(今回は、世のおわりに向かう途中で、にせのキリストや戦争、地震、疫病などがおこる、ということについてふれたいと思います)
・ルカによる福音書・21章の7~19より
『そこで彼ら(=キリストの弟子たち(ユダヤ人))はたずねた、「先生、では、いつそんなことが(=イスラエルに関わる、エルサレムの第二神殿の崩壊が)起るのでしょうか(=この神殿はキリストの預言どおりに、すでに西暦70年に崩壊しました。ここでの弟子たちは、神殿が崩壊するのを、世のおわりのことと思いこんで質問しています)。またそんなことが起るような場合には(=世のおわりの前ぶれとしては)、どんな前兆(=しるし、なかでもユダヤ人に関わりのあるできごと)がありますか」。イエスが言われた、「あなたがたは、惑(まど)わされないように気をつけなさい。多くの者がわたしの名を(=メシア(救い主)としてのキリストの名を)名のって現れ、自分がそれだ(=わたしがメシアだ。わたしが神だ)とか、時が近づいた(=もうすぐ神がおりてこられる)とか、言うであろう。彼らについて行くな(=だまされてはならない)。戦争と騒乱(=暴動)とのうわさを聞くときにも、おじ恐れるな(=おびえるな)。こうしたことはまず起らねばならないが(=現にいまもイスラエル、また世界各地で戦争がおこなわれているが)、終りはすぐにはこない(=世のおわりの前には、少なくとも艱難期(かんなんき=とくにユダヤ人における “産みの苦しみ” にあたる期間)がもうけられています(マタイ24:8))」。それから彼らに(=イスラエルだけでなく世界中でおこる視点もくわえて)言われた、「民は民に、国は国に敵対して立ち上がるであろう(=民族や国同士のあらそいがおこります)。また大地震があり、あちこちに疫病(えきびょう=細菌などの感染症)やききんが起り、いろいろ恐ろしいことや天からの物すごい前兆が(=これは天災などのこと。また月が赤くなる、太陽が暗くなるといった現象が(ヨエル2:31))あるであろう。しかし、これらのあらゆる出来事のある前に(=こうした産みの苦しみの始まりの、そのさらに前にあることとして)、人々は(=キリストを信じずに世に属している人々は)あなたがたに(=キリストを信じた人たちに。とくには信仰をもったユダヤ人に)手をかけて迫害をし、会堂(=当時でいうなら、ユダヤ教徒の集まりの場、シナゴーグ。いまでいう裁判所)や獄(ごく=閉じこめるための牢屋、施設)に引き渡し、わたしの名(=キリストへの信仰)のゆえに王や総督(そうとく)の前に(=国の権力者や、取り締まる支配者の前に)ひっぱって行くであろう(=こうした迫害は当時からありましたが、今後ますます増えていくものと思います)。それは、あなたがたがあかしを(=キリストへのゆるぎない信仰の証言を)する機会となるであろう(=神とむすばれている人たちは、このときにかならずキリストへの信仰を言いあらわします)。だから、どう答弁(=弁明、言いのがれ)しようかと、前もって考えておかないことに心を決めなさい。あなたの反対者のだれもが(=取り締まったり、迫害したりしてくるだれもが)抗弁(=反論)も否定(=でたらめであるとして認めないこと)もできないような言葉と知恵とを、わたしが授けるから(=キリストは信者に、神の霊(聖霊)をやどしてくださっています。この聖霊がその人に言葉や知恵をさずけて、みちびいてくださいます)。しかし、あなたがたは両親、兄弟、親族、友人にさえ裏切られるであろう(=すべての人がキリストを信じるわけではないので、ユダヤ人においても肉親や身近なところから迫害がおこります)。また、あなたがたの中で殺されるものもあろう。また、わたしの名のゆえにすべての人に憎まれるであろう(=世の人々はサタンに属しているため、神に仕える者たちを敵視して憎むことになります)。しかし、あなたがたの髪の毛一すじでも失われることはない(=仮に殺される者があっても、神がともにおられるので、信者のわずかなものもほろびることはありません)。あなたがたは耐え忍ぶことによって、自分の魂を(=信仰によって永遠にほろびることのない自分の魂を)かち取るであろう』
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(上記にあげられている、キリストの名を名のるにせ者(いつわりの宗教)や戦争、地震、疫病、ききんなどは、いまの世の中でも見られていることです。またキリストを信じているがゆえに、命をとられるようなことも世界ではおきています。なのでこうした兆候が、現在においてそろって見られるようになっているのは、胸にとどめておくべきだと思います。どうか一人でも多くの方が、神のことばをうけとめて、信仰にいたれますように。イエス・キリストのお名前によってお祈りいたします)