ロドネイとキング・ジョージ5世が並んだ。
次はおもむろにビスマルクを取り出す。
しかしこのフルタ製ビスマルクについては残念ながらイマイチな印象と言わざるを得ない。チョビヒゲの小男的には髪振り乱して「Nein! ナイン!ナ〜〜インッ!!」と否定したくなる様な「ダスイストニヒトマイネビッスマールク!」感なのだ。
まず第一にサイズが小さい。
並べるとキング・ジョージ5世と同じくらい。本来のビスマルクは優にふた回りは大きい巨艦である。若い時分に1/700ウォーターラインでこの2艦を作った事があるが、ビスマルクの船体の異様な巨躯には度肝を抜かれたものだ(ディテールの甘さにはもっと度肝を抜かれ、結局は未完に終わる。まあアオシマだったからネェ・・・)
一方フルタのこのシリーズ、大きさは箱の都合に合わせているので実はどれもこれも全長12cm位。並べて比べてドーノコーノという博物学的愉しみ方には向かない。この辺がノンスケールの痛い所だ。しょせんフィギュアなのだよなあ、と感じてしまう。
そして残念第二は姿形があまり似て無いことだ。
フルタ↓
実艦↓
艦橋周りがかなりの別人感。さらに中央部の幅はもっとでっぷりと太いと思う。「似てない」というのは卓上フィギュアとしてもガッカリポイントである。その点、ロドネイやキング・ジョージ5世はどちらもそれなりの雰囲気はある。そもそも個性的な面構えで似せやすいから、というのもあるかもしれないが・・・
この並びである。軍艦になんの興味もないごく普通の一般人であれば、まずビスマルクとは判別できんだろう。おそらく英国R級、ロイヤル・サブリンあたりかいなあ、と思うのが精一杯ではないか。
大きさは今更どうしようもないから、艦橋を途中でニッパーで切り詰めてやった。オーバーなレーダーも艦橋の最頂部も、波平の植木の剪定よろしくパッチンパッチン切り飛ばして全体像を近づけるようにしてみた。
Before↓
After↓
低く構えたドイツ艦っぽさは出たように思う。欲を言えば特徴的なキノコ状の測距儀を再現したいし、太い副砲、マストあたりを真鍮線で作り直せば・・・例のチョビヒゲも欣喜雀躍するだろう。う〜む、どうしたもんか、とチト悩んでいる。
フィギュアだろうがオマケだろうがやっぱりそんなことを考えてしまう。自分が独眼流だろうがモノアイだろうが、やっぱり俺は根はモデラーなんだなあ、と思った次第。