかなと思います。

レッドブレスト 12年
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • ポットスチルウイスキーの代表銘柄
デメリット
  • 店頭購入では見つかりにくいかも
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アイリッシュウイスキー、おすすめの飲み方

最初に主張させていただきますが、特にアイリッシュウイスキーだからってどの飲み方がいいということはないです。

銘柄ごと・ご自身の好みで好きな飲み方で飲むのが一番。

ただ、そういわれてもアイリッシュウイスキーに合いやすい飲み方、知りたいですよね。

あくまでも個人の感想ですが、

さまざまなアイリッシュウイスキーを試して、ハイボールに合う銘柄が多いかなと思います。

アイリッシュウイスキーは、スコッチウイスキーに比べて、熟成期間の短いものが多いです。

ウイスキーは、蒸留回数が増えるとその分熟成も早くなる傾向があります。

3回蒸留して作られている銘柄が多いアイリッシュウイスキーでは、スコッチよりも早く熟成のピークを迎えることがほとんど。

そして、短い熟成期間のウイスキーはハイボールにしたときに特に美味しくなりやすいです。

アイリッシュウイスキーの選び方

アイリッシュウイスキーの価格帯は大体以下の順に高くなっていく傾向があります。

ブレンデッドウイスキー

モルトウイスキー

ポットスチルウイスキー

スコッチウイスキーと同じように、どうしてもモルト100%・ポットスチル(単式蒸留器)で作られるモルトウイスキーは価格が高くなってしまいます。

ポットスチルウイスキーも生産量が限られる単式蒸留器で作られるうえに、まだまだ作っている蒸留所自体少ないです。

価格と味のバランスをとるならブレンデッドウイスキーがいいでしょう。

また、スコッチにはない個性をとるならポットスチルウイスキー、スコッチとの違いを楽しむならモルトウイスキーを選ぶと面白いと思います。

最後に……

最後までお読みいただきありがとうございます。

今回のお話いかがだったでしょうか?

アイリッシュウイスキーは現在、急成長中!

これからもどんどん伸びていくと思います。

だからこそ新しいアイリッシュウイスキーはどんどん試していきたいですね!!

こちらのページでは僕が新しいアイリッシュウイスキーを体験しおすすめしたい銘柄が増え次第、更新していきます。

またの更新をお楽しみに!!

それではよいウイスキーライフを!!

また次回もよろしくお願いいたします!!

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この記事を書いた人

香りづけに使用したことからウイスキーにどっぷり嵌ってしまった料理人です。
調理師の仕事をしつつ、ウイスキーと料理の魅力を紹介するためにブログ・メディアを作成。
様々な視点からウイスキーを解説しています。

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