「ゴキブリが出た!」
台所周りにあの黒い影がゴソゴソと動く。
そんな時、あなたならどうされますか?
“新聞丸めてガンッ!よ”
“そんなのコワイよ、スプレーでシューだわ”
“別に害はないんだろ。あまり気にしないけどね”
このように人それぞれ対応はさまざまではないでしょうか。
でも、もしあなたが殺虫スプレーでシューとやる派の人ならば、そんなものを使うよりも、
「台所用洗剤」
コレを振りかけた方がよほど効く。殺虫スプレーなんかの比ではない!ホドのテキメンの効果。
この液体を浴びたゴキブリは即座にイチコロ。スプレーを何度も撒き散らす手間ひまが
“省ける”
というもの。台所用を含めた洗剤は、そのくらい生きものへの毒性が強いモノ。決して侮ってはならない危険物といえるのです。
台所用洗剤の毒性を調べるラット実験は、これまで世界の各所で行われています。そしていずれの研究においても、
“皮膚障害、肝臓・腎臓障害、胎児の催奇形性”
などの重篤な症状を引き起こすことが分かっているのです。当然ながら、ラットが死亡するケースだって珍しくない。
ゴキブリが死に、ネズミに障害が出てしまう。そんな液体を使って、毎食ごとに食器を洗っていれば、人体への影響は果たして本当に
「軽微」
なもので済むのかどうか?
台所用洗剤には石油系の合成界面活性剤が使われるのが常ですが、それは高い洗浄力と高い残留性とをもたらすといった特徴があるのです。
よく言われることですが、
“素焼き>金属>プラスチック>磁器>ガラス”
この順番で残留濃度は高くなると指摘されます。一番残留度の高い素焼きの器は、ガラスに比べて何と30倍!
このように解説されているのです。
また、洗濯で使う合成洗剤は食器類の100倍以上の残留性があるといわれています。
よく入念に濯がない限り、食器に成分が残留してしまう。残留した状態で、温められたスープなんかを飲んでしまえば、どうなるか?その影響は、
「計り知れない」
こうしたことが懸念されているのです。
どうしても台所用洗剤を使いたいのなら、食器はすべてガラス製品に変えること。
これが最低限必要な措置ではないかと私などは思うのですが、いかがでしょうか?
今回は、「人体と薬剤」について考えることで、
医者を遠ざけ、クスリを拒む。
そんな生き方のヒントについて述べてみます。
■食材が台無し!
繰り返しになってしまい恐縮なのですが、合成洗剤の特徴は、
「残留性の高さ」
にあります。表面上、お皿はキレイになっているように見えますが、そこには洗剤成分が必ず残留しています。
それが毎食ごとに積み重なり、アツアツの食材に溶けて、体の中に移染し、浸透してしまう。
無農薬や無添加の食材をどれだけ揃えたところで、台所で合成洗剤を使ってしまえば、何の
“意味もない!”
こんな悲しい結果を招いてしまうのです。
自然食レストランや食材にこだわった飲食店も見かけますが、食器洗いに合成洗剤を使っているお店が少なくないのが現状です。
それでは何にもならないので、レストランの経営者には本気で考えてもらいたいと思うのです。
油汚れが強くても、天然の重曹を使えばキレイに落ちるものです。ぜひ、家庭でも飲食店でも、ブランドチェンジをすることをオススメしたいと思います。
私たちの肌には角質層といわれる防御壁が備わっているのですが、でも口の中に角質層はありません。
いわばバリアがない状態なので、人工の有害化学物質が極めて
「吸収されやすい」
口の中はこのような場所といわれているのです。
歯磨きはエチケットとして、朝晩二回、毎食ごとに行う人もいるようですが、本当に要注意です。
歯磨き粉には、たくさんの有害化学物質が含まれているからです。泡がブクブクしないと歯を磨いた気にならない人も少なくないようです。
でもあの泡の成分が何であるかといえば、合成界面活性剤の
“ラウリル硫酸ナトリウム”
であるケースが多い。口の中の細胞膜もカンタンに、破壊してしまう。それどころか、味覚探知に重要な『味蕾細胞』までをも壊してしまう。
若者に味覚障害が多いことの原因は、日々の歯磨きに原因があるのではないか? こう指摘する声も少なくないのです。
歯磨き粉などを使わなくても、ブラッシングで充分キレイになるものです。どうしても何かをつけなくては気が済まないのなら、塩を代用品にすれば良い。
泡を採るのか?健康を採るのか?この二者択一になるのですが、あなたはどちらを選ばれるでしょうか?
■化粧はマナー?
顔の皮膚は、角質層の薄い部位でもあります。
手や足の角質層の厚さは0.4~0.6ミリと言われますが、顔は
「0.1ミリ」
実に防御力の弱い箇所になります。特に、マブタはそれよりもさらに薄いので要注意です。
化学合成着色料の中で、最も毒性が強いとされているのが、
“タール系色素”
になります。発ガン性が確認されているのはもとより、アレルギーを起こしやすくなることが指摘されているのです。
現在のタール系色素は原油から石油を精製する際に発生する、「ナフサ」と呼ばれる物質から作られていることが言われています。
ナフサは原油を蒸留する際に発生する物質であることから、
「粗製ガソリン」
そんな名称までもがつけられているのです。
食品において、タール系色素の添加は12種類を除き、他はすべて禁止されているのですが、どういうワケだか化粧品には約80種類の使用が許可されている・・・。
口紅や乳液、化粧水などにもタール系色素、粗製ガソリンは含まれているので、要チェックの有害化学物質といえるでしょう。
薄い角質の顔の皮膚に、合成界面活性剤を塗り込み、さらにタール系色素などが入り込んでしまえば、どうなるか?想像に難くはないと思います。
またアイシャドーやマスカラには
“カドミウム”
が含まれているケースもあるようです。カドミウムといえば、富山の神通川流域で起きた“日本四大公害”のうちの1つ、「イタイタイ病」の原因になった物質です。
カドミウムは腎臓や呼吸器系に作用し、肺気腫や腎臓結石などの原因になることが言われています。残留性が高く、一度体内に入ると
「30年は残留する」
ことが指摘されているのです。
硫化カドミウムなどは“カドミウムイエロー”として、絵の具などに使われますが、化粧品への添加は、配合禁止成分となっています。
でも、某化粧品メーカーの商品からカドミウムが検出されるなど、違反事例が多い有害化学物質でもあるのです。
マブタのような薄い箇所に塗るのは本当にキケン!と言わねばならないのです。
顔に直接つけるものだから、使うなら使うで成分チェックをきちんと行う必要があると思うのですが、いかがでしょうか?
■落ちないからこそ!
江戸時代の口紅は、
「ベニバナ」
だったといわれます。でも今の口紅は、ロウや動物の皮脂から分泌されるラノリンなどを基材にして、
“合成香料・合成色素・防腐剤・酸化防止剤”
などの人工の化学物質オンリーで作られたものばかりとなっています。
色素は先に述べたタール系色素が使われ、約80種類ほどの色があるといわれます。そのうち、食品に使用が認められているものはたったの12種類。
その他は、使用禁止となっているのです。食べてはイケないものだけど、口紅に使うのならOK!これはどう考えても矛盾です。
口紅を塗っている状態で食事をすれば、体内に入り込んでしまう。
「同じではないか!」
と叫びたくなってしまうのです。
最近は、一度塗れば落ちにくい口紅も開発され、人気となっている模様ですが、落ちない口紅はアルギン酸という成分を含んでいます。
アルギン酸は水分に反応するため、唇の水分で定着させることができる。そこに不溶性のレーキといわれる物質で、唇の外側に
“皮膜”
を作ってしまう。この2つの作用で、落ちにくい口紅はできているのです。
落ちにくい口紅を使えば、有害物質が常時体内に吸収されていくことを意味しています。
唇は角質層の特に薄い部位なので、容易に体内吸収されてしまいやすい。このことを前提に、リスクを踏まえた使用が必要になります。
いずれにしろ、化粧品は人工の化学物質のカタマリで、有害物ばかりといわねばならないのです。
“化粧はマナー”なんていうのは、化粧品会社の男たちが勝手にウソぶいた話ではないか?個人的にはそんなことを思います。
そんな古い価値観にいつまでも引きずられることなく、角質を大切に守って、表皮、真皮、皮下組織にも、
「優しい生き方」
を選んでもらえればなと思います。
■参考文献
■無肥料無農薬米・自然栽培と天然菌の味噌・発酵食品の通販&店舗リスト
■自然食業界キャリア15年のOBが綴る