(左)John Pittman (右)Ronald Read

https://www.ngccoin.com/news/article/5298/

https://en.wikipedia.org/wiki/Ronald_Read_(philanthropist)から引用

 

John Pittmanは伝説的コインコレクター伝説的コインコレクター、補足で紹介済み。

一方、Ronald Readは伝説的個人投資家と呼ぶべき人物で

ガソリンスタンドに勤務しながら38歳を迎える年から株式の購入を始めたそうです。

彼は特定の業種に偏ることなく生活に必要なものを供給する大企業の株式を購入し

そして、それを長期に渡り保有していたそうです。

92歳で亡くなるまで費やした総額は8000万円程度。

残した株式の資産価値は約800万ドルになったそうですから

1ドル110円とすれば9億円程度になります。

参照:https://money-stock.net/investor/ronarudori-do/

 

二人を比較する表を作成してみると、こんな↓感じです。

 

収集したものこそ異なりますが、共通点は

富裕層の出身ではなく、実業家でもなく、一般的な労働者であったこと。

売買差益で資産を形成したわけではなく

独自の視点で資産価値があるものを入手し長期に渡り保有してきたこと。

 

それでは、コインと株式、どちらがよいか?

単純に最終資産価値/費やした総額を比較すると

コイン:100倍程度に対して株式:10倍程度ですから

圧倒的にコインの方が良さそうですが、これは結果論、しかも、一例比較にすぎません。

また、株式では55年の間に受けた配当を考慮すると

実際の資産価値は9億円を超えたものになるでしょう。

 

どちらが楽しいか?

コインは見て楽しみ、持って楽しむことができます。

特に、海外のアンティーク・古代コインであれば

時空を超えたロマンを感じることもできます。

一方、株式は見ても持っても、それほど楽しむことはできないでしょう。

紙媒体から電子媒体となった最近の株式では尚更です。

しかし、株式には配当があります。

株主優待制度があれば、それを通じた楽しみ方もあるでしょう。

 

どちらが堅実か?

金貨や銀貨であれば、価値が全くなくなることはないでしょう。

一方、株式の場合、発行した企業が消失すれば価値もまた消失します。

もちろん、経営基盤が安定した大企業であれば、そのような危険は小さいでしょう。

しかし、ゼロではありません。

例えば、カメラに不可欠なフィルムを供給する大企業であったコダックも

デジタルカメラの普及によりフィルムの需要が激減した結果

2012年に倒産しています(2013年、法人向け商業印刷を柱にして復活)。

どのような技術革新により、どのような企業が栄枯盛衰するか?

これを予測することは至難の業でしょう。
 

以上を鑑みると、やはり、株式よりもコイン(特に、金貨と銀貨)の方が

資産保全の手段として良いと自分は思います。

ちなみに、Ronald Readも趣味としてコインを集めていたそうですが

そのコインの資産価値については全く情報がありませんでした。

 

ところで、John PittmanとRonald Read、どちらが世間の注目を集めていると思いますか?

Ronald Readが亡くなったことはニュースとなり

彼のことはWikipediaに記載されています。

自分が調べた限り、John Pittmanが亡くなったことはニュースとならず

彼のことはWikipediaに記載されていません。

やはり、株式に比較するとコインの収集はマイナーなようのです。

但し、Ronald Readの遺産は大部分が病院と図書館に寄付されていますので

このことも世間の注目を集める要因となったのでしょう。