エンシュウムヨウラン 葦毛湿原の花
エンシュウムヨウラン
ラン科 多年生草本
林内の日陰に生える腐生植物。
葉緑素を持たず、菌から栄養をもらって生活しているらしい。
分布は愛知県と静岡県とする説が多かった。
近年、いろんなところで見つかっているとのこと。
ここでは駐車場から湿原にいたる林道脇で見られる。
最初ムヨウランと聞いて、役立たずの無用蘭かとおもった。
大変失礼した。葉っぱがない無葉蘭だった。
地味な色合いで、土の色に同化して見つけにくい。
腰をかがめて探すと、けっこうな数が見つかる。
高さは15~30㎝。20㎝前後のものが多い気がする。
花期は4月下旬~5月下旬。
花の長さは1.5㎝くらいで、色は淡褐色から黄褐色。
完全に平開する花は少ない。
たいがいは、半開きかつぼんでいる。
地味だが、近づいてよーく見ると確かにランの花だ。
花後の種の姿は、なかなかしゃれている。
花といっしょに写ってる種は、前の年の花後の姿だ。
さいごの写真は全草黄色のキイムヨウラン。
もしかしたらキバナエンシュウムヨウラン。
ムヨウランは、なかなかきれいに咲いてくれない。
天候、気温、湿度、時間など、開花の条件があるようだ。
この花、なぜか虫に好かれる。
しかもアブラムシのような、良からぬ虫だ。
なかなかきれいな花を見つけられない、幻の花。