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これはノンフィクションです。
登場人物の紹介
老人ホーム→湯婆婆の館
看護師→S子
利用者→仲代お婆ちゃん
相談員→ジェントルマン
では、始まり
S子「仲代お婆ちゃんS子の話を聞いて」
仲代お婆ちゃん「なに」
S子「誰かの声が聞こえるやろ男の人」
仲代お婆ちゃん「ちがう、わたし」
S子「今聞こえた声は男の人女の人」
仲代お婆ちゃん「お父さんは58やで、女の人は42か43」
S子「え声は女の人」
仲代お婆ちゃん「ふん」
S子「その人の名前は」
仲代お婆ちゃん「まだ若いで、58歳やから」
S子「それはお父さんの年齢やろ」
仲代お婆ちゃん「そう」
S子「女の人は」
仲代お婆ちゃん「42か43」
S子「その人の名前は」
仲代お婆ちゃん「知らん。女の人が話するんや。ちがう」
S子「いま、女の人はなんて言ったの」
仲代お婆ちゃん「私のお父さんやって言うから違うって言うたんやちがう」
S子「女の人が私のお父さんやって言ってるの」
仲代お婆ちゃん「ふん、そうや。」
S子「その女の人はどこの人」
仲代お婆ちゃん「多分、同じ会社の人や。」
S子「お父さんと」
仲代お婆ちゃん「ふん」
S子「そうかあ〜」
仲代お婆ちゃん「あかん事ない」
S子「何が」
仲代お婆ちゃん「お父さんが帰るって言うたら女の人があかん言うから」
S子「だから…あかん事ない…」
仲代お婆ちゃん「ちがう、わたし」
S子「また、女の人が何か言うた」
仲代お婆ちゃん「お父さんと一緒におる人が仲代やって言うから」
S子「・・・」
仲代お婆ちゃん「仲代はわたしや」
S子「あ〜、なるほど。女の人は自分が仲代やと言ってるの」
仲代お婆ちゃん「ちがう、わたし」
会話は若干チグハグだけど
不倫関係の女の人が
居たみたいな…
そんな内容の発言が
仲代お婆ちゃんから聞けた
旦那様が今何歳か知らないけど…
仲代お婆ちゃんと同い年なら68歳。
旦那様が58歳の時の話だから
単純に10年前。
高齢者にとって10年前なんて
つい最近のことだよ
仲代お婆ちゃん、辛いだろうなあ〜
続く