子育て・保育のお悩み解決日記

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バス置き去り事故が2度と起きないように ~マニュアル作成する際に加えてほしいこと~


こんにちはー

 

かずこよです☆

 

バスの置き去り事故。2年連続起きてしまいました。

2回あったので、3回目はなくしたい。

そのために、岸田さんは動きました。

が、事故が2回起きないと動かないの?

てか、多分今までに死亡までにはいかないけど同じようなことはあったと思います。

ただそれは季節が秋だったから気温が上がらなくて助かった。

たまたまバスを見に来たら置き去りに気づいた。

こういったことが絶対に起こっていたはずです。

そういうヒヤリハットを行政が吸い上げることをしていればもっとはやく動けたのではないでしょうか。

岸田総理 全国の幼稚園など送迎バス緊急点検を指示(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース

 

 

責任感を持て

バスでの置き去りは、ほんとに可愛そうな事件です。

なぜ「去年の事件が自分の施設でも起こる可能性がある」という危機感を持たなかったのでしょうか。

多分バスで送迎をしている施設は昨年以降、より危機感を持って送迎をしていると思います。

危機感を持つ人・持たない人の違いってなんだろうと思うと

・慣れ

・今までは起きていない

・誰かが確認してくれている

こんな考えを持っている人は黄信号

 

・責任は私にはない

これは赤信号

 

・私は新人だから許される

・高齢で体が動かないから許される

・私は保育室にいて、外での怪我はことはわからないから責任はない

 

そんなわけはありません。

責任を持ってください。

今回も前回の事故もダブルチェックをするだけで起きない事故だったはず。。。

多分小さなバスなので、1分もかかりません。

ダブルチェックの目的は「一人の確認では見落としてしまうことがあるので、二人で見落としを無くす」だと思います。

 

マニュアル作りもいいですが、まずは根本に

【責任】

という、意識を持つことが大前提で、ここの教育ができていないといくらマニュアル・システム化しても同じことは起きてしまうと思います。

全員責任感を持って働け!!

 

マニュアルを作る

マニュアル、システムはとても大事なので、「今後同じ事件・事故が起きて欲しくない」という願いからマニュアル・システムを考えていきます。

これからマニュアルを作る施設には参考にしていただけたらと思います。

また、これからマニュアル作りをするといった施設を知っている方はこの記事をシェアしていただきたいです。

 

 

 

 

まず、今まで「送迎バスのマニュアルを作れ」ということを徹底していなかったことがおかしい。

幼児専用車の車両安全性向上のためのガイドライン

こういったものは平成25年に作られていたが、「乗り物の構造」についてしか書かれていません。

車両安全向上ではなく「車両を安全に運行するためのガイドライン」という題名にいていたらもっと幅広く色んな項目が乗っていたのではないかなぁ。。。

 

 

 

 

マニュアルに加えるべきこと

1.運行手順

バスを運行するうえで運行手順が明確になっていれば習慣になり、良い意味で「慣れ」ていき、事件がなくなると予想します。

 

・出発前

1.バスの点検

  ・オイル、空気圧、傷、嘔吐セットなど

2.乗る子を確認する

  ・予め欠席連絡があれば名簿から消す

  ・予め「送る」・「迎えに行く」の連絡があれば備考欄に記入する

 

・運行中

補助は園児の顔が見えるように座り、体調の変化を見る。

1.バス停に着いたらドアを開けて挨拶をする

  ・顔色やケガ、連絡事項の確認

2.乗車したら「乗車」にチェックをする

  ・保護者から連絡事項があれば備考に記入

3.補助者は保育園についたらドアの前で降りた子をチェックする

 

 

 

 

嘔吐があったら

1.嘔吐用バケツを嘔吐者に渡し2回目以降の嘔吐が広がらないようにする

2.窓を開けて換気

3.一度バスを止めて、嘔吐者以外の園児を離れた席に移動

4.嘔吐物には触らない

5.保育園についたら嘔吐掃除

6.掃除のため運行が遅れることを事務所に連絡を入れ、保護者に共有メール送信をお願いする

 

・運行後

1.補助者は一度中に入り、全員下りたか確認する

2.補助者はチェックシートに記名

3.運転者は運転席・園児シート・通路を掃除する

4.運転者はチェックシートに記名する

 

 

 

2.運行前チェックシート

運行前には安全チェックをする必要があります。

項目はこれぐらいでいいと思いますが、他にも各保育園で加えて下さい。

3.送迎バス運行表

バスを運行するには毎日運行表の記入をして下さい。

運行表の例は下記のようなもので充分です。

・誰が乗ったか

・誰が下りたか

・どんな共有事項があるか

 

 

バスの運行では距離が長くなると気が緩み、中にはスマホを見だす補助がいます。

子どもを見落とす原因にもなるため「見ない」の徹底をしても良いと思います。

細かいですが、運行中に補助者はスマホを見ない。などもルールに加えても良いかと思います。

保育園との情報共有でスマホを使用している保育園は使用の仕方の共有もあればいいなと思います。

 

 

 

 

4.運行後チェックリスト

運行後のチェックは補助者・運転者でペンの色を変えてチェックする。

ダブルチェックを怠る原因として

「やったことにしておいて」

これが大きな原因の一つだと思います。

そのため、✔だけではなく、あえて名前を書かせたり、ペンの色を変えたりしてダブルチェックを怠る原因の削除をしていきます。

 

 

 

 

非常時の運行ルールを決める

運行していると毎日同じ道路状況ではなく、非常時になることがあります。

そのため、運行する上でルール(基準)を決めておくも必要です。

 

例えば

・運行がいつもより10分遅れている場合には保育園に連絡を入れ、「運行遅延のお知らせ」を送信してもらう

・雪が3㎝積もるという予想がある場合にはチェーンをつてけ運行する

・雪が5㎝積もるという予想がある場合には運行はせず保護者の送迎のみにする

地震が感知された場合には一度バスを安全な場所に止め、保育園に連絡を入れる。安全を確認してから運行の再開をする。

 

こういったことを口頭での共有しかしていない施設はたくさんあると思います。

口頭での共有だけだと、緊急時に誰の判断が合っているかわからなくなってしまうので、必ず明文かしておく必要があります。

 

 

 

 

バスで事故を起こさないためのまとめ

バスでの置き去りは100%人為的なミスです。

そういったことがないように、マニュアル・システム作りは必須です。

しかし、いくら良いマニュアルを作っても、職員一人ひとりが【責任感】を持っていなければ、事故は絶対にまた起きてしまいます!

2年連続事故が起きてしまい本当に悲しいです。

「こういった事件が2度と起きないように」と強く願っているのは、事故で亡くなってしまった子の両親だと思います。

ご両親には心よりお悔やみ申し上げます。

 

 

 

 

今回は2度と置き去り事件が起きてほしくないという願いを込めてマニュアルに加えて欲しいこととして発信しましたが、そもそもバス自体にセンサーをつけることが標準であれば起きる可能性が低くなるはずです。

 

・ドアに「乗った人数」「降りた人数」がわかるセンサーの導入

・座席にセンサーを付けて、「座っている間は赤いLEDが点灯する」や「運転席のモニターで確認ができる」というセンサーの導入

 

こういったセンサーはアメリカではすでに導入されています。

なぜ日本ではしていないのか?

政府は「マニュアルの作成」を依頼しているが、運行バスのセンサー導入の標準化をして、補助金を出していけばもっと早く事故の件数が減ると思います。

口は出すけど、補助金はださない?

補助金で事件が起こる可能性を減らせると考えるので、政府には運行バスを所有している保育園・幼稚園・こども園だけでなく、スイミングスクールの送迎バス、支援学校の送迎バスなどにもセンサーの導入の標準化のための補助金を出して欲しいと思います。

 

 

 

 

ただセンサーを付けても最終的に判断するのは人間です。

子どもは椅子に座っている間に寝て、床に落ちてしまうかもしれません。

そんな時赤く光っていないからといって

 

・座席が赤く光っていないから座っていない。

 

という判断をして、結果置き去りが起きてしまったということも考えられます。

言いわけとして

「センサーが反応していなかった」

これでは通用しません。

なので、最後はやはり【責任感】が必要になります。

あなたが働いているということは、責任が重くのしかかっています。

このことを保育園の職員全員に共有していってください。

 


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