建築日記第1話「やっぱりおうちたてようかな」はコチラから!

第28話 人生の夢を諦めなくて済んだ人と諦めないといけない人

八郎だ(Twitter:@eightblog_hachi)
毎日の人も、久々の人も、初めての人も
ここへの訪問に深謝だ。
この物語は注文住宅について何の知識も無い夫婦が
思い立って注文住宅を建てようとしたら
どうなったのかを描いた「フィクション」だ。
良かったら立ち寄っていただきたい。

    

前回までのあらすじ。

      

三男の高校への提出書類を探すために
キャビネット内を探すために書類ををブチまげたら
三男の部屋に書類はあった。。。
そんな話だったな。

。。。

ガチで3行でまとまるくらい前回は内容が無かったな

ファミ男のくだりを書きたいがために
全く内容の無い話になってしまったが
今回はちゃんと内容のある話を
していくのでどうかご勘弁を。

       

それでは、今日も俺の新しい家の話を、始めるとしよう。

クリアファイルの中には

三男が学校に行ったあと。
我が家に残ったのは
40代の途方に暮れる冴えないサラリーマンと
キャビネットから引きずり出した
おびただしい量のファイルや書類の数々である。

       

八郎「。。。」

       

暫くその惨状を焦点の定まらない目で
眺めていたのだが、やがて
そのままではらちが明かないと思い
わかる範囲で収納しなおす事にする。

        

ファイルを開いたり書類の中身を確認して
収納場所を確認。わかる分は仕舞い
わからない分は嫁に託すことにする。

       

そんな作業を10分ほど繰り返したころ
異質なファイルを手に取った事に気が付く。

       

八郎「なんだ。。。これは。。。」

       

それはクリアファイルの中に
何かの切り抜きを貼ったような物だった。
余白には赤ペンでメモが
ぎっしり書かれてある。
赤ペン先生ならさぞかし優秀な先生なんだろうが
嫁は赤ペン先生をやっている訳では無い。

       

切り抜きは何なのか。。。
それを凝視して、次の瞬間、ギョッとする。

       

八郎「これは。。。家の間取り。。。なのか?」

       

貼られている紙切れには四角い箱が
組みあわせられたものが書かれていた。
そう、貼られている物の正体は間取り。
ポスティングなどの家のチラシの間取りを
切り抜いたものを嫁は切り貼りして
そこに自分の間取りへの想いを
赤ペンで書き連ねていた。

いつから続けているのか

最初は物好きだなあと思いながら
嫁の所業を眺めていた。
とあると事の赤ペン添削を見ていると

✅導線がどうのこうの
✅省力で洗濯したい

など俺には意味不明のコメントが並んでいる。
中には自分で勝手に箱を書き加えて
元の間取りの1部にバツ印をしている物もあった。
どうやら自分が住むことを前提に
いろいろ加筆・修正をしているようであった。

        

ある部分では

✅夫婦の部屋は1つで
✅ベッドを大きく

とか書かれてあった。
ほう、どうやら嫁が家を建てたら
個人の部屋は無いらしい。
俺個人は、仮に家を建てるとすれば
書斎のある部屋とか
漫画本がずらりと並ぶ本棚とか
ドライブシミュレータのある部屋とか
結構憧れたりもするんだが
それはどうやらないらしい。。。

       

ていうかベッドは大きくって
まさか同じベッドで寝るのか???
それは///それで///って
いやいやもう何歳なんだよ俺たち
と言った感じの話である。

       

とまあ最初は、ふーん、へぇーみたいな感じで
読んでいたのだが、しかし読み進めていくうちに
だんだん怖くなってきた。
何が怖いのかって
チラシの間取りの切り抜きと
赤ペン添削が延々と続いているのだ。
この赤ペン添削の作成にどれだけ時間を割いているのか?
と考えるとうすら寒さすら感じる。

      

そして、恐怖ポイントはまだあった。
それはそのファイルは1冊だけではなく
4冊も存在したのだ。
1冊は途中で終わっているのだが
3冊は頭から終わりまで
びっしり書かれていた。
もはやホラーですらある。
残り1冊の途中で終わっているのは
現在進行形なのか、それとも
正に言葉通り「夢半ば」で終わっているのか。。。

       

この前の喧嘩の事を思い出してしまった。
恐らく「現在進行形」である可能性が高い。

       

嫁のマイホームへの執念は恐るべしである。

人生の夢を諦めなくて済んだ人と諦めないといけない人

突然だが、このブログを読んでいるお前らの
「人生の目標」だったり「人生の夢」だったりは
あるのだろうか?それとも
もう既に成し遂げたか?

        

以前の記事でも書いた

俺には「結婚し、好きな人との子供を育てる」という夢があり
嫁には「マイホームを建ててそこに家族で住む」という夢があった。

        

お互い一時は変な取り決めで
その夢を諦める事になりそうだったが
嫁は俺の夢を許してくれて
既に前の旦那さんとの間に2人の子どもを設けていたが
さらに俺との子を産んでくれた。
(この辺の複雑な話の詳細は上のリンクを読んでほしい)

       

しかし、俺は未だに嫁の夢を許していない。
それどころかこの前の喧嘩でも
改めて拒絶したばかりだ。

       

俺は嫁の決心(決意)で嫁を諦めなくて済んだ。
しかし、嫁は俺のせいで夢を諦めないといけない。。。
それでいいのだろうか?

        

俺の中の変なプライドをかなぐり捨てて
会社人生、少し一生懸命働いて勉強して
上(上位職)に上がれば、支払いも可能なんじゃないか?
何より嫁と相談して二人三脚でやっていけば
案外家のローンの支払いも何とかなるんじゃないか?

      

とまあ、目を逸らしていた現実を
ちらりと見返したら猛烈な勢いで
現実は俺に襲い掛かってきた。

       

このままでいいのか?俺!?

嫁は引く手あまたの男の中から
敢えて俺を選んで結婚してくれた。
それだけでも、ありがたいことなのに。
そして子供まで生んでくれた。
その奥さんは、俺のマイホーム拒絶にもめげず
こうしてチラシを切り抜きして
自分の家の想いを赤ペンに込めて
ファイリングして書き続けている。
こうして自分の夢への気持ちを
何とか逃し続けているに違いない。

       

そのままでいいのか?俺!?

男が廃るとはこの事じゃないのか!?

今やジェンダーレスやジェンダーフリーの時代。
男が~とか女が~というのはご法度かもしれないが
子を産むという女性にしかできない事を
俺にしてくれた嫁。じゃあ男として
嫁にしてあげられることは。。。
それは嫁の夢をかなえる事ではないのか?

もし、切り抜きが今後も続いたら

改めて4冊目の切り抜きのクリアファイルを手に取る。
最後のページはまだ、新しさが感じられる。

        

もし、この後も更新が続いたら。。。

        

その時は嫁の夢を俺が叶える番かもしれない。

       

そう思い、俺は書類やファイルの片づけを辞めた。

        


      

その日の夜

       

嫁「ただいまー」

八郎「おかえりー。嫁ちゃんごめん」

嫁「なになにー?ってうわ。どうしたの?何か探しものあったの?」

        

嫁には、マイホームの切り抜きを見た話は伏せて
三男の成績のコメントの書類を探すために
キャビネットから書類を引っ張り出したことを詫びた。

      

嫁「えー、三男にはちゃんとコメント書いて渡したと思うんだけどなあ。。。」

八郎「そうなんよ、あいつ、後から『ごめん!部屋にあった!』とか言いやがって」

嫁「そうだよねー、ちゃんと渡したもんねえ」

八郎「いやー。ぐちゃぐちゃにしてごめんよ」

嫁「いいよいいよ、片付けとくね♪」

      

嫁はそう言うと、書類やファイルを片付け始めた。
俺はその姿をダイニングテーブルから
スマホを見るフリして、こっそりチラ見していた。

       

嫁はテキパキと、書類の中身を見ながら
キャビネットにそれらを戻していたが
家の切り抜きのクリアファイルを手に取った瞬間
ほんの一瞬、手が止まった。
俺はその姿を見た瞬間
胸がきゅっと締められるような感覚がした、気がした。

        

俺の新しい家の話、今日はここまで。

次回予告

果たして、嫁の家の広告の切り抜き
&赤ペン先生はその後続くのか?

      

そして、ついに、物語の扉は開かれる?

       

次回「嫁はなぜ「マイホーム」にこだわるのか?賃貸ではダメなのか?」

お前ら、家は「建てたい」と思ったときに建てておくんだな!

このブログはフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。尚、どこかで聞いたことあるような話もあるかもしれませんが、全て筆者の作り話ですので現実になぞらえて考えないようにお願いします。読んで気分が悪くなる方は読むのをお控えください。

1万円以下のコンパクトなカーボンンヒーターで床冷え対策!


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

コイズミ KKH-0961/W 電気ストーブ ホワイト
価格:9580円(税込、送料無料) (2022/1/18時点)


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

±0 プラスマイナスゼロ XHS-Y410(C) 1000Wカーボンヒーター (…
価格:5680円(税込、送料別) (2022/1/18時点)



【★告知★】家づくりをしている方を応援するサイト「コダテル」で八郎のブログが読める!詳細はコチラをクリック!!
画像をクリックすると、最新記事へとジャンプします!

▼我が家で使用しているおうち関係の商品紹介しています!
▼フォローするとTwitterでブログの更新情報がツイートされます!
▼押してもらえるとブログのヤル気に繋がります!
にほんブログ村 住まいブログ 一戸建 セキスイハイムへ
▼ブックマークはコチラから

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。