脳卒中の症状は、脳のどの部位が影響を受けたかによって異なります。
代表的な症状
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手足や顔の麻痺:突然、体の片側が動かなくなる。
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言葉が話せない・呂律が回らない:脳の言語中枢が影響を受ける。
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片方の目が見えにくい、視野が欠ける:視覚に関連する脳の部位がダメージを受ける。
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めまい・ふらつき:脳の平衡感覚をつかさどる部分が機能しなくなる。
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意識の混濁や失神:重症の場合、意識がなくなることもある。
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激しい頭痛:くも膜下出血の場合、突然の激しい頭痛が特徴的。
脳の部位と症状の関係
脳卒中の症状は、ダメージを受けた脳の部位によって異なります。
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前頭葉が影響を受けると:意欲の低下、判断力の低下、感情のコントロールが難しくなる。
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側頭葉が影響を受けると:言葉の理解が困難になったり、記憶障害が生じる。
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小脳が影響を受けると:バランスを保つことが難しくなり、ふらつきが強くなる。
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脳幹が影響を受けると:呼吸や心拍の異常、意識障害が起こることもある。
早期発見のポイント(FASTテスト)
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Face(顔):片側が下がっているか?
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Arms(腕):片腕が上がらないか?
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Speech(話し方):ろれつが回らないか?
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Time(時間):すぐに救急車を呼ぶことが重要!
なぜ早期対応が重要なのか?
脳卒中が発症してからの時間が経過するほど、脳細胞の損傷は進行します。早急な治療を受けることで、後遺症の軽減や命を救う可能性が高まります。特に脳梗塞では、発症後4.5時間以内にt-PA治療を受けることで、血栓を溶かし、脳のダメージを最小限に抑えることができます。
脳卒中と似た症状を持つ病気
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片頭痛:強い頭痛とともに、視覚異常やしびれが起こることがある。
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低血糖症:血糖値が極端に下がると、めまいや意識混濁が生じる。
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てんかん:けいれんや意識障害が起こるが、一時的な場合が多い。
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メニエール病:耳の異常によるめまいやふらつきが特徴。
脳卒中を疑う症状があれば、すぐに医療機関を受診することが重要です。