以前、トランジスタを使った LEDフラッシャ (Lチカ) 回路を紹介しました。
今回は、「弛張発振回路」を使った LEDフラッシャを試してみました。
弛張発振回路とは
ググってください m(_ _;)m 詳しい説明がいろいろでてきます。
オペアンプ使ったものもありますし、LEDじゃなくてブザーやスピーカを鳴らすものもあります。リレーを使う方法もあるし、昔よくあった電磁石を使ったベルやブザーとかもその一種。
今回試してみたのは、図1 の回路。トランジスタを使って LEDをフラッシュさせる、ごく一般的な回路です。
まず、抵抗 R1をとおしてトランジスタ Q2にベース電流が流れます。するとトランジスタ Q1がオンになって LEDが点灯。同時にコンデンサ C1が急速に充電されます。
C1が充電されると、Q2のベース電位が下降します。
ここが理解しにくいのですが、コンデンサが充電されるということは、プラス側とマイナス側の電位差 (電圧) が大きくなるということ。プラス側は 3Vに固定されているので、電位差が大きくなるとマイナス側の電位、すなわちベース電位が下がる、ということです。
Q2のベース電位が下がるとベース電流が減少し、Q1がオフ、LEDは消灯します。すると、C1は LED〜電池〜R1をとおして、ゆっくり放電し始めます。
Q1がオフになると、C1のプラス側電位が 3Vから 1.5Vに急降下します。1.5Vとは、LEDに小さな電流を流したときの順方向電圧です。C1のプラス電位が下がるとマイナス側の電位も一緒に下がり、0.6Vから -0.9Vと、マイナス電位にまで落ちます。
Q2には R1をとおしてベース電流が供給されていたのですが、マイナス電位にまで落ちてしまうためにベース電流は流れません。
C1がゆっくり放電していくと、ベース電位が上がってきます。ベース電位が 0.6Vを超えると、R1をとおして Q2にベース電流が流れ、Q1がオン。LEDは再び点灯します。
以下、同様に繰り返し。
図2 は、動作のようすです。
オシロスコープの波形は Q2のベース電位。C1の充電時に急下降し、放電時にゆっくり上昇してくるようすがわかります。上に飛び出したヒゲ上のパルスは、ベース電流が流れている瞬間を示しています。