ずっとヴィーガン暮らし

薬草学の母ヒルデガルトに憧れて植物療法を学んでいます

いにしえの香りでオリジナル匂い袋を作る

大分香りの博物館・後編は匂い袋作り体験について。

 

オリジナル香水を作った後の休憩時間で、2階の「香りヒストリーギャラリー」を回る。古代エジプトからアールヌーボー時代に分類され、貴重な歴史資料が展示されていた。

ハーブ医学薬学についての展示もあり、大変興味深かった。やっぱり始まりは医学の父ヒポクラテスからだ。

「香り商人の衣服」と名付けられた作品が面白かった。頭には香炉、左手には石鹸、右手にはなめし皮、胸にはたくさんの香水、香料粉、精油、嗅煙草までぶら下げ、まさに香り商人といったお姿。こんな人から直接買ってみたいなぁ。

そして日本の源氏物語も「香りを競った雅な遊び」として紹介されていた。再来年の大河ドラマは紫式部の一生を描くということで、「和の香りブーム」が起こると言われているけど、きっとそうなる予感。

3階には「蘭奢待」の複製も展示してあった。蘭奢待は東大寺正倉院に収蔵されている「天下第一の名香」と謳われる香木。「蘭奢待」という文字の中に「東」「大」「寺」の名を隠した雅称だ。足利義政や織田信長が切り取った跡も示されている。

さて、いよいよ匂い袋作り体験の時間だ。

 

匂い袋の歴史は古く、奈良時代には「えび香」と呼ばれ正倉院にも残されているそうだ。見えない心配りとして衣服に香りを移したり、書物などの防虫効果にも優れている匂い袋。お土産などで子供の頃からよく見かけていたけど、実際どんな原料が使われているのかは知らなかった。

 

それぞれの机の前には白檀、丁子、桂皮、大茴香、龍脳、山奈、甘松、藿香(かっこう)の8つの瓶が置かれている。まずサンプルケースの蓋を開けて香りを一つずつ確かめていくのだが、先ほどの香水作りとは打って変って、個性の強い香りばかりでマスクをしていてもしっかり嗅ぐことができた。

有名な白檀はサンダルウッド、4000年前からスピリチュアルな香木として使われていた。丁子、これはクローブだ。強烈な香りでスパイスケーキにも使われる。桂皮はシナモンでお馴染み。大茴香は八角、スターアニスで中華料理の香り。龍脳はまさに龍角散そのものだ。

 

ちょっとオエっとなってしまったのが、甘松。強烈で、いい香りとは言い難いけど、ほかの香料と合わせることで香りに厚みが増すため、調合香として使われるとのこと。

 

まず、この8種類を決められた分量で調合し、基本の香りを作る。次に自分の好みの香りをいくつか加えることで、オリジナルの香りを作っていく。

どれも個性が強い香りなので難しい。「お好きな香りを足していってください」と言われたけど、むしろ加えたくない方がすぐ浮かぶ。「歯医者さんのハーブ」とも呼ばれる丁子、中華料理の大茴香、動物っぽい甘松だ。

 

あまり強烈でない、ショウガ科の山奈とシソ科の藿香(パチュリ)を加える。スピリチュアル系の白檀とエキゾチックな桂皮も加えてインパクトを増す。そこに安心感たっぷりの龍角散の香り、龍脳を多めに加えてオリジナル感を出してみた。

 

可愛い匂い袋に香料を詰めていく。袋の口を「屏風畳み」に折るのが意外と難しい。ひもを2回ギュっと結んだら出来上がり。市販のものは綿に香りを滲みこませたものが多いと言うから、こうして原材料を直接入れられるのは手作りならではだ。

 

折り紙を折って、中に香料を入れる文香も作った。先生が見ている前で不器用さを披露し、焦る。「入れ過ぎるとうまく折れませんよ」と注意を受けながらも、なんとか完成。

2つの体験を無事に終え、お楽しみの買い物の時間。ショップには香水、コロン、ハーブティー、お香を始め、何万円もする有田焼の香水瓶まで並び、その充実の品揃えを見ているだけで楽しい。

 

来館の記念に買ったのはこちら。「瑠璃」と名付けられた青いお香で、「水の惑星・地球や深い海をイメージした、みずみずしく透明感のある香り」という説明に惹かれた。

 

もくもくと立ち上がる煙まで青くて(青く見えるんだけど目の錯覚?何かの仕掛け?)ゆったりと穏やかな海を眺めているような落ち着いた気持ちになった。見ても嗅いでも癒される、お香の時間。

大分香りの博物館は、展示品が充実していて、閲覧できる資料も豊富にあり、香りについて学びたい人には最高の施設だと感じた。ハーブ園や足湯まであり、ゆっくり楽しめる素敵な場所だった。

大分香りの博物館

 


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